親友かよのレビュー・感想・評価
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同学年、知り合い、クラスメート、友達、親友 そういやどこからが?っ...
同学年、知り合い、クラスメート、友達、親友
そういやどこからが?ってあんまり考えたことなかったし
それも淡く、脆く、かけがえないものだとも思った。
人間の空気抵抗の無い世界、境地。
年齢関係なくそれは確実にあるなと。
イタさ、痛さも描きながら心の行き着く先を見た気がする。
キャッチー且つ絶妙な邦題『親友かよ』
狙ったわけではないのですが、気づけば二日続けてタイ映画です。ちなみに本作、IMDbではレビュー数こそ未だ1000を僅かに切りますが、評価は7.4(6/18現在)と高いこともあり、そこに期待をして「今週の4本目」に選出。サービスデイの109シネマズ木場にて鑑賞です。
「卒業まで残り1か月」の高校3年、ペー(アンソニー・ブイサレート)はあることをきっかけに事件を起こしてしまい、高校を退学処分となります。父は呆れながらも「ラストチャンス」としてペーを別の高校に編入させるのですが、既に「諦めムード」のペーは教室でも無気力。ところが、そこから思いもよらぬことが「立て続け」に起こり、本人もまさかの「ペー主導」による映画制作プロジェクトが始動します。
関わり合う友人たちのキャラクターを掘り下げつつ、物語の方向性を理解させる前半は所々にコミカルな要素強め。特にペーをコントロールしようとするボーケーを演じるティティヤー・ジラポーンシンは、『ユー&ミー&ミー』に続いてのアンソニー・ブイサレートと再共演ということもあり、確かに二人の相性の良さを感じます。
そして中盤、新たな登場人物によって明らかになる事実をきっかけに、雰囲気は一変してシリアスになっていき、後半に至ってはこれでもかと言わんばかりの怒涛の展開に。そして、前半では語られなかった「(それぞれの)二人」を回想するシーンの数々は、第三者には知る由もない「バイブス」まで感じて、若者たちの間に生じる「エモい」感情が際立ちます。なお、邦題『親友かよ』についても、そのフレーズとしてキャッチーさだけに納まらず、この年頃特有の「距離感」や「温度感」が現れていて、実に絶妙だと思います。素晴らしい。
ただ、本作もまた「伏線回収」という技法を過度に頼りすぎな点は否めません。特に全容を隠しながら伏線を張り続ける前半パートはかなりテンポが悪く、熱帯夜で寝不足気味のオジサンは眠気を振り払うのに必死。或いは、後半パートでの回収劇だけみればそれなりに感動もあるし、ストーリーそのものは充分に優れていると思います。それだけに、作品全体の出来としてはスムーズさに欠けて勿体ない。或いは、「盛り込み過ぎ」な要素をもう少し絞り込んでもいいような気もしますが、出来れば次はもっとシンプルな作品を観てみたいな。まことに僭越ですが、アッター・ヘムワディー監督(脚本)、今後に期待しています!
新鮮
タイの高校生活が知れる
高校3年生のペーは彼女に振られ、カッとなり衝動的にカッターナイフで切りつけ傷害事件を起こし、高校を退学処分となった。高校生も残り少しとなって転校し、新しい高校で、人懐っこいジョーの隣の席になった。しかし、ジョーは不慮の交通事故で亡くなってしまった。ペーはジョーの遺品の中に彼が書いたエッセイを見つけ感動した。そんなある日、短編映画のコンテストに入賞すれば学科試験なしで大学に入学できると知ったペーは、自分はジョーの親友だと偽り、ジョーのエッセイを利用して彼を偲ぶ短編映画を制作することにした。ジョーの本当の親友であるボーケーや映画オタクたちも加わり、学校全体を巻き込んで映画撮影が進んでいくが、やがてペーはジョーのエッセイの秘密を知る事になり・・・さてどうなる、という話。
ペーは最初は嘘つきで感じ悪く、そんな奴が映画を撮るのかとほとんど期待せず観てたが、終盤、自己保身に走らず、ボーケーの気持ちも考え、ジョーを悪者にせず、自分が馬鹿にされる選択をしたのは良かった。
ペーを演じたアンソニー・ブイサレートはなかなか良かった。
ボーケーはジョーが好きだったと思うけど、ジョーは他の子が好きで悲しかったのだろうなぁ。そこは切なかった。
ボーケー役のティティヤー・ジラポーンシンは芯が有りカッコよかった。
Not Friendsの原題に、親友かよ、の邦題はどうなんだろう?
