「脚本があまりにも酷い。映像の臨場感は最高」映画「F1(R) エフワン」 ぴむさんの映画レビュー(感想・評価)
脚本があまりにも酷い。映像の臨場感は最高
脚本が酷い、酷すぎる。
主人公ソニーのキャラクター一つとっても徹頭徹尾ブレッブレで、ブラピはよくもこんな役を演じ切れたなと。結局のところソニーはチームを勝たせたかったのか?JPを成長させたかったのか?旧友に恩返しがしたかったのか?それとも自身が栄光を掴みたかったのか?ハンドルを握っていたかっただけならやっぱりわざわざF1に帰ってくる意味もないので、最初から最後まで何がしたいのか分からなかった。シーンごとに軸がブレてるのでこいつ結局何がしたくてここにいるんだっけ?で気が散る。
レース展開も最後の最後まで赤旗頼みのパターンで、うんざりしました。まぁそうでもしなきゃ弱小がレッドブルやフェラーリ等々のチームに勝てる要素ないのは分かってるんですが・・・
また、綺麗に立てた死亡フラグを最後まで見事に全てスルー。お前死なないで最後まで元気なんかい!とならなかった人いるんでしょうか?ラストシーンでケイトやJPにも会えず、別れも告げず、1人姿を消して生死不明の行方不明、のような掴みどころのない余韻のある終わらせ方の方が根無草の彼には合っていたように思いますが、ハリウッド的な感覚としてはNGなんでしょうか。
JPは若くて未熟なF1ドライバーらしい激情型のお調子者感が出ており、その上での成長も描かれていてとても良かったので、ソニーのキャラクターに関しては各所からの調整が入りすぎておかしくなったんかな。とにかく脚本全体としてツッコミどころ多すぎてドラマパートは楽しめなかったです。
映像はやっぱりお金かけてるだけある、臨場感があってサイコーです!が、F1中継見てる方が臨場感あるのも間違いないのでいよいよ映像化した意味がよく分からない作品だったな、という感じ。
せっかくSCREEN Xで観ましたが、アマプラで良かった。
