「60歳の老熟者が"何をすべきか"教えてくれます」映画「F1(R) エフワン」 YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
60歳の老熟者が"何をすべきか"教えてくれます
僕は、自動車レースを観るのが、映画を観るより好きで、1977年から、F1レースを見続け、
現在のホンダF1・3期目は、全レースを"フジNEXT" で、予選・本戦をLIVE観戦しています。
映画の細部には、ルール的にも、アレ?と思う箇所がありますが、映画は面白ければ、良いので、
細かい事を気にする必要はありません。
F1の知識が無くても、全く問題なく観れる映画です。
僕には、このチーム(APX GP)が、SVE(サンダーボルト・エンジニアリング(赤いペガサス))に被って見えました。
本作は、CGを上手く使い、まったく違和感のない たいへん迫力ある レース映画に仕上がっています。 <CG演出賞><CGアクション賞>
起承転結が明確で、脚本力が非常に高い作品なので、感動しながら鑑賞しました。 <脚本賞>
映画前半:F1のオーディション シーンで、レースカーの全体を魅せる時に、最初に車体横(サイドポンツーン)に書いてあるスポンサー名のテロップをそっと入れてくれた事は、とても有難い非常に高度なナイス翻訳プレーです! <翻訳賞>
僕もこのテロップを観るまで、見落としていました。
このテロップだけで、若手ドライバーと母親との関係と立ち位置が、明確に判かります。
この若手ドライバーは、ペイドライバー(スポンサー持ち込みドライバー)であり、
母がオーナーを務める会社のボンボンドライバーです。
デカールの大きさと、貼ってある場所からして、5番目くらいの金額で、30億円位でしょう。
ブラッド・ピットさん、レースの面白さを、自分自身の身を持って知ったので、近い将来には、間違いなく"本格的なレース活動"を始めると確信します。
ただ、本作中にバーレーンでの曰く(いわく)がついたレース事故を起こしたのは、マックス選手なのだが、
日本語アナウンスでは、いつのまにか 意味もなくラッセル選手に代わってしまっていた。残念
映画の中で、レース中にコースアウトした3台の中の1台を「角田選手」と言ってくれたのと、途中「鈴鹿サーキット」というテロップを入れてくれたのは、日本市場に向けての、サービスだと思われます。
F1映画の大傑作「ポール・ポジション(1978)」「ポール・ポジション2(1980)」「レーサー(1969)」に追随する映画ですが、
ここは、自動車レースの最高峰「栄光のル・マン(1971)」を観て、自動車レースをもっと好きになりましょう!
YAS!さん
あまり評価しなかった僕に共感を押して下さりありがとうございます。
ちなみに僕がF1に夢中になったきっかけは間違いなく「赤いペガサス」です。ジョシュアのクラッシュは確かにペペ・ラセールを思い出させるものでしたね。だからてっきり助からないんだと思いました(笑)
「若手ドライバーと母親との関係と立ち位置が…」
これにはハッとさせられました。恥ずかしながら僕は気付いてなかったです。それを考えると他のつじつまが合います。それも併せてこの映画自体は確かに良く練られたものである事に気付かされます。かと言って評価を変えるつもりは無いんですが(笑)それでも色んなエピソードを取り入れた意欲作である事は十分に理解出来ます。重要な気付きをありがとうございました。