グッドニュース
配信開始日:2025年10月17日
配信開始日:2025年10月17日
よど号ハイジャック事件を題材にブラックコメディ映画に仕上げた作品。
実際にあったハイジャックにより恐怖を味わった方々がいるのだから、あまりコメディには、、、とも思ったが、、
しかし本作は緊張感を交えつつ笑かしてくる。
セリフやストーリー展開、シーンのカットの仕方が秀悦。
鑑賞中何度も「なにこの映画、面白い」が込み上げてきた。
韓国と日本のぎこちなさを心配したが、うまい具合に自虐などを取り入れて、滑稽な部分も誠実な部分も見せてくれた。
きちんと日本人を起用してるし、とても観やすかった。
よど号ハイジャック事件の細かな所まで再現していながら、その裏側で奮闘する?人々を描く。
あの解決屋の立ち回り方がすごい。
確かに頭の回転が早い人だが、損な役回り。
しかし、誰にも知られずとも成したことには意味がある。
まさに月の裏側の人だ。
日本、韓国、北朝鮮。そしてアメリカ、ソ連。これらの国々を日本赤軍で貫くコメディ。
映画でしばしば取り上げられる苛烈な所業を繰り返す中央情報局さえも、いい加減な振る舞いで、北朝鮮に到着したことを演出するための仕掛けがいたく笑える。
でも、北朝鮮に向かった政務次官とパイロット2名はどうして日本に戻って来れたのか。当時、北朝鮮では痔は治せなかったということか⁉︎
よど号ハイジャック事件に着想を得た韓国のブラックコメディ。
労作なのはわかるし演者らの熱量もすごい。が、大仰な戯画化は疲れるうえ笑えなかった。よど号ハイジャック事件とはどんな事件だったのかウィキで読んで知ったが、この映画はむしろよど号ハイジャック事件の忠実な再現映画と言っても過言ではない。それほど荒唐無稽な事件だった。それはマルクス厨をこじらせた若者たちがおこした信じられないような勘違いテロであり、それをわたしたちと同じ日本人がやったわけでこの映画の笑えなさはそこにも起因していると思う。恥ずかしい事件だった。
映画は筋が豊富でセリフが多くセリフに含みもあり、疲れるとはいえ理知的な映画だった。すなわち賢い人がつくっていることがわかる映画だった。
毎度思うことだが、韓国政府に賢さは感じないのに、韓国映画には賢さを感じる。
逆に日本政府には賢さを感じるが、日本映画には賢さを感じない。
(日本政府が賢いという表現は誤解されやすいと思うが、つまり左傾であったり親中であったりするにせよ、国民をかわしながら、のらりくらりと続ける、ずる賢さという意味における賢さである。)
この映画でも解るとおり韓国は映画の中では自虐もできるし、日本との客観的な立場も理解している。にもかかわらず、韓国と日本の国家間にはそんな客観性が全くなく、ただひたすら恨みをぶつけてくるだけだ。ということを、相変わらず思ったのだった。
ソルギョングが筆頭役者だがアンサンブルキャスト(主役を据えない群衆劇)になっていてギョングは聖俗から善悪からなんでもかみ砕いて流用するフィクサーみたいな調停役だった。目元が涼しいホンギョンがヒロイックな韓国空軍中尉で、そこへ山田孝之や佐野史郎や椎名桔平や笠松将ら日本の役者が結構絡んできて絵としては希少だった。
当時(1970年3月)漫画あしたのジョーが週刊少年マガジンに連載されていた。力石徹が死んだときにはじっさいに葬儀がおこなわるという社会現象にまでなった人気漫画で、よど号ハイジャック事件においても、犯人らが我々は明日のジョーである{原文まま}との声明を残したという。映画内にもあしたのジョーについて話すシーンがあった。
映画はそれを当て込んでいたわけではないが、あしたのジョーは「感化」というものを隠喩していた。というのも、漫画に夢中になった結果丈のライバル力石徹の死にたいして本当の葬儀がおこなわれた。一方赤軍はマルクスに夢中になった結果本当に北朝鮮へ亡命した。両者に違いはあるだろうか、ということである。
この映画がむしろよど号ハイジャック事件の忠実な再現映画だと言ったのは元来テロリストのやることとは滑稽さを免れないという事実に所以している。
映画は官僚主義の無気力さをも風刺しているがじっさいのところ官僚もテロも俯瞰したり時を経てしまえばコメディとしか言いようのない人たちなのだと思う。
imdb6.6、rotten tomatoes100%、オーディエンスメーターなし。(公開したてなので評点は未だ不確定)