「【”ベテランレーサーの生き様、そして若手を育てる気持ちが齎した幸。”今作はF1レースに復帰した漢気ある男の姿を、重低音エグゾーストノイズ響く激しいレースシーンと共に描いたムネアツな逸品なのである。】」映画「F1(R) エフワン」 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ベテランレーサーの生き様、そして若手を育てる気持ちが齎した幸。”今作はF1レースに復帰した漢気ある男の姿を、重低音エグゾーストノイズ響く激しいレースシーンと共に描いたムネアツな逸品なのである。】
■30年前にレースで大事故を起こした元天才F1レーサー、ソニー・ヘイズ(ブラッド・ピッド)はデイトナ24時間レースで優勝した後に、且つてのライバルで親友でもあるルーベン(ハビエル・バルデム)の訪問を受ける。
彼が来た理由は自身が代表を務める成績が振るわない”エイベックス”のセカンドドライバーになって貰う事だった。
だが、”エイベックス”には、プライド高き若きファーストドライバー、ジュシュア(ダムソン・イドリス)が既に降り、且つメカニックを率いるケイト・マッケンナ(ケリー・コンドン)達は彼の姿を警戒しながら見ていた。
◆感想<Caution!内容に触れています!>
・序盤はやや、スロースタートで始まるが、その中で作品全体の人物相関が分かる。
そして、今作は劇伴が大変に格好良く、且つレースシーンでのレーシングカーに乗っているかのような、激走するコースを舐める様に映すローアングルショットも抜群な事にも、気付くのである。
■ソニーは、久しぶりのF1レースでも老獪なレース展開を見せる。
ジュシュアの車が遅れれば、わざと他車と接触しウイングを壊し、イエローフラッグを提示させセーフティーカーを走らせることでスピード制限が出される中で、チーム体制を元に戻すのである。反則スレスレの行為であるが、成績を残さないと代表の立場が危ういルーベンを想っての事だと思うし、あの行為は相当なスキルと危険を伴う行為なので、ソニーの熟練の技が光るのである。
・そんな中、彼はセカンドドライバーとして、ジョシュアを勝たせようとコース取りをするが、若き彼は、ソニーの”まだだ!”と言う声の中、アウトからコーナーで強引に攻めた事で、大クラッシュをしてしまうのである。
ー その後、ソニーが両手を大火傷したジョシュアを見舞った際に、彼の母親から激しく叱責されるも彼は一切、言い訳をしないのである。漢だなあ。-
・そして、ジュシュアの復帰戦。二人はマサカノチーム同士の衝突をしてしまい、険悪な雰囲気になるのだが、ケイトが”夕食会”として、二人を招いた席でのポーカーシーンが良かったな。
ジョシュアはほぼブラフと言って良い”5のワンペア”で勝負をするのだが、ソニーは手札を見せずに掛け金を払うシーン。そしてジョシュアが意気揚々と引き揚げた後にケイトがソニーの伏せたままのカードを見ると、ナント、”キングのワンペア”なのである。それを見たケイトはソニーに飛びつくのである。ソニーがチームとジョシュアの事を考えた上でのことであるからである。ソニーが実に格好良く、良い奴だと分かるシーンである。
で、ソニーとケイトはベッドイン・・。ソニーは車だけでなく、女にも手が早いのである・・。ホント、スイマセン。
ー けどなあ、ブラッド・ピッドだもんな。魅力在り過ぎだもんな。大スターのオーラが半端ないのである。ー
・その後、ジョシュアがシミュレーションで、自身のクラッシュが自分のミスであり、ソニーが”ストレートで抜け!”と指示していた事を知るシーンも良かったな。
彼はそれ以降、ソニーを見直すのであるから。
■今作がF1レース映画として優れていると思ったのは、ハード、ソフト、レインの3タイプのタイヤの使い分けのシーンかな。
名作「ラッシュ/プライドと友情」でもレインタイヤに変えるタイミングを描いていたけれど、今作はハード、ソフトにまで言及しているし、実際にレースにも影響を与えている描き方をキチンとしている。フレッシュなタイヤと摩耗したタイヤでのスピードの違い・・。
・ルーベンが、ソニーの30年前の大クラッシュの後の、彼のレントゲン写真を持ってきてソニーが再び事故を起こすと命に関わる事を知り、彼を馘首しようとするシーンも、二人の友情を示している。ルーベンは結果を残さないといけないのに、ソニーの事を思っているのである。それに対し、ソニーは自分に何かあった時にはルーベンには迷惑が掛からない法的措置を取るんだよね。
ー 更には、ソニーが氷風呂に入るのは、ゲン担ぎでもあるのだが、もしかしたら神経系の痛みを麻痺させていたのではないかな、とも思ったな。-
・その後、ケイトが主導したカスタマイズした車に、違法な改造の疑惑が起こり車が使えなくなるシーン。それは、ルーベンの座を狙うピーター・バニング(トビアス・メンジーズ)がリークした事が最後半分かるのだが、ソニーがカスタマイズした車が使えない”エイベックス”に颯爽と戻って来るシーンは、ムネアツだったな。
<そして、ソニーとジュシュアはF1レース最終戦で、他車も入れた三つ巴で激しく争い、ソニーがF1レース参戦後、30年目にして初めて一位になるシーンは熱くなったなあ。
ソニーが、優勝トロフィを自分ではなく、ルーベンに渡すシーンもムネアツでありました。彼が名誉や金ではなく、純粋にレースをする境地に達した事が分かるシーンだと思ったからである。
そして、セコイ、ピーター・バニングはオーナーの女性から厳しい言葉を告げられるのである。
一方、ソニーは一人飄々とけれども笑顔でバギーに乗り、バハレースに出場しようと、砂丘を走るのである。
今作はF1レースに復帰した友情厚き漢の姿を、重低音エグゾーストノイズ響く激しいレースシーンの数々と共に描いたムネアツな作品なのである。今作は、必見だと思うなあ。>
おはようございます~
本作とでっちあげ面白かったですね!
2作品とも☆5付けようか悩んだんですが気持ちよく爽快に観れた本作を☆5にしました。
今週観るの少ないから先週分の作品まったり観ようかとって感じです。
あとDisney+入ってます?
ガンニバル面白いのでオススメです。
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