「姉さん、そこ切り裂くの」羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 弁明発射記録さんの映画レビュー(感想・評価)
姉さん、そこ切り裂くの
すごいな。ここまでアクション描けるようになったんだ。とにかくアクションがすごい。絵が可愛いのになんかホントすごくよく動く。
例えば、序盤の軍隊対館の妖精達のアクションがあるんだけど、この時点でかなりよく動く。銃あり術ありで、すごい見応えがある。
そしてやっぱり中盤の追いかけっこ。街中追いかけっこして、敵を追い詰めていくシーン。
この走りながらのアクションもかなりすごい。ここまでできるようになってんだっていう、カメラワークもすごいし、展開もいい。
最後のムゲン対妖精達戦もルーイエ&シャオヘイ対ボス戦も言うまでもない。あれだけたくさんのキャラクターを絡ませつつ色々なアクション見せていくのって結構大変だと思うんだけどちゃんとやってた。ほんとすごいわ。
1作目の映画のみを視聴済み。シャオヘイ少年が結構強い、長髪のイケメン師匠ムゲンはさらにすげえ強い、という印象だけが残っており、色々細部を忘れていたが「今作からでも分かりますよ」な親切設計だったので助かる。あと、水色の顔じいさん、キュウ爺は見覚えがあった。
そもそもタイトルの羅小黒(ラシャオヘイ)が主人公の名前だったことすら観て思い出したレベルで自分の記憶力のなさが怖い。
今回は姉弟子にあたるルーイエ姉さんの出番が多かった。
劇場は渋谷だということもあり若い20代くらいの人が多く、ちょいちょい笑ってくれた。
ナタとムゲンがゲームしている場所にいつのまにかいるキュウ爺で笑いが起きた。
あとルーイエがあの転送のやつブッ壊しちゃってちょっと移動できません。て言われてやっちまったって言う表情になった場面も笑いが起きてた。
ムゲンが終盤で軍隊を攻めてあっという間に敵の中枢まで行って、敵がビビリまくって、「お前が伝説の執行人のナタか!」と勘違いされる場面もちょっと笑いが起きていた。
あとキュウ爺関連のどこかの場面で何か笑いが起きた気がする。結構多分原作知ってる人だと面白い場面だったんだと思う。
ルーイエ姉さんが飛行機事故の時、飛行機の中の客を助ける為に、飛行機を切り裂いたところ笑った。あれかえってあぶねーだろ!かえって落としそうだろ!と思ったが、そこ含めて演出は面白かった。
あと本当にびっくりしたのが、最後のボス戦の後にまだちょっと時間があって、あのルーイエの過去をやるんだよね。過去の回想をどんどん見せていくんだけど、これがもう全部無言で、音楽とアニメーションの絵だけで。過去にルーイエとあの師匠のムゲンの間でどういうことがあったかっていうのを、もう絵だけでひたすら見せていく。これがマジですごかった。
ああいう絵、アニメーションだけで見せていくやり方って、すごくめんどくさくて、何枚もカットを用意する必要があるし、成長過程とか、心の変化、どういう風にキャラクター同士の関係が変わっていったか、心情が変わっていったかということを、言葉は無く絵の力、動き、演出のみで見せるっていうのは、かなり力がないとできないから、相当やべえことやってるなって思った。この勇気はガチですげえわ。
終盤でムゲンが軍隊を攻めていく場面で、ムゲンはいつもの仙人の着物みたいのじゃなくてナタの名前が入ったTシャツ着てて。ナタと言う名前を強調したかったのか、ヒット映画の『ナタ』にかけたかったのかわからないがちょっともったいなく思った。あの仙人衣装がかっこよかったから、あの衣装で戦って欲しかったなと、個人的には思った。
あと、人間の軍隊が英語をしゃべる人々だったんだが、なんでわざわざ英語をしゃべる人にしたんだろうとは思った。何か意図があるんだろうか。
まぁ何はともあれとにかくすごい作品である事は間違いない。1作目もかなりアクションすごかったけど、2作目は明らかにパワーアップしてて中国のアニメもここまででできるようになったんだなぁっていうのほんとに強く感じる。
今作は絵柄も結構日本人の好みに合ってるし、まだ単純に知られてはいないだけで今後また続編作るたびに知名度も上げていくんじゃないのかなとは思った。すごいわ。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
