「何をいいたい映画なんだろう？」火喰鳥を、喰う　ぽんさんの映画レビュー（感想・評価）

予告はめちゃくちゃよかった。
戦中から続く怪奇が現世で大暴れするのか、と期待大。

舘様は好きだし、アイドルをドラマや映画に起用するのは良いと思う。

主人公の祖父の兄が、3人しか生き残れないひどい戦況の中、援軍も望めず、もちろん食料も尽き、周りは敵だらけ。
現地の聖なる鳥なのか幻なのかわからん火喰鳥を喰って狂ってしまい、それが怪奇になり現世に影響がある、てきな雰囲気だったじゃない！！
で、ラストは成仏させるか、再び封印するか。
で、最後の最後のワンカットで目玉が動いたり鳥が現れたりで、封印できてなかったのがわかるオチじゃない！！

そういう系のホラーだと、勝手に物語を作り期待してしまったのは私のせいだが、だけどあのストーリーはちょっと…。

舘様はあくまで協力者で、まさか元凶だとは思わないやん…。
奥さんを手に入れたいがために封印を解いて野に放ち、自分の思い通りの世界に変えるなんて思わないやん。

並行世界なのかパラレルワールドなのか、
ラストの世界線で結局夫婦が何か感じ取ってハッピーエンドチックで？？
思い通りの世界に変えた割には愛に負けてるし？？

恋愛なら恋愛、ホラーならホラーに全振りしてほしかった。恋愛なら見なかった。

どうせならパラレルワールドですれ違ったところで何この人、って態度にして、絶望エンドのほうが予告の雰囲気と合ってる。
それか舘様が悪い顔して奥さんの肩抱きながらニヤリとするとか。
舘様と幸せそうにして元の世界を何も覚えてなさげな奥さんとか。

肝心の舘様の動機が薄っぺらくて、何これ感。
独占欲？嫉妬？で異世界を作るほどの狂気は無かった。
狂人が故に世界を変えた、ということを表したいならもっと狂った演技ができる人を使ったほうがよかったし、
愛に飢えたオカルト好きな人が世界を変えた、という趣旨なら全然私の好みじゃなかった。
変に恋愛、支配欲みたいな感情入れなくてよかったのに、と後半はダダ下がりでした。

ストーリーの好みは人それぞれなのであくまで個人的意見ですが、ワーストに食い込む作品でした。

25.10.3 映画館