「冒頭の言葉ですべてを語った?」ルノワール ちえべさんの映画レビュー(感想・評価)
冒頭の言葉ですべてを語った?
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「人が死ぬと、人は泣く。それは死んだ人がかわいそうだから泣くのか、自分がかわいそうだから泣くのか」
冒頭、そんな言葉(たぶんあっていると思います)で始まリました。
見終わって、やはりその言葉に帰着するのかなと思いました。
そして全編を通して、おとぎ話のような、フキの描いた物語の中の世界ように思えました。
父親(リリー・フランキー)の存在が曖昧に見えて、病院にいる父親も、フキと一緒に競馬に行ったりした父親も果たしてリアルだったのでしょうか。
少なくとも雨の中で座り込んでいるフキを迎えに来た父親は、フキの描いたモノの中の父親のような気がします。
宗教にハマって体操をしている父親も、母親とその事で喧嘩していたのもフキの想像の中なのかもしれません。
友人ちひろの家の話しも、男に連れ去られた話しも、フキの想像の世界の話し。
映画の中で描かれた現実は、フキと母親との2人でいるだけでいるシーンではないかなと思えました。
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