「羊頭狗肉か否か」プレデター バッドランド アントニオ3世さんの映画レビュー(感想・評価)
羊頭狗肉か否か
ヤウージャ族の落ちこぼれプレデター、デク。彼はその弱さゆえに族長の地位にある父親に殺されそうになるが、兄クウェイの命の犠牲のもと救われる。
兄のため、復讐のため、自身の力を証明するためバッドランド「惑星ゲンナ」へと旅立つ。
オープニングで「これまでのプレデターとは違いますよ」という製作側の意図が伝わって来たので、こちらも少し削ぎ落として観る準備。
「プレデター」「プレデター2」ばかりを何度もこすって来た自分には必要だったかなと思う。
これまでのプレデター達と同様、野性的で闘争本能の塊の様なルーキープレデター、デク。
兄との別れ、ゲンナ星での出会い、連続する修羅場の経験が通常のプレデターとは異なるベクトルでデクを成長させてゆく。
おそらくプレデターとしては珍しく優しさを持つ兄からは愛情を。
強い感受性を持つアンドロイド、ティアとは友情を。
まだ子供で強い好奇心を持つ謎の生物バドとは絆を。
それらがデクの父親、ティアの対となるアンドロイド、テッサの価値観との対比となっている。
エル・ファニングのアンドロイド2役は見事だが、増して美しさが際立っている。まぁ異形の生物ばかりが周りにいるせいもあるけれど。
残念だったのはモブのアンドロイドが画一的だったこと。ティアとテッサ以外にも数体個性的なアンドロイドがいたら、もう少し奥深い世界観が感じれたかもしれない。
エンディングを観た限り暫くはこのプロットで映画を作って行くのだろう。
「プレデター」という看板を掲げるのであれば、それに相応しい覚悟で製作して頂きたい。
いずれその先に原点回帰などと言って、無印や第二作目の様な作品が登場するかも。
うん、その時は僕は喜んで引っ掛かり観に行きますよ!
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
