劇場公開日 2025年4月18日

「親になる覚悟がないまま子供を作った場合」KIDDO キドー おきらくさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0親になる覚悟がないまま子供を作った場合

2025年4月30日
iPhoneアプリから投稿

駄目だった。
鑑賞中、この母親にずっとイライラさせられてしまった。
そもそもハリウッドで成功するために娘を施設に預けてる時点で酷い(それも嘘かもしれないが…)。
娘を迎えにいくと事前に連絡しておいて、当日行けなくなったことは連絡無し。
仮にどうしても当日迎えにいけなくなるやむを得ない理由ができたとしても、連絡ぐらいは入れるはずで、それをしない時点で娘のことを本当には大事に思っていないことがわかる。

娘はずっと施設にいた方が良かったように思えた。
施設に対して不満に感じているような描写はなかったし。
むしろ落ち込んでいる時にみんなで励ましてくれて、素敵な場所にすら思えた。

ところが、娘はずっと母親に会えないことで、母親に対して幻想を抱いてしまっていたのが、不幸の始まりに思えた。
母親と一緒に暮らしさえすれば幸せになるはずと信じて疑わない様子。
親とずっと一緒に暮らしていても親と不仲な子供なんて世の中にいくらでもいると思うのだが、娘がそのことを知るのはもう少し大人になってから。

で、母親と娘が一緒に行動してからはあのザマ。
びっくりするほどの母親の幼稚性。
娘にやらせているのは犯罪の片棒。
でも、娘には母親が全てなので、母親を信じる道しかない。
親は育児能力がなくても子供は作れるわけで、そうすればこういうことも起きるという負の側面。
母親が娘を連れさった後、施設が娘に戻るようにしつこく言ってくるのも当然と思ってしまった。

最後の最後、娘が母親を反面教師にして成長が垣間見れたのはこの映画を観ていて良かったところ。

おきらく