「殺し屋としては鈍ったかもしれないが、漢としてはプロ」プロフェッショナル 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
殺し屋としては鈍ったかもしれないが、漢としてはプロ
1970年代の北アイルランド。殺し屋の過去を隠し、海辺の町で静かに暮らしていた。
爆破テロを起こした過激派グループが町に逃げ込んでくる。メンバーの一人が少女に虐待…。
少女を救い出し、過激派たちに制裁を下すは、勿論この男!
リーアム・ニーソン!
実際の内容とあらすじ/邦題にちょい相違がある。
あらすじからは少女を救う為に過激派どもを容赦なくバッタバッタ倒していくリーアム無双の痛快アクションと思うが、めぼしいアクションはクライマックスくらい。ほとんどヒューマンドラマってくらい地味。
それから、プロフェッショナル…? もっとキレッキレのスキルを見せてくれると思いきや、相手の不意の攻撃を受けるわ、鉄砲を撃とうとして弾を落とすわ、本当にプロの殺し屋…? 公開時、“プロフェッショナル”やら“アマチュア”やら“ベテラン”やらのタイトルが並び、ネタになってたね。
この派手さの無いアクション×ドラマ、西部劇タッチ。監督はやはり似た雰囲気の『マークスマン』のロバート・ローレンツ。当人同士はウマが合ったのかもしれないが、観客とのウマはあまり合わないようで…。(興行大不発&賛否両論…)
話的には悪くはない。
指示役から町の名士の暗殺を請け負い、殺す直前「最後に善い行いをしろ」と言われ、殺し屋としての人生に疑問を持つ。
これを最後に引退し、ガーデニング作りを始める。
そんな時、行き付けの酒場の娘に虐待の後が…。姉妹である酒場の女主人と過激派の女リーダー。その弟が女主人と娘の家に転がり込み、横暴を振る舞う。
クズ弟に制裁。当初殺すつもりは無かったかもしれないが、アクシデントで…。
弟を殺されたリーダーの姉は復讐を誓う。かなり激しい性格で、町中を聞き込み、殺し屋時の指示役を殺し、友人知人に暴行まで…。
見て見ぬフリなど出来ない。元々穏やかで情のある男なのだ。
殺しの仕事を楽しむ後継者の若い殺し屋を叱責。が、米カリフォルニアに行ってレコードを出すという夢を聞き、決着には同行させず、夢を追え。
友人警官や隣人女性など町の人々に好かれている。
が、友人隣人たちは知らなかったのだ。彼の本性を。
殺し屋…いや、町や友人の為に闘う漢。
渋くてカッコいい、やはりリーアムはリーアムだ。
