「期待度△鑑賞後の満足度○ 思ったより良かった。40年前ならもっと楽しめたかも。ティタノサウルスのパートだけ恐竜映画、あとは怪獣映画。少しでも最新の恐竜学を齧っていたら観てられない(観てるけど)。」ジュラシック・ワールド 復活の大地 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度△鑑賞後の満足度○ 思ったより良かった。40年前ならもっと楽しめたかも。ティタノサウルスのパートだけ恐竜映画、あとは怪獣映画。少しでも最新の恐竜学を齧っていたら観てられない(観てるけど)。
①私は映画が勿論大好きであるが、恐竜(と同時代に生きた巨大爬虫類)も大好きである。従い、こういう映画の場合はどちらによりloyalになるべきかと複雑な気持ちになる。
②1970s以前は恐竜の研究はあまり進まなかった。だから映画の世界でも『キングコング』から『恐竜100万年』まで恐竜像は殆んど変わっていなくて、恐竜好きも「まあ、こんなものか」と思いつつ観ていた。
ところが、1970年代になって恐竜学は大きく進展し恐竜像も大きく変わっていくことになる。マイケル・クライトンの『ジュラシック・パーク』もそういう恐竜学の新時代を背景に出てきたわけであり、それを原作とした映画『ジュラシック・パーク』もその延長線で出てきたものであった(筈であった)。
③然し、その後も恐竜学では次々と新しい発見が続き恐竜像はどんどんと書き換えられてきている。
本作が撮影されていた頃にはまだ未発表だったから仕方がないけれども、最近恐竜たちが生きていた時代(中生代)は現代よりも空気中に遥かに二酸化炭素が多かったという学説が公表された。
本作の冒頭にクローンとして現代に甦った恐竜や大型爬虫類たち(解説や字幕では相も変わらすモササウルスやケツァルコアトルスも恐竜と呼んでいるけど、英語の台詞では単に “animals”とか“things”と呼んでいて一応区別しているので少しは許せる)は、現代の地球の環境に合わずに死んでいったが酸素濃度の多い赤道地帯にだけ生き残っているとルーミス博士に言わせているけれども、私は新説に触れていたから「本当は逆なんだけど」と心の中でツッコミを入れていた。
大気中に二酸化炭素が増えて温暖化している現代の地球は恐竜たちや大型爬虫類たちにとってはむしろ生きやすいかも。
④マイケル・クライトンの『ジュラシック・パーク』はとても面白くとても怖い本であった。(映画の『ジュラシック・パーク』はその面白さが十分の一くらいにスケールダウンしていたけど…世間では名作なんて言われているけれども私はスピルバーグの作品の中でもそんなに出来が良いとは思わない…それまでは模型や人形でしか映画の中で描けなかった恐竜たちをCGで如何にも生きている様な姿をスクリーンに甦らせたいう意味では映画史には残ると思うけれども…)(だから純粋に映画として観たらスピルバーグ版『ジュラシック・パーク』より本作の方が良く出来ていると言っても良い…)
実際、原作でグラント博士とエリーとが「ジュラシック・パーク」で初めて恐竜(ブラキオサウルス類)と遭遇するシーンはとても印象的…“…それは恐竜だった…”恐竜をこの目で見たい、と夢見ている恐竜ファンが初めて見る時に感じるだろう驚きと感動を見事に描いてくれたシーンであった…
それが映画版『ジュラシック・パーク』でグラント博士とエリーとが初めてブラキオサウルスを見上げて驚くシーンは、初見の時こそ原作の上記のシーンでの感動を追体験させてくれたけれども、そのうち何度が観ているうちに“あんな大きな物が目の前に現れているのに気付かないなんて可笑しくね?”と思うように
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