劇場公開日 2025年8月29日

「おばあちゃんの遺産」不思議の国でアリスと Dive in Wonderland 零零2015さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 おばあちゃんの遺産

2025年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

カワイイ

就活中の主人公りせと仮想空間に住む幼いアリス、年齢的にも立場的にも奇妙な組み合わせの2人ですが、いずれも可愛らしく、2人の活躍を観ているだけでほのぼのとした気分になれました。

アリスは子役の方が演じていますが、自由奔放に見えて熟練の持つ安定感のようなものを感じ、凄いなと感心。あと、主人公の声が涼やかで、鑑賞中、妙に懐かしく聞こえましたが、「すずめの戸締り」の主人公・岩戸すずめ役の女優さんだったのですね。すずめも今回の主人公も、お気に入りのキャラクターになりました。

舞台も、唐突に迷い込んだ異世界ではなく、亡きお婆さんの財団が開発したバーチャルリアリティ世界のテスト体験のため、イヤホン型の専用機器を装着して入って行くという、少し現実味を持たせた世界観でしたが、設定が今風で良いですね。

次から次へと訪れる試練も、遊園地のアトラクションみたいで楽しい構成でしたが、この世界で目指すべき目標を、私が今一つ飲み込めておらず、そのせいで少しダレ気味に感じた部分もありました。元ネタの「不思議の国のアリス」を知っていればもっと楽しめたのかもしれません。

公開初日の初回上映、客層は小学生位の娘さんとお母さんのペアが2組、あとは老夫婦1組と若いカップル1組、40~50代のお一人様が私を含めて10名程度と夏休み終盤の平日にしてはまずまずの入りでしたので、公開時期をもっと早めて夏休みの始まりにぶつけても良かったのでは?と思いました。せっかくオリジナルで挑んだアニメ作品ですので、爆死とならないよう健闘を祈ります。

最後に、余計な感想ですが・・・
主人公の亡くなったお婆さんは、生前大きな財団を築き上げたものの、主人公には「彼女の人生を生きて欲しい」との思いで、財団を継がせず金銭的な遺産も全く残しません。主人公はその事をあっさり受け入れますが、身を持ち崩さない程度の額を、少しは残してあげても良かったのでは?とリアルに考え込んでしまいました。

零零2015
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