彼女が選んだ安楽死 たった独りで生き抜いた誇りとともに
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解説・あらすじ
「第5回 TBSドキュメンタリー映画祭2025」上映作品。
2025年製作/68分/G/日本
オフィシャルサイトスタッフ・キャスト
- 監督
- 西村匡史
「第5回 TBSドキュメンタリー映画祭2025」上映作品。
2025年製作/68分/G/日本
オフィシャルサイト正直、ドキュメンタリー映画としては質問者もあまり上手くないし、完成度は低いと思う。
ただ、安楽死の亡くなる瞬間(どこが瞬間かは死の定義によるが)まで映像にしたというところは大変意義深いと思う。
安楽死って、楽に死ねる手段だと思っていたけど、現実は自分で薬が注入されるスイッチを発動させなきゃならないし、発動させる直前に「貴方はこれを発動させるとどうなるか分かっていますね?」「はい。私はこれを回すと死にます」との医師とのやり取りもある。
安楽死って自死とそんなに変わらないと思った。
最後の瞬間まで取り乱さなかった迎田さんは本当に意志の強い女性だなと思った。
現世に特に未練のない私でも、少し涙ぐんだりためらったり絶対すると思うから。
最近、私にとって死が身近になっていたため、どうしても観ておきたかった。
タイトル通りの安楽死を扱うテーマであったが、悲壮感はさほど感じられなかった。聡明で勇敢、かつ行動力にあふれる主人公の女性が、人生を存分に楽しんだ後、清々しいほどの『生命の自己決定』をするからだ。
女性は治療法のないパーキンソン病に罹患し、耐え難い苦痛に長年耐えてきた。
その痛みと苦しみは、察するに余りある。心より『お疲れ様でした』と伝えたい。
安楽死が認められていない日本でも、認めるべきだという意見には、私も賛同する。
もちろん、主人公に非は全くない。しかし、作品として、良くも悪くも『一貫性』が際立つ内容である。
例えば、女性の親しい人々や兄が、彼女の決断について葛藤する様子が描かれていれば、作品としての深みが増しただろう。
とはいえ、自身の尊厳死を作品として世に残した女性には、最大限の賛辞を送りたい。
彼女は、素晴らしい人生を送ったのではないだろうか?