「人間をより人たらしめるもの」フランケンシュタイン　bionさんの映画レビュー（感想・評価）

　肉体的にも精神的にも不完全であるが故に、よき魂であらんとするフランケンシュタイン(怪物の方)。
　映像も音楽もストーリーも美しい。デルトロ監督の念願の作品だけあって細部までこだわりを感じる。

　目の不自由な老人と過ごすパートが一番よかった。心の目でフランケンがgood soulであることを感じ、友人としてフランケンに接する。

　アートな仕上がりだとどうしても睡魔が襲ってくる。そんな悪い癖と闘いながら、人たらしめるものは何かを考えてしまう。
　フランケンは伴侶を求めたが、本当に欲しかったのは人との繋がりなのではないか。人との繋がりが、良き人間であろうとする思いを強くするのかもしれない。