JOIKA 美と狂気のバレリーナのレビュー・感想・評価
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タリア・ライダー推し
2025年4月13日
映画 #JOIKA 美と狂気のバレリーナ (2023年)鑑賞
ボリショイ・バレエ団に入団したアメリカ人バレリーナが厳格な教師やライバルたちの嫌がらせ等により精神的に追い詰められ
まさに美と狂気の世界
しかも実話というから凄いです
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
極めることの難しさ
(オンライン試写会は常にネタバレ扱い)正規の公開日にはおすすめ枠
今年107本目(合計1,649本目/今月(2025年4月度)10本目)。
バレエ(踊るほう)の選手になるのも大変ですが、どこかに所属して見習いか何かから初めてそこから上の方の階級にあがっていくには技術も磨く必要があるし、人間関係でうまく「すり寄る」必要もあるし、そこはまぁある程度違ってもどのお仕事でも変わりませんが、バレエにせよバレー(球技にせよ)、何にせよ実技系の職業はどうしても「技術力」が問われることが多いものです。
その「実力による上の階級へののし上がり」をテーマにしたホラーもの、といったところです。ホラーものといってもお化けが出てくるわけではなく、それに精神的に取りつかれた主人公が精神的に病んでいく、という意味においてのホラーですが、こういう趣旨の映画は時々みますが(2024年だったかの「ノーヴィス」(あのときはアマチュアボートだったかな))、本作もなかなか良かったなというところです。
かさねがさね、オンライン試写会に招いていただいた fansvoicejp さまにはご感謝を。
作品として気になる点までないのでフルスコアにしていますが、バレエ(踊るほう)については基本的な用語をある程度知っているだけでも有利不利はかなり違うと思うので(オンライン試写会なので何度か巻き戻してはみたが、映画館だとそうはいかない)、バレエをしたことも見たこともないという方であれば、Youtubeなどの動画を数本みてからをお勧めします。
華やかな世界の裏の澱み
世界最高峰のバレエ団ボリショイ・バレエを舞台に、プリマになることに取りつかれたアメリカ人バレリーナ、ジョイ・ウーマックの実話を映画化。非ロシア人という事で差別され、アカデミーに残るためには過酷なトレーニングと様々なハラスメント、さらには自身のアイデンティティをも変える選択を受け入れるまで追い詰められていく。しかし、情緒不安定になる反動からか、自ら進んで過酷な状況に追い込んでいくようにも見えるあたりが怖い。
宣伝では『ブラック・スワン』が比較対象作として挙げられているが、ロシアつながりという事もあり個人的にはドキュメンタリー『オーバー・ザ・リミット/新体操の女王マムーンの軌跡』を想起した。ロシアの新体操選手マルガリータ・マムーンと、彼女のコーチを務めるイリーナとアミーナに密着しているが、とにかくイリーナによるマムーンへの指導の厳しさが凄まじい。でもいくら周囲から同情されようと、オリンピックで金メダルを獲れば自分も家族も一生安泰した暮らしを送れる(=プーチンの恩恵を受ける)。それを承知してるからこそマムーンも耐える。
本作でジョイを指導するヴォルコワも、傍目にはパワハラと捉えられても仕方ない。でもその根底には生徒を信頼する絆がある。そこが本作唯一と言ってもいい救い。ただ、それを承知してまで過酷な境遇に耐える価値があると納得できるかは個人差があるだろう。
勝てば官軍負ければ賊軍。華やかな世界だからこそ、その裏には澱みがある。
もうボリショイじゃなくてよくない?
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