「【”嬢チャン!アタシたちはボニーとクライドだよ!と破天荒な母は迎えに来た娘に言い、オンボロ車で旅に出た。”今作は破天荒な母と娘のチョイと沁みるロードムービーであり、娘の成長物語でもある。】」KIDDO キドー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”嬢チャン!アタシたちはボニーとクライドだよ!と破天荒な母は迎えに来た娘に言い、オンボロ車で旅に出た。”今作は破天荒な母と娘のチョイと沁みるロードムービーであり、娘の成長物語でもある。】
■オランダの児童養護施設に”ハリウッドのスターになる!”と言って母カリーナ(フリーダ・バーンハード)に幼い頃預けられた少女ルー(ローザ・ファン・ローレン)のところに”明日面会に行く”と母から連絡が入る。
やって来た母は、超オンボロ車にルーを乗せて”お婆ちゃんのいるポーランドに行って、隠してある大金を貰って、二人で住む家を建てよう!”と言うのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・マア、この破天荒な母カリーナの行動が凄い。イキナリ右腕にギブスを嵌めて現れて”ちょっと、トラブった。”などと言いながら超オンボロ車にリーを乗せて走り出すのだが、休憩の時にトラックの荷台の上に乗って運転手の兄ちゃんから怒られるし、一日に一回は大声で叫ぶし・・。
けれども、ルーは久しぶりに会った母の言う事を一生懸命に聞くし、楽しそうなのである。
・母カリーナは、敢然と無銭飲食を決行したり、トンデモナイのだが、何だか可笑しいのである。
・オンボロ車は、矢鱈とエンストをするのだが、その度にルーを運転席に座らせて、押し掛けする母。押し掛けなんて、久しぶりに観たなあ。
そして、母はガンガンエンジンルームを叩いて修理中に煙が出て来て、謎の仏頂面爆竹少年から奪った爆竹に火が付いて、オンボロ車は炎上するのである。クスクス。
・で、二人でヒッチハイクをして、漸くポーランドのお婆ちゃんの家に付くのだが、既に他界していて、母カリーナの姉だか、妹だか、よく分からない人が不愛想に彼女を家に入れないのだが、カリーナは決然として家に入り込み、隠してあった大金をゲットするのである。
■だが、ルーはそんな母の数々の行状に付き合うのだが、最後半到頭”プンスカぷん!”と怒ってドンドン母を置いて歩いて行って、ビックリしたカリーナが追いかけて来ると”普通のお母さんでいてよ!”と叫ぶのである。
そして、シュンとしてしまったカリーナは、ゲットした大金で買った車でルーをオランダの児童養護施設まで連れ帰り、寝てしまった彼女に新車とトランクに入れた大金をそのまま残して、何処かへ去るのである。
<今作は、破天荒な母と娘のチョイと沁みるハチャメチャなロードムービーであり、幼い娘が久しぶりに現れた母を反面教師として見ながら成長する物語なのである。>