「少年」ナタ 魔童の大暴れ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
少年
1を公開せずに2を公開するという焦りすぎなスタンスには疑問を持ちましたが、アニメ映画史上最高興行収入と聞いたらアニメ映画好きとしては観に行かないと!と使命感に駆られ鑑賞。
1の設定をサラッと予習してから挑みました。
いや〜最高でした。
こんなん日本人の大好物でしょと言わんばかりの友情・努力・勝利の詰め合わせで滾りました。
初っ端から前作見てる前提で進むので、世界観を掴むのは大変でしたが、徐々に構図が分かってきてからは勢いそのままに楽しむことができたのは良かったです。
修行シーンは全体的にコミカルで、特にマーモットと戦うシーンはネットミームでよく見るアァァァと叫ぶマーモットが見れたり、めっちゃイキリ散らかしながらぶっ倒されたり、テンポ良くぶっ飛ばされるマーモットに愛嬌があったりして面白かったです。
中華系でよく見る竹の上に片足で立つタイプの修行からのスピード感あふれる組み合いもこれまた最高でした。
敵だと思っていたキャラが味方に、味方と思っていたキャラが敵に、という見ていた方向とは違う方へ進んでいくのもワクワク感が止まらなかったです。
容赦なくキャラクターが散っていくというのもこの手の作品にしては珍しく、その死を決して無駄にせず、糧にして突き進んでいくという過程を短い時間で描き切っていたのも好印象でした。
ナタが成長した姿になるのはジャンプの王道を突き進んでいるようで良かったですし、そこからの共闘はもう燃え上がりまくりでした。
キャラのかっこよさと美形を良い具合に混ぜていたデザインもこれまた良かったです。
終盤のぶつかり合いは壮大すぎて圧倒されました。
人対妖の群衆が束になってぶつかり合い、対マン勝負も激アツ、変幻自在の変化もあれば、巨大な敵とマッチアップ、もうド○ゴンボールじゃないですか〜とは思いつつも、何度心震わされたことか。
母に対しての感情を思いっきりぶつけての勝利も清々しいものです。
アニメーションも全力投球で陸海空どこでも没入感のある映像が展開され、スピード感と重厚感どちらも欠けることなくやってのけているのでとんでもないレベルでした。
小さいスクリーンで観たのが勿体無いくらいで、巨大スクリーンで観たらもっと凄かったんだろうなと思いました。
惜しい点があるとすればちょっと汚い描写が多かったところです。
食事中の口の中とかめっちゃ多いゲロだったり、果たしてこれは必要なのかというシーンが前半は多かったのはかなりマイナスでした。
これは製作者の好み・フェチなのか、史実にそういうものがあったのか…分かりませんがアニメーションのクオリティが高いが故にリアルすぎてちょっと受け付けなかったです。
おまけ映像はそんなとこ回収するんやってとこを回収していき、そんなフルボッコにせんでもと顔がひきつりもしましたが、あんた方も不満を持っていたんやなと不思議な感情になりました。
圧倒的な映像に熱血ストーリーを与えられたらそりゃあ楽しいに決まってますね。
1も事前に劇場公開するか配信するかで導線を作ればもっとヒットしただろうになぁ…と惜しく思いましたが、何らかの形でヒットしてくれたらと願うばかりです。
鑑賞日 4/13
鑑賞時間 19:55〜22:20
座席 C-9
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