「レット・ミー・フライ」映画「F1(R) エフワン」 とむこさんの映画レビュー(感想・評価)
レット・ミー・フライ
良作ではあると思う。ブラピは最高にカッコよかった。相変わらず。カッコ良すぎるくらいと言ってもいい。
さらに、F1の描き方がすごい。車に詳しくない人も引き込まれるゲームメイク、エンジン音、疾走感。映画でのF1の表現という意味では最高レベルになるのだろう、多分。
ただ、すごい!!!⭐️5つ!!!というには『ここがなぁ!』という点があり、全体的に良い映画なだけに不満な箇所が余計にひきたってしまうという皮肉な感想に至ったので、ここに無責任に書き散らかしておこう。
1️⃣ケイトは男社会のエフワン界でマシン開発の担当にのぼりつめた女。その過程で夫とも別れ、絶対にレーサーとは関係を持たない、と豪語する。その彼女が(仕方ないとは思うけども)舌の根も乾かぬうちにあっさりソニー(ブラピ)に夢中になり、しかもその後はベタ惚れのベタベタイチャイチャぶり。「女には矜持はいらない」という脚本になってしまうのがなんだか悲しい。
2️⃣エフワンで世界一に輝いたソニー、祝賀ムードが最高潮のサーキットから1人ひっそりと姿を消す。。。ところまではよかったんだけど!そのあとが長すぎる!!!控え室に戻って倒れ込むソニー(死んだかと思った)、ケイトが心配して控え室に駆け込んでくると、ソニーは気持ちよさそうなふわふわの白いセーターみたいのを着て出発の準備万端、キャンドルまで灯してスタンばってる(なんかカッコ悪い)。そこからイチャイチャベタベタ、またかよと思う。さらに車に乗り込んでカードを見る、で終わるかと思いきやまだあって、最初のネタに戻って別のレースに出る、砂漠で車を転がすソニー。。。映画は始まりと終わり方が全てだと思うので、もう少しここは考えて欲しかったです。
あ、でもソニーがエフワンに焦がれる気持ちは説得力があったし、共感できました。飛んでるような気持ちになるときがある。あらゆる危険も無視してしまうほど、その感覚を味わう瞬間を渇望するのをやめられない。明らかに中毒者のそれですが、恋愛もギャンブルも神も仏も、競技も、エフワンも、アディクテッドになるってのは、すごい魅力だなぁと思いました。その素晴らしさがよく表現されていたと思います。
