「思春期時代特有 地元と外の間の大きな壁」メイデン サースライさんの映画レビュー(感想・評価)
思春期時代特有 地元と外の間の大きな壁
良い映画だと思う。
思春期特有の世界の狭さやその世界に抗う気持ちが見えて、押見修造の漫画「悪の華」を思い出した。
思春期のニキビヅラや生えかけのヒゲがリアルで、演技も素晴らしかった。
特に周りに馴染めない主人公が次第に友達のノリにもついていけなくなり、友達からメールで遠回しに別れを告げられたシーンは、悲しみから、受け入れてくれない世界に対する沸々とした怒りに変わっていき最後には覚悟を決めた表情が最高だった。
あと自然物の映し方がとても綺麗で、特に好きだったのが開けた窓からの日差しが揺ら揺らと落ちていくホコリを照らしているところで、太陽の光と相まってホコリが雪の結晶のようで神聖さを感じた。
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