劇場公開日 2025年5月9日

  • 予告編を見る

「途中退席?嘔吐?」ガラ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 途中退席?嘔吐?

2025年8月24日
iPhoneアプリから投稿

そんな過激なホラーなのに映倫では規制無し?という謎がようやく解けた。過激でも何でもございません。
ごくごく普通のホラーであり、どちらかと言うと王道系だと思う。台湾にはこういうホラーは無いかもしれないが、これで退出していては「ホステル」や「マーターズ」なんてどうなるんだろう。フェデ・アルバレスやジェームズ・ワンが鼻で笑うぞという様なちゃっちいジャンプスケアを多様したとて、ピクリともならなかったのは非常に残念だ。本作のピークは冒頭のPOVで撮られたシーン。ここで期待値MAXになったかと思えば、その恐怖感を下回る幼稚な演出ばかりでちっとも怖くないのである。
POVで無くとも冒頭の雰囲気のまま行けば形にはなっただろうが、本作においてホラーで必要な"雰囲気"たるものが欠如している。要するに演出が下手なのだろう。間違いなくもっとグロくてもっと陰湿で鬱な作品にはいくらでも出来たはずだ。"ガラ"は歯ぎしりの音等の不快音を表した言葉だそうだが、確かにその音は不気味そのものであり、呪物もそれなりに見応えはあるものである。それを演出1つで台無しにしてしまっては意味が無い。
だが個性的なキャラクターが多く、掘り下げたら面白そうな人物ばかりでただの"気の毒な人"で終わっていなかったのは評価したいところだ。
また、主人公の母はもちろんメインどころの人物なのだが、主人公らと行動を共にする事になる“おばあちゃんからのお守り"という後半生きてきそうなグッズを持っている女の子(名前ド忘れ)がヒロインになるかと思いきや、あっさり描かれているという予想を裏切る展開もあった為、異国の文化に触れたという形で退屈はしなかったのはややプラス加点である。本国では大ヒットした模様だが、次作は心底ビビらせて欲しい限りである。

Mina
PR U-NEXTで本編を観る