「とりあえず、哪吒之魔童鬧海でググって、中国語版Wikiから前作を辿ってみよう」ナタ 魔童の大暴れ Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
とりあえず、哪吒之魔童鬧海でググって、中国語版Wikiから前作を辿ってみよう
2025.4.10 字幕 イオンシネマ京都桂川
2025年の中国のアニメーション映画(144分、G)
原案は許仲琳&陸西星の『封神演義』
悪童として生まれた少年とその親友を描いたフル3DCGによるアクション・アニメーション映画
監督は餃子
脚本は餃子&王競
原題は『哪吒之魔童鬧海』で、「哪吒:悪魔の少年」という意味
物語は、前作にて肉体を失った哪吒(ルー・ヤオティン)と敖丙(ハンモ)が、師匠の太乙真人(チャン・ジミアン)によって肉体の再生を試みるところから描かれて始まる
太乙は、七色宝蓮の力を使って肉体を再生させようと思っていたが、二人の肉体を再生させることはできなかった
再び七色宝蓮の力を使うには「王虚宮にある王液瓊漿」が必要だった
それを手に入れるためには、仙人になって無量仙扇(ワン・ドゥーシン)から授かるしかなく、そこで哪吒の体に敖丙の魂を入れた状態で試験に臨むことになった
一方その頃、哪吒たちの住む陳塘関には、東海龍王(ユー・チェン)から裂空爪をもらった申公豹(ヤン・ウェイ)が妖怪を使って攻め入ろうとしていた
陳塘関では、それを阻止するために哪吒の父・李靖(チェン・ハオ)と母・殷(ルー・チー)が部隊を編成し、一触即発の状況になっていた
映画は、前作の続きということで、しかも予習ができない状態で公開となっていた
配給会社は前作の公開も試みたようだが叶わず、何とか続編だけは公開するに至った
それゆえにパンフレットやグッズの販売までは難しかったようで、入場特典としてトレーディングカードが配られていた
予習に関しては違法なものならたくさんあると思うが、日本語字幕があるものはないと思う
なので、中国語版ウィキであらすじと話の展開を追うしかないのだが、ぶっちゃけ無くても何となくわかる程度には説明されていた
元々は一つの混元珠だった哪吒と敖丙だったが、前作では反発の末に共闘し、親友となっていたようだった
その状態から、今度は肉体を取り戻す旅の中で、それぞれが自分の生き方を決めるという「親離れ」というものが描かれていた
どんでん返し系ではあるものの、結構あっさりと黒幕がわかる仕様になっていて、チートすぎる敵とどうやって戦うかというのは少年漫画によくある展開のように思える
哪吒は炎の属性なので、それを増幅させるのが怒りとなっていた
対する敖丙は氷の属性で、それを中和する役割を持っていたと思う
二人はいずれは一身となると思うのだが、それは続編を待ってね、という感じに結ばれていた
公開されるかはわからないが、今の日本の興収だとちょっと心配かなあと思ってしまう
いずれにせよ、かなりクオリティの高いCGが見所で、案の定終わらないエンドロール状態でクリエイターの名前がずらっと並んでいた
それに対して声優陣は一人三役などをこなしていて、結構なメインキャストがモブの声を当てていたのはビックリした
日本だと何役もこなせる器用な御仁がいて助かっていると思うのだが、いずれはそういう声優が現れるのかもしれない
個人的には吹替版があればもっとお客さんが入ったと思うので、あまり急がずにきちんとプロモーションなどをしていけば良かったのではないかと感じた
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