「故トニー・スコット監督へのオマージュを感じる。」映画「F1(R) エフワン」 mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
故トニー・スコット監督へのオマージュを感じる。
IMAXで鑑賞。
ストーリーは、よくあるパターン化された話(「シェーン」など)。ある意味予定調和。だから、「つまらない」のではなく、結局、娯楽映画の勝ちパターンをしっかり踏襲しているからこそ面白い。だから話は軽く、深みはない。でも見せ場たっぷりで見ていて楽しい。
しっかり書き込まれたシナリオは過不足なく、ストーリーのテンポを遅らせることはない。どのエピソードも短く端的に語られている。で、まず画と音楽で語ろうとしている点が素晴らしい。音楽は巨匠のハンス・ジマー!
音はIMAXで素晴らしいし、映像は飛び抜けていいわけではないけれど、満足のいく映像(昔のレース映画と違ってカメラがガクブルしない分、鮮明で美しい映像だけど思ったより迫力がない気がした)。
それに、「トップガン」の故トニー・スコット監督へのオマージュを感じる。
ジョセフ・コシンスキー監督は前作「トップガン マーベリック」で「トップガン」のオープニングを完コピしていた。今回もピットでのやり取りはまさに「トップガン」のオープニング。(細かいカットの積み重ねに音楽を合わせる演出は今では当たり前の映像かもしれないが、80年代では画期的だった。多分トニー・スコットが初めてだったと思う。)で、それがレースやピットでの素晴らしい臨場感を演出している。
役者は、今時の生意気なルーキー役をダムソン・イドリスが好演。
美人のメカニカルディレクターでブラピといい仲になるケイトは、「プロフェッショナル」で憎たらしい敵役を演じたケリー・コンドン(この映画では飛び切り美人になっている!)が、チーム代表(悩めるチーム代表)で親友でもある役にハビエル・バルデム(これがいつもと違って「いい奴」を好演)が演じている。
と役者も含め、レースシーンも見せ場たっぷりで、2時間半があっという間に終わってしまう。ほぼディズニーランドのアトラクションのような面白さ。
で、ブラピは、トムさん同様に歳をとってもカッコいい!
ぜひ劇場で、頭を空っぽにして見てください!
