フランケンシュタインのレビュー・感想・評価
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デルトロのフランケンシュタイン
デルトロのフランケンシュタインと言うだけで
もう引きがある。
さてどんな奇怪な物語でどんな造形なのか?
とワクワクしてたのだけど、ハードルが上がり過ぎたのか
見終わった感想としては、綺麗にまとまり過ぎてたな
と言う感じでした。
デルトロの、人が嫌がる所、汚らわしい所に美を見つける
と言った世界観や背景美術は流石だし、
怪物の造形も好きだったが、
物語はそのままフランケンシュタインと言う感じで
デルトロらしさ、みたいな物はなかったように思う。
怪物の章からやっと面白くなって来たと感じましたが、
ヴィクターの章は陰鬱で長い。
ヴィクターから解放されて、怪物がどう言う人生を
送るのか…終わらない旅ではあると思うが、
穏やかで良い人たちに出会う人生であってほしい。
化物はどっち?
今夜(2025/11/08)観ました。
ギレルモデルトロらしさが溢れる良作です。『シェイプオブウォーター』や『クリムゾンピーク』を思い出させるシチュエーションやコスチュームやセットを見られます。
『フランケンシュタインの怪物』は、なんと1818年にメアリーシェリーという18歳の女の子が書いた物語だそうです。なんと革新的なSFストーリーでしょう😳
テレビシリーズの『テラー』を思い出させる極地で、氷に閉ざされて立ち往生した船の元に得体の知れない咆哮が聞こえるところから本作は始まります。
怪物の姿は、持っていたイメージより痩せぎすで背が高く、序盤は少し戸惑いましたが、すぐに慣れました。悲しげな彼の姿に心が痛みます。
作り物とはいえ、人の死体や、動物を銃殺する場面があり、かなりリアリティがあってゾッとします。
自己満足で死体を寄せ集め、蘇らせ、その癖地下に鎖で拘束する“創造主”ヴィクターの姿に怒りを覚えます。生まれたばかりの怪物は、言語は介せないながらも、力を振り回す様なことはせず、相手を傷つける様な振る舞いをしません。なんで初めから優しいのかが気になりますね🤔
本作は150分超えの長編なので、分割してみるのがお勧めです。ヴィクター編と怪物編で分かれているので、ちょうど良いと思います。
悲しいストーリーながらも、要所要所で安らぐシーンもあり、緊張を適度に緩めてくれます。
悲しいストーリーですが、『ダンサーインザダーク』や『ミリオンダラーベイビー』の様な二度と観たくない作品とは違う、“また観たい悲しい物語”が、本作の印象です。
怪物の目に哀しみ。
ちょうど今年の3月に原作読了。
SF小説の祖といわれるこの物語が約200年前の20歳女性の作品とは思いもよらず。
SFというより漱石の「こころ」を読んだ時に近い読後感と余韻。
この映像作品はその小説を上手に解釈し直した作品だった。
(小説の方はもっと俯瞰的に人類を捉えていた。
また2世紀も前なのに現代にも通じる文明批判と科学への依存に対する警告、
今と変わらぬ人間どもの善と悪と偏見に満ち溢れていた)。
映像作品の方はもっと個人(フランケンシュタインと怪物)にインサイト。
フランケンシュタインがわかりやすぎるくらい(≒ステロタイプ)の
嫌な奴的な描き方だったのはこっちに置いてておいて
(小説のほうは当時の常識人で当時の科学者として真っすぐに前向き。)、
なんといっても目を見張ったのは怪物の捉え方。
「おれは誰だ」というのは小説にも映画にもあったが、ちょっと角度が違った。
フランケンシュタインに対する「憎しみ」は共通だが、
小説は「おれは誰だ」と自分がわからないことへの「怒り」に対して、
映像作品に感じたのは「おれは誰だ」がわからないことに対する「哀しみ」。
その「哀しみ」の裏側にはあるのは、
友達もいず、連れ合いもいず、人とも交わることもできず、
永遠に不死であり続ける怪物の今後の長い時間。
(小説はそれほど不死の強調はなかったような)
それがいちばん感じた作品かな。
