台湾・デジタルデモクラシー

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台湾・デジタルデモクラシー

解説・あらすじ

台湾の若い世代による「デジタルデモクラシー」の軌跡を描いたドキュメンタリー。

2014年、中国の経済侵略に危機感を抱いた台湾の学生や市民たちが3週間にわたって立法院を占拠し、デジタルツールを駆使して国民に議論を喚起した非暴力市民蜂起「ひまわり運動」。この運動で民主制度を「透明・開放・参加」の三要素に定義した精神は、その後も生き続けている。2016年の総統・立法委員選挙によって国民党から政権を引き継いだ民進党は、若い世代の政治参加を目標に大臣クラスの官僚ポストを若返らせた。その中でもデジタル担当大臣に起用されたオードリー・タンの存在は、インターネット環境に育った若者たちの政治参加への窓口となる。彼女はデジタル技術を駆使してより良い民主主義の実現を目指す「デジタルデモクラシー」の実践に取り組んだ。

監督は「天皇と軍隊」「ヒロシマの黒い太陽」などフランスや欧州のテレビ放送向けドキュメンタリー作品を手がける渡辺謙一。

2022年製作/54分/フランス
原題または英題:Taiwan, Democratie Numerique
配給:KAMI Productions
劇場公開日:2025年3月22日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0何故台湾の民主主義は迷走しないのか

2025年3月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

中編ドキュメントであるが、台湾の歴史を俯瞰して、台湾に詳しく無い観客にも台湾の歴史・現状と民主主義の成熟の様子が理解出来る。若き「ハッカー」を閣僚に据えるなんて日本では与野党共に出来ない荒業だが、幸いそれは成功しているようだ。現在の台湾の置かれている立場からの台湾の住民達の対中関係への結論は、意外と驚かされるが、実はそれが現実的であるのもフランスの台中関係の学者を時々出しながら説明する監督の手腕には感心する。中台問題や台湾有事について、表面的な理解しかしていなかったのを恥じ入る作品である。台湾有事というと、やれ避難だ戦力比較だアメリカはどう動くとか、そんな事ばかり考えている人達に、ぜひとも観てほしい作品である。。

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