劇場公開日 2025年6月13日

「青春映画に新たな傑作誕生 ソウルが舞台のソウルメイト物語は靴にも注目」ラブ・イン・ザ・ビッグシティ Freddie3vさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5青春映画に新たな傑作誕生 ソウルが舞台のソウルメイト物語は靴にも注目

2025年6月16日
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鑑賞方法:映画館

いわゆるサラリーマンというのをリタイアしてかれこれ5年、そんな私が毎年春闘時期の報道で注目しているのが航空業界の労使交渉で話し合われる女性職員の靴の問題です。別にその業界の出身でもないので詳細までは分かりませんが、空を飛んでるCAの皆さんも空港で接客されてる地上職の方々も以前はヒールの高いパンプスの着用を義務づけられてたのがここ数年の労使交渉で変化があったようなのです。CAの皆さんは革靴を履かねばならないのはそのままですが、ヒールの低いローファー•タイプでもOKとする会社も出てきたとのこと。また、地上職の皆さんに関しては一部の企業でスニーカーでもOKのところも出てきたようです。ここ日本では何年か前に #KuToo 運動(例の#Me…のもじりで「靴」と「苦痛」にかけていてなかなかいいネーミング)を提唱した女性たちがいて様々な職場でのハイヒールの着用に疑問を呈してきたわけですが、その象徴とも言うべき航空業界で前向きの動きが出てきたのは良いことのように思われます。

なんでこんな話から始めたかというと、本作の主人公のひとりジェヒ(演: キム•ゴウン)が、もしそういう機会があればの話ですが、立っていたり、歩いて(場合によっては、走って)いたりする航空会社の地上職の方々やCAの皆さんにハイヒールを強制するのはおかしいと、たとえ社会的な立場が上であると思われる相手に対しても、ちゃんと言えるようなタイプの人だからです(まあでも危なっかしいんですけどね)。それと、靴そのものの話で言えば、彼女、終盤の重要な場面で赤いコンバースのオールスター(たぶん)を履いて登場するのですが、そのときの服装とのコーディネートが絶妙でした(何と組み合わせているかについては本篇でお確かめください)。他にも靴にフォーカスされたシーンもいくつかあり、要注目です。

さて、物語は上記の自由奔放だけど実は繊細、攻撃的な性格で自己暗示にかかりやすく防御にまわると脆かったりもするジェヒと、ゲイであることを隠し続けて生きる 繊細で寡黙、でもエッジの効いたユーモアも捻り出せる(実は小説を書いていたりもする)フンス(演: ノ•サンヒョン)を軸に進みます。この二人が大学で出会ってから10年ちょっとの間の出来事を描いた青春映画です。で、この二人の関係がなかなか素敵です。一言で言えば友情ということなのでしょうが、私はタイトルに挙げたように「ソウルメイト」という言葉を選んでみました。魂の伴侶、魂のレベルで深く繋がっていて互いに影響を及ぼし合う相手ということなのでしょう。我々は十数年にわたる二人の関係の変化やそれぞれの成長ぶりを見ることになります。

あと、これを日本でリメイクするとしたら、キャストをどうするかについて。私のアイデアは髙石あかりと奥平大兼ですね。

Freddie3v
ノーキッキングさんのコメント
2025年6月18日

ブランド靴に吐かれてはイメージが……
河合優実派が多いかも。

ノーキッキング
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