小説と映像作品で2度おいしいフランケンシュタインでした。
追記>
小説と違い、フランケンシュタイン自身が抱える苦悩はそれほど深く描かれず。
描かれたのは怪物が主。
でいうと、「フランケンシュタイン」というタイトルではないような…。
“ビクター“から解放される怪物
言うまでもなく、信者必見のデル・トロクオリティ作品
エルファニのプレデターを見に行こうかとしたんですが、行きつけの109のエグゼクティブシートに、全く空きが無く。週末は仕方ないか、平日にしよ。と言うことで、エルファニのプレデターを止めて、ミア・ゴスのフランケンにしました。何らつながりは有りませんがwww
デル・トロです。ガチのデル・トロ文法。かなりエグ目です。スプラッターです。配信専門短編集が有りましたが、あの中にはエグいのあったの、これがデル・トロなんだと思います。
メアリ・シェリーの現作は未読ですが、ラストはフランケンシュタインが北極海に姿を消すことだけは知ってます。映画のラストは、このエピソードに倣いますし、おおむねは原作を忠実に再現し、セリフも原作から何も変えず脚本にしたとこもあるらしく。そもそも、このフランケンシュタインの映像化は、デル・トロの夢だったとか。と言うだけあって、金は掛かってますわ、こりゃー。
映画クオリティは最高です。美術、衣装、色と照明、いつもながら惚れ惚れする。
時間に余裕のある方は、メイキングの鑑賞もお勧め。デル・トロ自身の言葉が聞けるし、映像化に狙いや考え方も明かされます。
良かった。
とっても。
「命を追い求め、私は死を生み出した」
「もしかしたら、あの傷ついた肉体に私達の神の息吹が宿ったのかも。」
「全く、君には驚きだよ。そんな事、信じる事が出来たら、私は心から君に夢中になるだろうなぁ」
「思いやりがあった。あの目には痛みがある。それは知性がある証拠じゃない?」
「私の痛みは?君に拒絶された。心から求めたのに」
「あなたの心?それは人体の中で、あなたが最も理解出来ない器官でしょ。神のふりをするのが怪物よ」
兎も角、かなり原作に忠実な話。
傑作。
テーマはメメント・モリ。
追記
バビロンの塔は「聖書」の中では倒れていない。
ネタバレ
あり
エリザベスを殺したのは
クリーチャー
だった
と記憶するが。
追記追記
狼は集団であっても部屋に入り込んで人を噛み殺すってなかったと記憶する。
長いよ、なぜ今フランケンシュタインなの🧟
ケネス・ブラナーや伊藤潤二で触れた事がある原作版フランケンシュタイン。クリーチャー誕生まで1時間かかって只管長く感じます。その上クリーチャーの制作シーンや、ヒロインの悲劇的な展開等はかなり省略ぎみで、尺が長い割に薄く個性の無い内容に感じました。年を取って死を思う事はあれど、主人公はまあドSのクソ野郎で共感できず、婚約者ですら無いヒロインにも相手にされていない為に物語上の喪失感も無く、何故2020年代にフランケンシュタインを改めて作ったのかなと思いました。デル・トロ監督、本気のパシフィック・リム2をいつまでも待っています。
デルトロとゴシックホラー
目標達成おめでとう。
まるで心震わせる交響楽のよう
本当の怪物とは何なのか?
私の中での「フランケンシュタイン」は、1994年に公開されたケネス・ブラナー監督(兼ビクター・フランケンシュタイン役 )、ロバート・デ・ニーロ(怪物役)、ヘレナ・ボナム・カーター(エリザベス役)の作品が印象深かったですが、今作品もなかなかの出来だと思いました。2部構成になっていて、判り易いストーリーでした。
怪物は恐ろしいイメージがありますが、ケネス版も今作品も、怪物の淋しさや哀しさを描いていたと感じました。特に盲目の老人とのやり取りは良かったです。
反面 怪物が銃で撃たれても死なないのが不思議でしたし、いつの間にか文字が読めるようになっているのが??でした。
ラスト近くで、怪物がフランケンシュタインに向かって「赦す」という言葉を発したのは、彼が人を赦すということを学習したということなのでしょうか?
