「奇しくも同時期公開に「アマチュア」ありw」プロフェッショナル 椿六十郎さんの映画レビュー(感想・評価)
奇しくも同時期公開に「アマチュア」ありw
プロの殺し屋が引退を考えるが・・・というありがちのプロットながら
美しいアイルランドの田舎の風景を、比較的ゆっくりと見せながら
会話や物語そのものも時に退屈さを感じるギリギリのペースで展開していく
タイトルはプロフェッショナルとあるが、どうもリーアムニースン演ずる
殺し屋はプロの殺し屋としては精彩を欠く(老いからくる部分もあるが
殺し屋としての冷酷さは微塵もない)
ターゲットの最後の言葉や、若手の殺し屋の無神経な言葉に気持ちを揺さぶられて
しまうのは彼が「プロフェッショナル」に見えないという違和感があった
本当に原題がプロフェッショナルか?と思い調べると、原題は
「In The Land of Seints and Sinners」和訳「聖人たちと罪人たちの土地」
そう、映画で語りたかったことはこのタイトルに凝縮されている
登場人物の深堀りはほとんどなく、良い人とそうでない人が
各々の「理由」でこの土地に住んでいるまたは縛られているという感じか・・・
アイルランドと言えば、IRAと呼ばれるテロ組織の名前と結びつく
映画の中でも冒頭にその活動が描かれる テロを強行するメンバーたちの
「そうする理由」は詳しくは描かれないが、リーダーである彼女の戦いは
途中から「弟」が理由になっていく
また、主人公リーアムも「そうする理由」がありそれは「弟」と繋がる
若手の殺し屋も殺し屋をする理由とアメリカの音楽を好む理由をサラっと
セリフで語らせる
また、リーアムと親交が深い警部さんや隣人の未亡人など、「聖人」側である
人たちの数少ないセリフが、この映画を気持ちよく調和させていく
予告編などで煽っている、リーアムニースンの過去作のような殺し屋としての
アクション映画として期待するのはミスリードになるだろう
それでも、観終わってから「これはこれでいい映画」と思えるから
見て損はない
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