シカゴ : インタビュー
ロブ・マーシャル監督、キャサリン、レニー直撃インタビュー
■レニー・ゼルウィガー
映画のレニーはか細くて頼りない。ところが、これまた当の本人もそのまんま。部屋に現れたときから妙にハイ状態で、ひたすらしゃべりまくり、気がつけばあらぬ方向に。歌と踊りの特訓をどれくらい受けたのかという質問に「わからないわよ!」と声を荒げ「ただ、ロブ(・マーシャル)があたしたちに3カ月の特訓をしてくれたの。まるで学校のような感じでね。毎日、やることがたくさんあって1日があっという間に終わっちゃうのよ。あたしはひたすらロブの言う通りにやってきた。もう、それだけ。考える余裕なんてなくて、ばたばたしているうちに撮影の日がきちゃったのよ。本当に(どれくらいかかったか)わからないの。結局、やっているうちに身に付いたって感じかしら」。
ってレニー、答えは「3カ月」じゃないですかぁ。また、女優として成長する秘訣はと尋ねると「あたしはもう女の子じゃないのよ! 判るでしょ? あたしは成長したの。自分のことや自分の限界について学んでいるし、有名税についても多くを知ったわよ!」。
別に「女の子」なんて一言もいってないんですけどぉ……。リチャード・ギアが「レニーは非常に傷つきやすいのに、あれほどオープンでいられるのは素晴らしい」と言っていたと告げると「判らないわ。それって部屋をぐるぐる歩き回って、どうなんだろうと自問自答してしまうような質問ね。『あたしは誰? 何をしてるの?』って感じ。判らないわ、本当に。でも、いろんなことに気を配っていて、浅はかなことはやるまいと考えているわ。仕事でも上っ面で選ばないよう心がけているし。もしかしたら、あたしがそんなふうにいろいろ考えているから、神経質だって思われちゃうのかしら。でも、判らない。本当に判らないわ」。
神経がピリピリしていて、言葉を重ねれば重ねるほドツボにはまっていく。「ブリジット・ジョーンズの日記」で太り、今回は馴れないミュージカルに挑戦。その作品選びはかなりチャレンジングだったりするだけに、このナーバス加減は意外だったりするのだ。
「多くを学べるキャラクターがいいのよ。あたしがサディスティック? とんでもないわ! ……いや、そうなのかしら……あら、もちろんジョークよ(笑)。そうね、複雑な役が好きよ。自分が知らなかった部分を開発するチャンスを与えてくれる役かな。自分を成長させてくれて視野を拡げてくれるようなね。このロキシーも、自分のセクシュアリティを武器にする女性でしょ。そういうのって今まで演じたことがなかったし……普通の生活に退屈しているから? そう、そうなのよ! もっと刺激を求めるためにそうしてるのよ! 何もしてないと飽きちゃうタチだから、あたし(笑)」
ちなみに、この支離滅裂の原因は、あるジャーナリストに「セクシー女優になろうとしているのかもしれないが、それはあなたには無理」とキツい一言を言われたせいらしい。そういうヤツはキャサリンのように、部屋からつまみ出すくらいの強さがなきゃね、レニーちゃん。