「良くも悪くもいつもの「ジュラシック」(+吹替について)」ジュラシック・ワールド 復活の大地 しーぷまんさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くもいつもの「ジュラシック」(+吹替について)
吹替版の通常画角(≠IMAX上映)で鑑賞。
ジュラシックパークシリーズは3本とも鑑賞。
ジュラシックワールドシリーズは3本目(「新たなる支配者」)だけ未視聴。
未視聴の理由は前作「炎の王国」が微妙だったからです。
一応「リスタート一発目」という事ですが本国のレビューが軒並み低評価なので期待値は全然高くないまま観に行きましたが、
まあ、「映画館でわざわざ観るほどのモンじゃないよ」って感じでした。
理由としては、
①見慣れたいつもの光景
…まあCG演出とセットと実写背景の綺麗さはいつも通りで良い感じですが、
逆に言うとここはもう別に「進化」とか「新しい映像表現」とかが入り込む余地が(恐竜パニック映画って縛りがある以上)無いので、
「まあ、いつもの感じ」感は否めません。
ただ「ジュラシックワールド」シリーズで恐怖演出の大半を担っていたモササウルスに「せめぎ合い」という演出を持たせてたのは(予告で分かりきってはいたものの)まあまあ良かったです。
②いつものパニック演出
…ここももう6作(私が見たのは5作ですが)の間にやり尽くされてるので、
驚いたりハラハラドキドキする展開が皆無でした。
強いて言えば「小便」のシーンですかね?
あそこは良かったです。
③いつものお話
…お話の導入が「製薬会社の社員の1人が心筋疾患の特効薬の開発の為、元特殊部隊員と恐竜の専門家を連れて法を犯してまで恐竜のDNAのサンプルを取りに行く」
って感じなんですが、
「法を犯してまで禁足地に乗り込む」はジュラシックパーク3まんまですし、
「キメラ恐竜」みたいなものはジュラシックワールドシリーズで出てきますし……
とにかく使い古されてるし、「影の薄いモブキャラから退場していく」展開と「欲深いやつが最後に制裁を受ける」展開もお決まり中のお決まりな感じですね。
「散り散りになる」とか「途中離脱」とかも何度もやってるし、
というか「モンスターパニック映画」の昔からのお決まりですよね。
とにかく「目新しさ」もないし、「ジュラシックシリーズ」で自分たちが築き上げた展開とか演出を消費してるだけだから「もう良いって!」ってなるんですよね。
あと途中で出てくる「人類滅亡論」とか「人間性」とかも説教くさいし大してそれが何かに役立ってる描写もないんですよねぇ。
あと「雇い主がいなくなった」からって「雇い主から受けた依頼を放棄する」ってよくあるけどアリなんですか?
「秘密裏に動いてる」っていっても雇い主も自分がいなくなったからって研究の為に別の社員準備してたりすると思うんですが……
そんな感じで「なんか良い感じ」"風味"に着地させようとしてるけど別に納得感のあるオチでも無かったです。
総じて「ジュラシックシリーズの仕切り直し一発目」としてなにか「復活したか!」と感慨に浸る余地のない一作でした。
ちなみに吹替についてですが、
結論から言うと「どちらかで迷ってるなら字幕版がおすすめ」です。
ルーミス博士を演じた岩田剛典さんは「ゲスト声優」としてはなかなかハマってたと思います。
問題は主演のゾーラ役の松本若菜さん。
予告でも散々言われてましたが予告の切り取り部分が特別悪かったので予告で期待?してた「空前絶後の棒読み」は残念ながら味わえませんでしたが、
それでもまあほぼ棒読みです。
米倉涼子さんといい、なんでスカーレットヨハンソンの吹き替えって声優さんじゃないキャスティングだと「ド」が付くほどのへっっったくそばっかなんですかね?
まあ、「ジュラシックワールドシリーズ」のキャスティングは皆んなセンス無いしそんなもんか……
とりあえず観るなら「期待値はできるだけ下げて」「字幕版を見る」のがオススメです。
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