犬の裁判のレビュー・感想・評価
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名優コディの神演技(人間目線ですが)に感謝
私は特に犬好きではないのですが、「シンプルな情熱」のレティシア・ドッシュの監督、主演なので鑑賞。
女性蔑視、障害、人種、職業差別、子供の虐待、SNS中傷、気候変動などカオス化するところは、現代の正義の多様化、リベラルの分断を意図的にあらわしていますね。やや詰め込み過ぎで疲れますが、現実もこんな感じで、うんざりしますものね。
全体的にコメディとしてはツボにハマらなかったし、ドッグトレーナーとの(フランス映画らしい)野生の絡みは不要ではと感じました。
監督が言う「人間は動物に不寛容」というのはその通りで、根底に「人間都合」があります。
パンダが見納めとなると殺到し、一方でクマが里に降りてくると即駆除。結局はパンダは政治の道具だし、クマは気候変動の犠牲者なのにね。
すみません、かく言う私も蚊やゴキブリは人間都合で即殺生してしまいますが。。
レティシアにはこれからも独創的な作品に出て、監督もしてほしいです。
これはフランスの映画です。
最初に、内容には一切触れずに、感想と、僕がこの映画をどういう目線で観たのかを書きます。
3月頃、SNSで少し話題になっていて気になっていた映画でした。
「動物は果たして“もの”なのか?」という問いが作品の中心テーマであり、実はシリアスな要素を根幹に持った映画です。ただこれは、犬好きのための“正義の映画”ではなく、もっと広く社会全体に向けた強いメッセージが感じられる作品でした。
とはいえ、映画自体にはコメディ的な表現があり、シリアスな空気感を吹き飛ばすほど、劇場内は笑いに包まれていました。
でも、それこそがこの映画の狙いなんだろうなと感じつつ、「本当は何を伝えたいんだろう?」と深読みしながら観ていると――実は、相当恐ろしい映画なのでは?と思えてきました。
この先はネタバレに踏み入りそうなので、簡潔な感想としてここで終わらせます。
楽しくも、ユーモアと笑いに満ちた映画でした。
でもね、皆さん。
この映画、“フランス”の映画ですよ。
コミカルに楽しませてくれる映画だけれど
面白くなりそうではあった、犬がただただかわいい。
フェミニズム映画
ぶっちゃけ犬の映画ではなかった。
フェミニズム映画。
主人公の弁護士のアヴリル、アヴリルの隣のDV母親、原告側の政界進出を狙う女性弁護士、噛まれたポルトガル移民女性……
全員自己中、かつ虐げられながら他者を責め、またどうにもならずにパニックに陥り、論理破綻とドツボにハマっていく女性だらけでイライラしますが、そういう理不尽さを題材にしたコメディ。
開始早々、主人公に対して、上司が自分の性生活を滔々と語るハラスメントマウント野郎なのを見せるし、DV被害の少年は主人公の夜の営み後の家に忍び込んで平然としてるし、という性に関してあっけらかんな作りに、「フランス映画だなぁ」と嫌なゲップが出ました。
犬の視点で言えば、救いのない話だし。
ただ、出演していたコスモス役のわんこはめっちゃ名優でしたね。
犬を見るだけのために行ってよかったとは思いました。
コスモスの大きな瞳が訴えたかったこと
よく纏まった良い作品
コディ(コスモス)がひたすら可愛いだけでなく本当に演技が上手い。
登場人物、エピソードに無駄がなくしっかり全体が繋がっていて最後まで違和感なく楽しめました。
所謂ドタバタ法廷コメディ的な映画かと思って見に行きましたがちょっと違いコメディ要素もうまく入った社会派作品という感じ。
どうしたら人間を好きになれるかという少年の問いに答える主人公の回答がとても印象に残りました。
それが作中終始一貫しているテーマに思われます。
しかしそのテーマや答えを押し付ける訳でなく、またご都合主義で用意されたエンディングでもなく見る人それぞれ考える余地を持たせる良い作品。
動物の出ている映画にありがちな御涙頂戴の演出がないところも好感が待てます。
全体のバランスや纏め方が素晴らしいです。
被告コスモス 独身 無職
実話にヒントを得たらしい。
必殺の上目遣い
コストがかからない方法で…
テンポが良くておもしろい
ヘソ天ワンワンコ
負け筋裁判ばかりを担当している弁護士が、人を噛み1万フランと罰金と殺処分を言い渡された犬の弁護をする法廷劇。
法律上犬は物として扱われるという判事に物申し、それが通って被告が犬の裁判に突入し巻き起こっていく。
緊張からか興奮からか、裁判で落ち着いて喋るのが苦手な弁護士が。ちょっと感情的になりながら、悪人を無罪にして政治家進出を目論んでいる弁護士と対峙していくけれど、あれ?今回噛んだのは一人だけ?
飼い主も犬も前歴を2件ずつ持っているということで、今回は飼い主宅のキッチンで起きたことってことですね。
基本的にはコミカルでどこまでが実話ベースなんでしょ?という感じに、異様に話しがデカくなっちゃったり、アホクサくて笑えるところもあるけれど、人か物かという2択でいうならば、実は結構話しが色々と矛盾が生じますよね…。
ということで、判決についてはまあまあまあという感じだけれど、コメディとしての愉しさをみせつつも、人間の醜さやエゴを孕ませた物語で、なかなか面白かった。
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