「【"ブラックスワン、ボリショイバレエ団実話バージョン”ボリショイのプリマドンナに憧れるアメリカ人少女が闇に引き込まれて行く様が恐ろしくも、少女を演じたタリア・ライダーの魅力炸裂作品なのである。】」JOIKA 美と狂気のバレリーナ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"ブラックスワン、ボリショイバレエ団実話バージョン”ボリショイのプリマドンナに憧れるアメリカ人少女が闇に引き込まれて行く様が恐ろしくも、少女を演じたタリア・ライダーの魅力炸裂作品なのである。】
ー 冒頭、”実話に基づく”というテロップが流れるのだが、フーンと思いながら鑑賞していたら、これがマア、とんでもなく恐ろしい作品でありました。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・アメリカから来たボリショイのプリマドンナ、オシポア(ご本人登場)に憧れるジョイ・ウーマック(タリア・ライダー)。
ボリショイバレエ団に入るために下部のバレエ団に入るが、ライバルたちの嫌がらせがマア怖い。トゥシューズにガラスの破片が入っていたり、目覚まし時計を隠されたり・・。
又、ライバルたちも、トイレで吐いて体重を減らしているのである。
そして、容赦ないコーチ、タチアナ(ダイアン・クルーガー:数か国語を操るドイツの名女優。余り映画に出てくれないが秀作多数。特に「女は二度決断する」は、必見である。)のスパルタ指導と、容赦ない人選。だが、後半に彼女の哀しき過去が彼女自身から語られるのである。
・そんな中、ジョイは同じ団のトップ男性ダンサー、ニコライ(オレグ・イヴェンコ:旧ソ連の名ダンサー、ルドルフ・ヌレエフが亡命する様を描いた「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」でヌレエフを演じた人。動きが衰えていません。)と恋仲になるが、彼から言われた言葉、”ボリショイに入るには実力だけではなく、政治が必要。”
そして、自分がボリショイに入団できると思ったら、男性はニコライだけで、女性は該当者なしと結果が貼りだされる。
この辺りから、ジョイの顔つきが変わって行くのである。
そして、彼女はニコライに結婚してくれと迫り、無事に結婚。そして、彼女はボリショイバレエ団に入団するのである。
・だが、念願のプリマドンナには、マダマダで群舞の一員のジョイ。そんな時に舞台監督の男から声を掛けられ、”生活が大変だろう?”と大金を渡され、”ゆっくりと話しをしよ・・。”と誘われるが、ギリギリ断ると、ナント、ボリショイバレエ団との契約を破棄にされる。序でに彼女を推薦したタチアナも契約を切られるのである。
そして、アメリカの新聞記者から退団の真相を話すインタビューを受けるのだが、それが逆にボリショイバレエ団の怒りを買い、”裏切り者”と呼ばれ、ゴシップ新聞のトップに写真が出てしまうのである。
ボリショイバレエ団、ドロドロです・・。
・そして、タチアナはジョイを自宅に呼び、自分が且つてバレリーナでありながら断念した事、娘も極度の体重減により拒食症になった事を告げた後に”ヴァルナ国際コンクー”で、”ドン・キホーテ”を演じる事を提案するのである。
彼女はその条件を飲み、舞台に立ち、男性ダンサーと”ドン・キホーテのパ・ド・ドゥ”を踊るシーンで、以前”貴女の足は練習し過ぎで、疲労骨折の可能性がある。”と警告されていた右足を高い跳躍をし、着地した時に、骨折してしまうのである。
そして、彼女は一度、舞台の袖に入り、米国から駆け付けた両親が"帰国しましょう”と言う中、松葉づえをつき挨拶するシーンを思い浮かべるが、ナント、怪我した足を軸に見事な回転を披露するのである。
彼女の表情は、それまでの狂的な思いつめた表情ではなく晴れやかで、会場からは万雷の拍手を浴びるのである。あーすっきりしたなあ。
<今作は、ボリショイのプリマドンナに憧れるアメリカ人少女が闇に引き込まれて行く様をキッツい多数の描写で描きながらも、アメリカ人少女ジョイを演じたタリア・ライダーと容赦ないコーチ、タチアナを演じたダイアン・クルーガーの魅力が炸裂する作品なのである。>
確かにオシポアさんの存在は大きいとは思うのですが、そのオシポアさんとて2013年に英国のロイヤル•バレエ団に移籍してます。アメリカ人のジョイさんからしたら言葉の壁のない英国というのはありかなと
共感ありがとうございます。映画としてはなかなか面白かったのですが、ジョイさんがどうしてあんなにボリショイにこだわったのか意味不明。昔、野球選手の一部がプロ野球やるなら絶対に巨人じゃなきゃダメとか言ってたのと同じ? やりたいのはバレエであって、どこのバレエ団でもいいと思うのですが

