「恋愛映画の変化球」FEMME フェム sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛映画の変化球
惹句ではドラッグクィーンによる復讐劇となっていますが、ベースに流れるのは恋愛映画のテイストですね。
ただ加害者が隠れゲイなので、同性愛嫌悪という真逆の態度を取らざるを得ず、それを逆手に取った脚本がなかなかに面白いです。またSNS、格闘型ゲーム、偽ブランド服など小技も効いています。
被害者ジュールスは当初は復讐目的があったはずなのですが、支配被支配の立場の逆転もあり、終盤は赦しの感情に変わっていると思います。そうでないと再出発のステージで加害者の服をリメイクして使うなんてことはしないでしょう。
復帰ステージは残酷な展開(二人の表情が切ない)ですが、将来へ希望を残すラストが用意されていたと私は見ました。
18禁だし、ゲイサウナの描写などもありちょっと敷居の高い作品なのですが、いろいろ皆様のご意見を伺いたくなる一作でした。
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