かよ、という友達の話かと勘違いした。
それはさておき、現代のタイの高校生活を観れて面白かった。
ONE PIECEや一蘭のラーメンとかタイでも有名で人気なんだと知れた。
「タイの名作」
『人はいつ死ぬと思う? 人に忘れられた時さ』
出来の良い韓国映画のテイスト
宣材のルックとストーリー情報だけだと多分スルーしてたが、某映画研究者が絶賛していたので急遽鑑賞。いやー、観てよかった。見事な作り上がりの作品でした。
前半のいくつかのエピソードが、後半で全く異なって見えてくる構成。中盤のどんでん返しで、どう風呂敷を畳んでいくかと思っていたら、いくつもの細かい伏線を回収しながら収束していく気持ちの良さ。ここで終わりかと思えば、追い討ちをかけるような話の展開、などなど良く出来た韓国映画のようです。
最後も伏線回収しつつきれいに終わるハッピーエンドで好みの締めかた。
主演の東出昌大似の主役、撮影監督の女の子などキャストも瑞々しくよかった。
映画で泣く趣味はないが、周囲では涙しているおじさんもいました。
公開週の土曜日夕方、1回上映の回としてはいささか寂しいお客さんの入り(@HUMAX池袋)でしたがこれは観ないともったいない。
脚本・演出が雑だよね。
親友だよ
男子の制服、半ズボンなんだー。
日本でも見やすい青春映画。おススメ。
今年145本目(合計1,686本目/今月(2025年6月度)8本目)。
いわゆる映画作りをテーマにしたタイの高校を舞台にした青春映画です。
日本と文化の異なる点は確かにありますが、隣国ではないにせよ仏教を大切にする等価値観が同じところが結構多いので、タイ映画(ベトナム等も同じだがベトナムってレア?)は比較的見やすい印象がありますね。日本の映画でも不思議ではないくらいです。
ストーリーそのものはここに書いてあることが6割くらいで残りの4割は、おっという展開に飛んで、そこで「そうきますか」というところです(多分ネタバレ扱いか)。ただそれも日本の考え方では理解もしなくもないし、十分ありかなといったところです。映画を見るにあたって必要ないわゆる「海外映画の場合の当該国の文化の知識度」は、国によっても違うし映画によっても違うし(極論、アクション映画等だとどこの国でも余り変わらない)いろいろですが、タイ映画とちょっと珍しいですが、日本でみてもなるほどなというところです。
採点にあたっては特に差し引く根拠までないのでフルスコアにしています。高校などで映画部(に相当するもの)に所属していれば有利かなという気もしますが、私の世代はともかく今でも公立高校だと映画部という「お金のかかるクラブ」は(公立高校だと)設置できないのかも(私立だと結構融通がききますが)。
構成、編集の素晴らしさが光る傑作青春映画
青春時代の楽しさ、悔しさだけでなく、
残酷さ、狡さ、自分勝手さなど美しくない負の感情も織り交ぜられるが、
全体的には明るく爽やかな色調で表現される。
前半は青年たちの映画制作の過程をコミカルに描く。
パロディやコント的なオーバーな表情、動作や音楽もありつつ、
多様な画面構成も相まってすごく楽しい。
なんといっても、親友の秘密が明らかにされ、一転シリアスな展開になる後半が凄い。
ラスト近く、冒頭シーン直前に時間軸が戻り、真相や親友ふたりの会話が明かされる。
さらに卒業式の上映会では、もしもの将来の世界と映画の制作現場を交錯させたカット、そして仲間たちの友情に思わず落涙。
最後は青年たちの明るい未来の予感で幕を閉じる。
どのシーンをとっても、青年たちの輝く瞳と笑顔が眩しく、美しく、
カット構成、編集の素晴らしさの傑出した青春映画でした。
親友と呼べるのは、秘密を打ち明けた時から…
バッドジーニアズ」・「プアン」のバズ・ブーンピリヤ
監督初のプロデュース作品。
前2作がとても良かったので楽しみにしていたが、期待どおりの素晴らしい作品になった。
不慮の事故で突然亡くなった同級生の為に、彼を偲ぶ短編映画の制作に走する高校生達を描いた淡く甘酸っぱい青春映画。
若い彼等が力を合わせ映画制作を進めていくが、中々思うようには進まない。そんな活動を通して皆が成長していく様を描いている。
ペーの不真面目で狡猾な成り行きから始まったこのプロジェクトだが、結果的には皆迷いながら自分の行いを正して行動していく。
きれいな事ばかりでは無いのだが、大人になるに連れていつの間にか忘れてしまった無垢な純粋さや後ろめたさ、シンプルな欲望と苦しみ、打算では無い人を想う気持ちと自己愛等...。
そんな大人になる前の未だ心が整っていない若い主人公達の揺れ動く気持ちが、我々にも青春期を思い出させてくれる。
後半に、題名「『親友かよ・Not frends』の最初に我々が抱いていたイメージとは違う、本当の意味が分かる。
そして誰もが惹きつけられる明るい笑顔のジョーに、ボーケーの晴々しい笑顔が重なる。
とても切ないけど、酸いも甘いも含めた青春期を感じさせてくれるとても素敵な映画。
私も、少し前に亡くした友人を想って観させてもらった。
最後に、以前バズが監督として考えていることがありますと語っていた事がある。
「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」は"観客のための映画”でした。
「プアン 友だちと呼ばせて」は"自分のための映画”です。
次は"社会のためになる映画"を作りたいと思っているんです。娯楽以上の意味を持つ......と語っていた。
秘密を知っても友達でいられる?という問い。
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