「誰の為に創った作品なのか。ほとんど心が動じなくて、も一つ疲れるだけに。」ルノワール The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
誰の為に創った作品なのか。ほとんど心が動じなくて、も一つ疲れるだけに。
PLAN 75(2022年)作品から3年目。
この前 第78回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されたことは知ってました。
今日は「ルノワール」の鑑賞です。
少しだけ期待はしていましたが、これから見る方には申し訳ないけども
期待通りの作品仕上がりでは無かった感じでした。
前作の”PLAN 75”では 流れが読めてはいましたが
役者陣がシッカリ演技で支えてて そこが有ったからこそ
成り立ってた映画作品と思います。
今作の出ている俳優の方々は 何でこの作品に出ようと?思ったのか?
きっと前作がカンヌで特別賞貰った監督だったからでしょう?違うかな。
大御所も出ていたし。その前例もあって
だから それに纏わりつく様に寄って来られたと思うのですよ。
それ自体は別に問題とは思いませんけど この本は読んで選びましたでしょうか。
今作のメインの沖田フキ役:鈴木さんね。(オーディション時小学生)
厳しい事言うけども 感情出しが弱いですよ。
英語先生との家の食事場面は 本当に楽しそうで笑顔は有った。
でも 他の場面の感情が全部指示された演技となっており
これでは 絵に成って行かないと感じました。
難しい感情表現だとは思うのだけど、ほぼ目が死んでますね。
こっちは眼球の奥の心情までも読み取って観て行くので
本気で本物を前に出してこないと 総て空振りに受け取れます。
若いから仕方がないとか、それはプロでは通じないと思いますね。
ただ ok出すのは現場なので、そこは そうなったのは仕方がないですが。
あとは、全体的に散漫なイメ-ジが在ります。
行間埋める様に汲取らないと感情流れが埋まって行かない手法が
カンヌ好みかと言えばそうなんでしょうけど、
観ている側に強制的に求めて行くのも どうかと感じます。
ハッキリ言って 繋ぎが酷く 疲れます。
(他・感じた所)
・序盤のタイトルコールで 俳優陣のテロップを下から上へ表示出しましたよね。
正直不吉さ感じました。過去 逆方向出し作品は どれも不吉さが有って
それを僅数秒見ただけで 大体内容が分かってしまう思いです。
・出会い系伝言ダイアルで 見知らぬ青年に会いに行ったフキ。
彼の自宅から、事の状況が変わって追い出さて 雨の中彷徨う。
そこへ駆け寄るなに者かの姿。 (あれは?何だったのか・・・)
タオルで頭を拭いてくれる父(リリ-フランキ-さん)の姿が在り、そこに娘に対しての優しさは十分溢れていて良かった場面と思います。
そして同時に 彼が病で亡くなったのだと言う事。それが伝わる。
ここの流れだけが 良い展開だったでしょうか。そう感じました。
カンヌとか妙に賞を獲っちゃったから 変なプレッシャーが生まれて。だから
監督にとって 撮らされた作品感を感じましたです。
誰かの為に創るのでは無くて、自分の求める作品を探求して制作にこれからも励んで欲しいと思います。
変ですけど期待は一切致しませんw。
心は常に前向きにと そう思う次第です。
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