「寺尾聡さんの歌声で」父と僕の終わらない歌 ちえべさんの映画レビュー(感想・評価)
寺尾聡さんの歌声で
個人的には、寺尾聡さんの歌声が聞けただけで良し!というところです。
「ルビーの指輪」ぐらいしか知らないのですが、あの歌声、声の感じが心をザワザワさせて大好きなんです。寺尾さんに限らず、ああいう感じの歌声が好きなんです。
原作は、イギリスのサイモン・マクダーモットの「The Songminute Man」、著者サイモンの父とテッド・マクダーモットとの実体験・実話だそうで、それを日本・横須賀に舞台をかえて映画化した。
原作を読んでいなくてノベライズ?小説版?(三嶋龍朗著)も読んでいないので、映画からの印象だけれど、日本で舞台にするとすれば、横須賀か沖縄かと思えた。異国感のある街並みと言えば、その辺りになるのかな。長崎や神戸、横浜にも異国感はあるけれど、雰囲気が違う気がする。
本編から離れるけれど、松坂慶子さんについて。
松坂慶子さんというより、昔でいう映画会社の看板女優というのは、なかなかむつかしいかなぁって思った。むつかしいというのは、役柄が似てきているような気がする程度の意味。
他の映画会社の看板女優でも似たようなことが言えると思う。自分のオンタイムと言えば、倍賞姉妹、松坂慶子、坂口良子、薬師丸ひろ子くらいだろうか。故人もいるけれど。
看板女優って、基本的にヒロインで、憧れの的で、理想的な感じ。悪い役が回ってくることはまずないと思う。倍賞美津子が場末の女ぐらいは演じるけれど悪い人ではない。
年を重ねて看板女優もおばあちゃん世代になった。そこでも看板女優は、ヒロインで憧れの的で理想的である。
今回の松坂慶子もそうだった。それはある意味、古い女性像なのだろうけれど、優しく明るく理解があり我慢強い、間宮哲太(寺尾聡)を支える妻・律子である。基本、好感を持つキャラになる。
看板女優っていう言葉も死語に近いモノになった感があるけれど、さすがにヒロインが定着した女優に悪い役をつけるわけにもいかないだろうし、そもそも観客・視聴者も納得がいかないだろう。
悪い役だけでなく、例えば、今回の寺尾聡が演じたアルツハイマーになる役を看板女優にさせることができるのだろうか。
「PLAN75 」の倍賞千恵子も取り乱したりしないで淡々と受け入れていた気がする。
看板女優の担いだ看板というのは、役者にとっても製作側にとっても、意外と重いものなのかもしれない。
余談ではあるけれど、アニメ「機動戦士ガンダム」の映画化の際に、アムロの母親役に倍賞千恵子が起用されたが、それは松竹からの依頼(条件?)によるもので、まだ評価の低いアニメを、ましてやテレビの編集版を、大きく映画館にかけるための箔づけだったいわれている。
はじめまして。初めてコメントさせて頂きます。m(_ _)m
投稿された文章の中に、2ヶ所だけ誤字がありまして、それがちょっと気になりましたので、ご指摘させて頂きます。m(_ _)m
寺尾 聡→寺尾 聰 ルビーの指輪→ルビーの指環 が正しい漢字です。
細かい指摘で、大変申し訳ありません。
もし、気分を害されたら、お詫び致します。(寺尾さんの"聡"は、かなり昔に、この表記にしていた時があるそうです。
大物女優さん云々の話しに近いと思いますが、10年ほど前に、某テレビ番組に寺尾さんがゲスト出演された時に、MCの方から「これから、どんな役をしたいですか?」と訊かれて「極悪人の役をやりたいです」と応えてらして「う〜ん。それは、どーだろう?」と思った記憶があります。
ご本人がライブか何かで「いい人の役は、つまんない」と仰っていて「そんなもんなの?」と思ったり、幼なじみや昔からのお友達から、「お前は、嘘つきだっ」と言われた事があるそうです😂
そんな事、言ったら「俳優さん全員が"嘘つき"と言う事になるんじゃなかろーか」と思いました😅(ドラマや映画の人物は、ご本人ではなく、役の人物ですから)
映画「金子差入店」で、名取裕子さんと北村匠海くんが、今まであまりやった事がないと思われる役をされていて「珍しいなぁ」と思いました。(ネタバレになるので、細かい事は伏せさせて頂きます)