「良い事なしのミスターセロファン。」シカゴ movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
良い事なしのミスターセロファン。
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ビルコンドン監督が、シカゴでブロードウェイ映像化のコツを得たと言っていたのがよくわかりました!更に立体的に、カメラワークも進化しているドリームガールズのルーツを感じます。
話の内容は、殺人事件が日常茶飯事で、メディアも面白おかしく書きたてていた、当時の荒れたイリノイを舞台に、女性達が犯した殺人事件とその裁判の進行が踊りで表現されています。全体的に、場末感がすごくて、内容への感情移入よりも、見入る作品です。
キャサリンゼダジョーンズはラックスのイメージが強かったのに、ショービジネス特有のはすっぱなヴェルマのイメージが離れなくなるくらいの作り込まれた表情、声色、仕草です。オーシャンズ12の時にはもう、はまり役と思いました。
ヴェルマに憧れる、身勝手極まりないロキシーを演じるレネーゼルヴィガーも、ブリジットジョーンズと同一とは思えない計算高さと、素人っぽさを両立させていて感嘆しました。
リチャードギアはトニー賞を受賞されているだけあり、お安い御用という余裕まで感じます。タップダンスがすごかったです。シンドラーのリストのニーアムリーソンに少し似た役柄の雰囲気です。
個人的には、クイーンラティファが横暴かと思いきや、途中から包容力が溢れ出ていて好きでした。ヘアスプレーの役柄に繋がっています。
ミスターセロファンは最後までセロファンで気の毒でした。
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