「2部作を一本に」フランケンシュタイン コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
2部作を一本に
デル・トロの十八番(おはこ)な「異形の命の美しさ」をこれでもかと描き、同時に優れた才能や金を持っているはずの人間のあさましさも描き、「真の怪物」を克明に映し出す。
ほぼ2部構成(船長への説明を加えて3幕)で、前半第1部は創造主であるヴィクター・フランケンシュタイン博士の狂気を描く。
後半第2部は、クリーチャー(怪物)の悲しみと孤独、そして知性と慈悲深さを描く。
それに加えて、親子の愛憎。
作られた存在である怪物は「子ども」であり、創造主は「親」であると気づく。
親を超える、というよりは「親に認めてもらう」ではあるが、そんな究極の「父殺し」の話でもあったり。
かなり原作小説に近づけつつ、また同時に、「人でないもの」が伴侶を欲しがったり、人になることを望んだりというのは、過去の映画『フランケンシュタイン』(1931)およびとケネス・ブラナー&コッポラ版『フランケンシュタイン』(1994)、『フランケンシュタインの花嫁』(1935)へのリスペクトも込めつつ、過去の『妖怪人間ベム』や『ブレードランナー』にも近いものを感じさせてくれました。
そんな物語に、いつもの映像美を添えて、たっぷりねっとり。
劇場で観てよかったと思えた、衣装と美術とセットに惚れ惚れ。
配信を待ちきれず、劇場に足を運んだ甲斐はありました。
ただ、ちょっと尺(時間)が長すぎたかも。
劇場で、腰が痛くなった。
コメントする
