劇場公開日 2025年12月5日

「助け合えば、必ずうまくいくよ」ズートピア2 とぽとぽ2(仮)@元アカウント入れるようになるまでさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 助け合えば、必ずうまくいくよ

2025年12月6日
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事件という状況から"たまたま"(=事故/偶発的に)相棒になるのでなく、互いのいいところも悪いところも必要性もぜんぶ認めひっくるめて、"それでも"自らの意思で相棒として選ぶこと。テーマとしての深さなど作品としてのまとまりは前作のほうが高い気もするけど、差別や迫害といった一貫したテーマによる社会性より「本当の相棒になるための試練」という人間らしさを前面に押し出した印象の本作は、現実世界(トランプの壁)を映し出したズートピアの根深い陰謀くらい僕らの心をガッチリと掴んで離さない。愛しい時間だった

ほかのひととの違いは、差を埋めるためのものじゃない。その人らしさは、自分を自分たらしめてくれるものだし、足りないものを補い合い力を合わせればひとりじゃできないことだってきっとできるはず!素直になれない腹を割って本当の意味で最強のふたりなバディ(相棒)へ。本作における物語上の主人公は、ニック!もう傷つかないように自分を守るためのウソやジョーク(軽口)をつき、ズル賢く口八丁なのに肝心なことはなかなか言えなくて、悪知恵が働いて憎まれ口ばかり叩いているのに実は不器用でも誰より愛情深くて…。おかげで胸打ち、鑑賞後も心はあたたかいまま。
ジュディ・ホップス ✕ ニック・ワイルド(本当に大好き!!)= 愛さずにいられない名コンビはまたしても都会の大冒険で大いなる陰謀に立ち向かう!その中で、個性(キャラクター)や考え方の違い・対立が、"バディもの"としてふたりを岐路に立たせもする。前作が水と油なふたりが出会い共に危機へ立ち向かう中で相棒になるまでの物語だとしたら、本作はそんなふたりが本当の意味で相棒になるための試練の物語。自分の抱えてきた欠点・弱点や劣等感に、相手のことをどれだけ愛し世界一大切に思っているか。"偶然のバディ”ではなく、“選択のバディ”へ。大丈夫、2年目には分かり合えてこうなる。
この事件を解決すること = 世界をより良くすることは、命を賭けるようなことじゃない!…それにはちょっと異議ありだな。やはりトム・クルーズ声優IMF所属(?)な"ワイルド"森川智之さんのイーサン・ハント魂が炸裂していたアクションシーン!!例えば『Mi5 ローグ・ネイション』を彷彿とさせる水中シーンとそこからの脱出方法(救われる側から救う側へ?!)に、絶体絶命の崖アクションと見せ場が続く。なんならワイスピっぽさや、終盤少しコナン映画っぽさもあった?"予期せぬ援軍"(あるいはその逆)はお決まりパターンだし、本作の何かが大きく予想を裏切ってくるわけでないけどおもしろい。
詐欺師って呼んでくれる?前作の世界観や強みはそのままに、ディズニー続編らしさもあっておもしろかった!前作の『ゴッドファーザー』ネタのように過去名作へのパロディの数々と、(劇場をドカンと爆笑に包むような特大のものでなく)ウケようがウケまいがあくまで気にしないような矢継ぎ早に放り込まれる小ボケの弾数がすごくて、テンポの良さを演出する冤罪逃亡者モノだった。前作が、今日で言えばシェーン・ブラック監督が得意とするような犯罪コメディ・クライムスリラー路線で70年代くらいの風味だったので、追われながら真実にリーチしていく本作の路線も大納得!!警察って呼んでくれる?

P.S. 共感性も覚えるニック・ワイルド好きすぎる!ニック・ワイルド好きすぎる!ニック・ワイルド好きすぎる〜!!本当に、トイ・ストーリーのウッディ&バズくらい名コンビだと思うし、作品のクオリティ含めてハズレなしの名作トリロジーになる予感しかない!!!前作から続くニンジンペンの小物使いは、シリーズ通して象徴的な重要アイテムに。そして最後には続編の予感も…?ジェイソン・ベイトマンのニックはもちろん、絶対に適役すぎるキー・ホイ・クァンやアンディ・サムバーグ、ダニー・トレホなど声優陣が豪華なので、字幕版でも観てみたい。

勝手に関連作品『ワイスピ(1〜2、1期)』『レミーのおいしいレストラン』『ローグ・ネイション』『フォールアウト』『シャイニング』『リーサル・ウェポン』『キスキスバンバン』『ナイスガイズ』『逃亡者』

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とぽとぽ
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