ただ、愛を選ぶこと

劇場公開日:

ただ、愛を選ぶこと

解説・あらすじ

北欧ノルウェーの森で暮らす家族の喪失と再生をとらえ、2024年・第40回サンダンス映画祭のワールドシネマ・ドキュメンタリー部門にて審査員大賞を受賞したドキュメンタリー。

お金で買うことのできない豊かさと自由を求め、美しい北欧の森で自給自足の暮らしを送るペイン家。子どもたちは学校へ通わずに両親から学び、自然の恵みを浴びながら成長してきた。しかし、家族の中心だった母マリアが病死したことで、すべてが一変してしまう。父と血のつながりのない長女は家を出ていき、父は実子3人とこれまで通りの暮らしを続けようとするが、家計や教育などさまざまな問題に直面していく。

ペイン家の母マリアと親交があったシルエ・エベンスモ・ヤコブセン監督が、一家のささやかだが勇気ある歩みを3年間にわたって記録。父と4人の子どもたちがマリアの死と向きあい前へ進んでいく姿を、写真家だったマリアが遺した写真や言葉を全編に散りばめながら映しだす。

2024年製作/84分/G/ノルウェー
原題または英題:Ukjent landskap
配給:S・D・P
劇場公開日:2025年4月25日

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映画レビュー

4.5陽だまりの中で溶け合うような暖かさ

2025年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

この魂を揺さぶるドキュメンタリーでは、森で自給自足を続ける家族が最愛の母の死を経験し、言葉にしようのない想いと向き合いながら生きていく。と言っても、死を直接的に描くわけではないし、映画が絶望で押し潰されることもない。むしろテーマとなるのは癒しと再生だ。その絶えざる歩みを、家族の表情と内面を豊かに織り交ぜながら描き出す。たとえば、幼子たちは幼いなりに母の不在というものを懸命に理解しようと努め、年長の姉たちは弟たちの手前ずっと悲しみを我慢し続け、後になってふと感情が抑えきれなくなることもある。父親は父親で、生活費の問題や子供たちの教育をめぐる葛藤や決断を抱えている。たしかに問題は山積みなのだが、全ては時間が解決へと導いてくれる。ゆっくりと、じっくりと。そうやって歳月を重ねながら母への愛を噛みしめ、母が遺してくれたものを抱き締めて前に進んでいく過程が本当に温かい。この映画は陽だまりでいっぱいだ。

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牛津厚信

4.5ノルウェーにて、森で自給自足で暮らすご家族。 母が病死し, 残され...

2025年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

幸せ

ノルウェーにて、森で自給自足で暮らすご家族。
母が病死し, 残された父と子供らの思いや行動の記録。

父親の苦闘…
子どもを見ていると稼ぎに出られない、
郷里は英国でノルウェー語は不完全、

子どもらの悩み…
母の連れ子ならではの孤独、
学校に行かず親から学ぶ、

ドラマだとばかり思っていたら、もとの実話があるというのには驚きました。

農作業と同様、人との関係や絆も、丹精込めて成長させてゆくこと
感心が強まりました。

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woodstock

4.5長女ロンニャ、辛かっただろうなぁ

2025年4月25日
iPhoneアプリから投稿

知的

難しい

「母マリアの死」によって、ペイン家でのバランスが乱れ始め、ロンニャは妹や弟達とは別れて生活を送る・・・思春期の彼女にとって「母」は良き相談相手であり、常に自分を気に掛けてくれる存在だったのだろうなあ。辛かっただろうなあ。
残されたペイン一家が英国に戻るかどうかよりも、ロンニャの行く末の方が気になる。

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ちゃ坊主

5.0傑作です

2025年4月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、試写会

泣ける

癒される

カワイイ

何も予備知識なく観ると、これがドキュメンタリーだという事が信じられません。家族たちが全くカメラを意識しておらず、よほど撮る側との信頼関係が築かれた上での撮影だったのでしょう。
とても切ない話ですが、未来を感じさせる前向きな感動作でした。

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RojinZ

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