わたしの頭はいつもうるさいのレビュー・感想・評価
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女子高生の感覚は瑞々しかった
やはり薄っぺらい匂いのまま始まり,セリフにある○○から連なる主人公のお気持ち表明をひたすら見させられる、一昔前のムージックラボ的な女子高生が出てきる系譜の映画。
少し大人たちが女子高生の映画を考える時代になったのか?最近は女子高生映画が少し減ったような気もしたが、久しぶりに出てくるとやはり強烈な青臭さが漂う作品に仕上がっていた。
コレを好きなおじさんは一定数いる。間違いなく。ただそれはあくまでペドフェリア私観によって助長される性的嗜好な訳であって、作品に内在されるテーマとは全く違った、少し偏った幼女性愛による応援的なものを孕んでいる。コレをかなり自覚的にやっていたのが、スポ○ッドである。
なるようになっただけ
高校を出て小説家を目指して東京に出たけれど結果を出せていない25歳の女性が、18歳の頃の自分に頭の中で語りかけられる話。
高校生の頃に文芸コンクールに出した小説が1位になって、東京で小説家になるんだーって言っていたけれど、東京は厳しかった…という始まりだけれど、東京は関係無くないですか?と頭を過る序盤。
そしてやはり序盤から男との関係でみえるダメダメ感…。
まあ、軽めのノリの作品だけれど、半分以上あまり変わり映えのないダメ男との関係に終始していて冗長になってくるし、そもそもそもの主人公にも作風にも文学感はなくあってもラノベ。
ラノベがダメってわけじゃないけどね。
そしてまだスタートラインを模索中???
遠回りでも小説家に向かってのその選択ならわからなくもないけれど、結局小説すら言い訳で田舎から出たかったんですならば、映画なんだから明確に言わせれば良いのに。
うるさかったのは前半だけだし、もうちょいがんばれ。
ホットなのかい…?
「井の中の蛙大海を知らず」
「井の中の蛙大海を知らず」を絵に描いて額縁に飾っているような18歳の自分からの問いかけが聞こえる25歳の主人公。主人公は、過去の自分からの問いかけに答えようともがき、あがく。
ある意味「海の広さと深さ」を知ってしまった主人公は、過去の自分からの問いかけに戸惑ってもいる。いっそ、過去の自分からの問いかけを聞こえないフリをしたり、忘れたりしたりできるから(主人公の同棲相手の新平は完全に忘れているに違いない)。
でも、主人公はそうしない。真摯に答えて、自分が今どんな人間で何ができるのかを認めようとしている(それはとてもツラいことだから)。物凄く真面目。でも、今を認めることで、見えてこなかった風景が見えてくる——。
宮森玲実さんと笠松七海さんの2人も良かったけど、主人公の母親役を演じた藤田朋子さんがいい。主人公よりも主人公のことを信じている姿が健気。そして、藤田朋子さんがいる実家がとても柔らかい光に満ちている。
誰にでも覚えのある感覚
映画の冒頭のシーンから素敵。特に藤田朋子さんが演じるたたずまい。物語の主軸となる主人公の心の中の葛藤は誰にでも覚えがあるのではないだろうか?今の自分がこのままでいいのか?という問いは年齢関係なくいくつになっても思うもの。居候の元彼のダメっぷり。こーゆーヤツいる。だが彼にもいい所はある。友人のゆうこの人柄はとても素晴らしい。決してのぞみを否定する事はしない。誰にでも届くこのメッセージ。今まで似たようなストーリーはあったものの、少し変わった演出でとても新鮮に感じた。多少気になる点がないこともないが、そんなのは大した問題ではなく、とても素晴しい映画。これを、製作・脚本・主演・監督と全て一人でやってる事が凄すぎる。しかも初監督。宮森玲実恐るべし。今後も彼女に目が離せなくなりそうだ。
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