「ミステリー映画でもホラー映画でもなく、ミステリーホラー映画!」火喰鳥を、喰う ぽにょさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリー映画でもホラー映画でもなく、ミステリーホラー映画!
怪異か?罠か?というキャッチコピーの通り、怪異の部分と罠の部分が入り混じっており、"罠"については謎解きがなされるが、当たり前ながら"怪異"については明確な種明かしは無く(というか明かせる種が無い事象が怪異なわけなので…)一部謎が謎のままでエンディングを迎えるため、ミステリー映画として見た方からするともしかしたら中途半端な伏線回収に写り、後味として完全にスッキリとはならないかもしれません。ただ、だからこその"ミステリー&ホラー"というジャンルなのだなと私は思いました。
また、ホラーとは言いつつも、お化け屋敷のようなパニック系の心臓に悪いタイプのホラーではなく、じりじりと得体の知らない何かに追い詰められて嫌〜な汗をかいていくタイプのお話なので、いわゆるホラーが苦手な方も見れる内容だと思います。(一部暴力的なシーンもありますが、そこまで視覚に直接訴えてくる描写もなく、カメラアングルなどを上手く使ってヒッチコック的な表現をされているので、その点でもそこまで苦手意識なく見れる方が多いと思います。)
そして初見では"貞市の死んだ世界"と"貞市の生きている世界"のどちらが「現実世界」としての扱いを受けれられるかを賭けての攻防戦という、比較的明快で分かりやすい対極構造のお話かと思っていましたが、何度か見ているうちに、"貞市の死んだ世界"の雄二は大学の助教授で最終的にはパプアニューギニアの密林(ここが2つの世界線の狭間の空間になっている?)で貞市と戦っている雄二で、"貞市の生きている世界"の雄二は既に14歳で事故死しているのに、それでは最後のプラネタリウム勤務の雄二はどこから現れた雄二なのだろう…⁇という疑問が出てきました。
副音声解説付き上映が決まったようなので、その辺りの解説や解釈が本木監督から伺えたらいいなと期待して楽しみにしています。
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