「オール・ザット・ジャズ!」シカゴ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
オール・ザット・ジャズ!
最も好きなミュージカル映画の一つ。
ミュージカル映画と言うと、登場人物が突然歌って踊り出すが、ミュージカル・シーンが登場人物の空想シーンという構成がユニーク。
ミュージカル映画嫌いのほとんどの理由が登場人物が突然歌い出すからなので、それが苦手な人でも違和感なく見れる。
ミュージカル映画と言うと、愛を謳う作品が多いが、セクシーで退廃的なブラック・コメディ仕立てなのも面白い。
ある歌姫が居た。
歌姫に憧れる平凡な女が居た。
その平凡な女はひょんな事から殺人を犯してしまうが、悪徳弁護士の策略で、スキャンダルを逆手に取ってスターにのし上がっていく。
何とも皮肉の利いた内容。
しかし、その人気も長くは続かない。
ビリーの「もう一人のロキシーが現れたらすぐに忘れられる」という台詞が印象的で、この作品の全てを物語っている。
またそれは、芸能の世界で生きる全ての人々への痛烈なメッセージ。
特に一発屋芸人にとっては身につまされる台詞なのでは?(笑)
サントラも買って何度も聞いた。
名曲揃いだが、何と言っても、オール・ザット・ジャズ!(セル・ブロック・タンゴも捨てがたいが…)
キャサリン・ゼタ・ジョーンズのパワフルな歌とダンスは圧巻。最高のオープニングだ。
レニー・ゼルウィガーのマリリン・モンローを彷彿させるキュートな歌とダンスも必見。
歌もダンスも映画本編も最後まで飽きずに楽しめるザッツ・エンターテイメント!
オール・ザット・ジャズ!
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