「トレンディドラマの総集編のような」ラブ・イン・ザ・ビッグシティ KaMiさんの映画レビュー(感想・評価)
トレンディドラマの総集編のような
クリックして本文を読む
自由奔放な女性ジェヒと、ゲイであることを隠して生きるフンス。2人は大学の仏文科みたいなところで学び、卒業後30代に至るまで友情を育む。
境遇の違う2人の絆で人生の困難を乗り切っていくという魅力的な設定なのだが...。全体的に無理なストーリー運びや感情強めのコミュニケーションが多く、見ているこちらは逆に気持ちが置いてけぼりになるようだった。
ストーリーはフンスがゲイであることを隠すための、2人の同居生活を軸に描かれる。逆にジェヒは男性との同居が見つかると婚約者の逆鱗に触れる。その際に「彼はゲイだから問題ない」と言い訳することもできるが、それではゲイを公表していないフンスを傷つけることになる(アウティングですね)。
ジェヒが繊細なフンスを守る、フンスも女性として男社会と闘っているジェヒを守るというエピソードだけをつなげれば共感できるところも多い。しかしそもそも同居自体に必然性が薄く2人を同時に描くための設定に過ぎないなど、よい場面をつなぐ「流れ」に欠けている感じ。
総じて、映画として丁寧に人物像やストーリーを構築していくというより、回想シーンみたいにハイライトをつなげることで感動できるような作品のようだった。その意味ではテレビの連続ドラマにしてもらうとまた印象が違うかもしれない。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。