ディズニー映画的
何をもって「怪物」と呼ぶのか
生き続ける精霊
死の克服に挑戦するという外科医が、生命の創造に成功するが、その存在は自身の描いた物語を超越していき…といった物語。
倫理感のブッ飛んだヴィクターと、別の意味で倫理感のブッ飛んだエリザベスを中心に描かれる第一部。
周りとの軋轢を乗り越えやっとこさ生み出した生命…最初はホッコリする雰囲気だったが…いつの間にかかつての父の様な姿にハッとさせられる。
それでも、その叫び声に一度は戻ろうとした気持ちはホンモノだったのだろうか…?
そして何より彼の存在。
知性を与えてくれるのはやはり愛情か…(涙)ヴィクターのそれとは正反対のおじいちゃんとの関係にグッときた。
でも、最も刺さったのは狼と猟師の件で、憎しみはなくとも…終わることはない、の言葉かな。哀しいけど、名言すぎるでしょ。
話は現在に還り、終わることのできない苦しみの話や、生の創造!?はたまた死の創造!?…結局ヴィクターが望んだものとは?そして、真の怪物は…!?
…と言うような話が約2時間半、濃厚に詰め込まれたドラマ作品だった。言ってしまえば、予告編のような派手な展開はそりゃあもうね…。
別にそれを求めてた訳では無いから良いっちゃ良いが…改めて予告編職人ってスゲェな。。
そして穏やかな感じにしてるが、ゆうてちょっと前までアンタ破壊しようとしてたじゃんw
まぁでも、そこからのおじいちゃんの教えに繋がると言う意味では良かったのかね。
苦しくとも生き続けることの大切さや憎しみを越えること、人の倫理感を問う物語に心を動かされた作品だった。
んで今更ですが、別に彼がフランケンシュタイン…って訳では無いんですね。
ヴィクターが怪物だった
今年の目玉のひとつとなる傑作
クリーチャーの名前ではなくクリエイターの名前だったのか
なんていうか子育ての話だった。
「痛めつけないと話をきかない」やりかたは確実に受け継がれていき、愛されることへの飢えが怪物をうみだす。
出会ったばかりの船長さんにこれまでのことを語るだけであっさり理解しあってしまって、え、そんなにかんたんに・・・?あなたたちの確執にまきこまれてけっこう人死んでましたけど・・・とちょっと短絡的すぎやしないかと思うところもあったけれど、お互いただただ初期の愛情がたりなかっただけなのかと思うとやるせなくもある。
あんなに寒さや冷たさに敏感そうだったのに、あんなにさむざむしいところにひとり残って彼はこれからどうやって生きていくのだろうか。
ゴシック衣裳がめちゃくちゃ似合うミア・ゴスさんが最高の存在感でしたけれども、ギレルモ・デル・トロさんは、問答無用になぜかクリーチャーに惹かれるエキセントリックガール好きなんだなあと思いました。
あと初期の怪物さんの姿がちょっと呪怨の俊雄くんに似ていました。
75点ぐらい。ボリス・カーロフのとは別モノ
フランケンシュタインは、白黒でボリス・カーロフが怪物を演じてるユニバーサルの1作目と2作目の『フランケンシュタインの花嫁』を観ております。
そっちのイメージが世間的には広まってると思うんですよ、怪物の名前はフランケンシュタインで、首にボルトが刺さってて角ばった顔で、って感じに。
この映画では、フランケンシュタインというのは怪物の名前じゃなく、怪物を造った博士の名前。
怪物の見た目も例のイメージとは、だいぶ違う。
北極から始まったりするし…
かなり脚色してるなと思ったんだけど、調べてみたらユニバーサルのボリス・カーロフ版の方が原作を変えてあるらしい、こっちの方が原作に近いのかな?
ホラーってよりヒューマンっぽくて、終わり方もビックリした。
まあコレはコレで良いけど、やっぱりユニバーサルのボリス・カーロフ版の方が好きです。
全164件中、61~80件目を表示
















