「ホラー未満、間取り以下。雷だけが元気」事故物件ゾク 恐い間取り おすみさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラー未満、間取り以下。雷だけが元気
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事故物件体験を映像化…と聞いて期待しましたが、ふたを開けてみれば肩透かしの連続。
第1話はよくある心霊体験。第2話はなぜか旅館での出来事、第3話はシェアハウス(同居人=いつのまにか友達という雑な処理)、そして第4話に至っては、もはや事故物件ですらありません。
「恐い間取り」というタイトルにもかかわらず、間取りは各エピソードの切り替え時に出てくるだけの飾り。空間的な不気味さや構造を活かした演出は一切ありません。
「はい?」としか言いようのない内容です。
さらに、母親が倒れて帰省するけど、なかなか帰省しない冗長なくだりや、雷の音だけで驚かせる演出の浅さにも辟易。
実話をベースにしたはずが、余計な脚色と過剰な感情演出によってリアリティが削がれ、結局なにを見せたかったのかがぼやけたまま終わりました。
ホラーではなく、“ホラー風ドラマ”という表現が適切。
怖くはないが、ある種の失笑と苦笑が次々と襲ってくる一本です。
シソンヌじろう始め芸人の演技のうまさは見どころ。
リングは震えるほど面白かったのに。
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