「悲しく切なく残酷で、「美しい」」フランケンシュタイン ミドレンジヤーさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しく切なく残酷で、「美しい」
マジでとっても良かった。
冒頭に赤い「N」がズズーンと登場して、初めてNetflix作品だと知り、「あら、これ配信すぐ始まるのね。」と自分の予習不足を呪ったが、なんのなんの。
ゴシックホラーの恐ろしさはそのままに、物語はあくまで悲しく、切なく、残酷。
しかし、そこに表現された世界はとてつもなく「美しい」。
まずはビジュアル。
美術・衣装の細部までこだわった豪華さ、有名役者陣の華やかさはもちろん、どのシーンを切り取ってもトレイラーやサムネイルに利用できる様な画面作り。
そして物語の美しさ。
キリスト教世界においての「創造主」という禁忌に、真正面から挑む主人公とその「エゴ」と「暴走」。
生まれてしまった「いのち」と「不死という地獄」。
そして、「赦し」と「救済」。
不死の孤独に耐えられず「伴侶が欲しいんだ」と願う「彼」を、父であり創造主であるヴィクターは「モンスターめ」と罵る。
「彼」にとって「ヴィクター」という存在とその名前は、まさに生まれた当時のすべてであったのに。
最後まで「彼」に名前は与えられない。しかし、それまで何者でもなく、ヴィクターの手によって作られたただの物であった「彼」が、ついにその存在を受け入れられて終わる。
帰るところのある乗組員と、これから終わることのない孤独な旅が始まる「彼」の対比もまた、切なさを誘う。
原作を読んでいないので、是非パンフレットで監督が描きたかった宗教観や死生観、登場人物たちのインタビューなど読みたかったけど、Netflix配信ということでその手の商品は発売が無いっぽいのはとっても残念。
是非多くの方に観て頂きたいな。
過去のフランケンシュタイン映画の中では原作に一番近い作品でした
ゴシックホラーの殺人鬼的なただの荒れくれ者の化け物としてではなく知性や優しさを持ち合わせた異形としての悲しみや孤独に苦しむ対象として怪物が描かれてましたね
ほんと映像やストーリーも素晴らしく公開劇場少ないのやグッズやパンフレット、商品化もどうかわからないといった点は残念ですね、、
