「F1ファンならより楽しめる 4Dの限界を感じる」映画「F1(R) エフワン」 GodFieldさんの映画レビュー(感想・評価)
F1ファンならより楽しめる 4Dの限界を感じる
ポイント
・ジェリーブラッカイマープロデュース
・現役F1ドライバー多数、関係者登場
・F1の政治的な裏部分も描くリアル
・ホンダがF1復帰するタイミング
マイナスポイント
・F1ドライバーに60歳(ブラピ)は非現実的
と先入観を持たれる
・4D(X)の表現に限界を感じる
・ハイブリッド以前の時代の方が音に迫力があった
監督は良く知りませんがプロデュースは
ジェリーブラッカイマー
ドン・シンプソンとのゴールデンコンビが好きで
「ビバリーヒルズコップ」「ザ・ロック」は青春です何れもフェラーリなど登場しカーアクションも定評がありましたが現在、年齢は80歳と恐れいります
F1のお話なのですが初心者には全く優しくなく、
DRSなんて専門用語が飛び交う
タイヤのマネージメント、ピットストップ回数の作戦の重要性に触れず映画内では
当たり前の様にこの件で揉めます
知らない人は終始?が浮かんでいたと思いますし
環境問題の配慮、SDGSの観点
ハイブリッドエンジンでレース中、電気を貯めてパワーに変える技術が今の車のにも応用されてる!
なんてF1を擁護のお話も一切無し
逆にF1ファンにとっては土臭くて嬉しい映画です
マイナスポイント
アロンソですら40歳程で現役なのが驚きなのに
ブラピ60歳がF1ドライバーは流石に無いだろう
と思ってしまう所と作中でも長らくF1を離れていたブラピが現代F1の空力設計に口を出したり
その後、担当の女性とお決まりの夜の関係に発展と
他のハリウッド映画と同じでチープに見える
座席が動く4DでF1ドライバー視点でレースも楽しめるのですがかなり4Dを多用するので
左に曲がっているのに違う方向に動いたり
シーンの切り替えの動きもぎこちないのが
目立ってしまった、映像と動きがリンクして
いたらF1の知見が無い人でもアトラクション
として十二分に楽しめたと思う
担当者が駄目なのか現在の4Dの限界なのか
分かりませんがそこは残念
音に関しても現役F1ドライバー、ハミルトンの
アドバイスでリアルに作られた様子ですが
現代マシンなのでエンジン音と言うよりハイブリッド特有の機械音、音が美しいと言われたアイルトン・セナでお馴染みホンダのマシンも
登場するのでやはりハイブリッド前の時代設計の方が音の迫力は確実にあったと思います
映画館でも耳栓を配る必要になりますが
それはそれで話題になったかなと
マイナスポイントを吹き飛ばす、ブっ飛び度
ピットストップで同じチームが5秒以上遅れる、しかもドライバーが陣営のタイヤ選択が気に食わないからなんて理由は大事件です
スピードの遅い競馬ですら5秒遅れたらレースに出られないペナルティありますし、相手より1周でコンマ何秒縮めて10周目に追い付く様な世界で
さらにその後、同じチームでやりあって両方リタイア、故意に度々クラッシュして仲間を優勢にするのもやり過ぎ越えて笑うしかない
F1ファン必見
現役ドライバーは頻繁に登場
フェルスタッペン、ハミルトンは勿論、
ブラピがアロンソとブラピ陣営がザック・ブラウンと話したり合成だとしても面白い
日本のホンダも露出大
劇中にマルボロカラーでお馴染みMP4/4も度々登場し劇中の上位チームもホンダがエンジンを提供するレッドブルでマシンやレーシングスーツに
HONDAやHRCの文字もホンダファンにも嬉しい
(現役F1ドライバーの角田選手は残念ながら掲示板でのみ確認ができた)
本当にあったF1の出来事をオマージュ?
ブラピが若い時の事故シーンですが相手がアイルトン・セナの様子でその事故シーンが実際にアイルトン・セナ亡くなったシーンと重なり知っている人は胸が痛くなるかもしれません、恐らく意識的、故意に描いている様に思えました
その一方でF1最終レース、アブダビGPのシーンは
残り周回が僅かな所で奇跡的なセーフティカー、しかもブラピチームはこちらも奇跡的に有利なタイヤを持っているという2021年のホンダが30年振りの総合優勝を果たした胸熱オマージュもあります
(本作は実際のレースで抗議したメルセデスが勝つのも笑える)
まとめ
・60歳のブラピがF1なんてと言う先入観をぶち壊す、面白さがある
・商業的な一面、勝ってほしいチームが有利になる様な運営体制とF1のリアルな裏も描かれ実際にあったレースのオマージュも有り
・他映画で過去のF1レース設定は多く
現代設定だからこそ現役ドライバーと共演
新鮮な一面でマイナス面を払拭
・来年、日本のホンダがF1に復帰する
タイミングの上映もナイスです
・メルセデス提供のマシンを使用
(F1に詳しく無い方は4Dでアトラクションとして鑑賞を推奨します)
