果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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引き込まれるパラレルワールドの世界観
「復讐」「生と死」がテーマの中で、
ラストがどうメッセージを作画するのか。
想像を超えてくるところに
さすが、細田守だと感じさせられた。
芦田愛菜の『生きる事は愛する事ではないか。』を感じさせるラストだった。
細田守の作品は、作品の持つメッセージ性を
表現するための“パラレルワールド”の設定が
絶妙。私が細田守の作品に惹かれるのも、そこだと思う。
それは、おおかみこどもの雨と雪もそうだし
バケモノの子もそうである。
本作も“死者の国”は、果てしなきスカーレットが
持つメッセージを表現するのに最高のパラレルワールドだった。
ただ、いままでの細田守作品と違って
かなり純文学的要素が強くなり
青少年や幼少期の子が理解できるかは
難しいところがある。
宮崎駿が風立ちぬを作成したときに
「今、理解できなくても10年後に理解できる作品を」と言っていたけど
果てしなきスカーレットも、
子どもがいまわからなくても
大人になった時に理解してほしい
物語だった。
数字が全てです
この映画を高評価する方の多くに 酷評する方を下に見る傾向があります
目にしませんでしたか?
「知識と教養がない人にはわからない」
「目先の筋道しか気にせず伝えたいメッセージに目を向けない人には向かない」
「本当の評価を受けるには時間がかかる」
「低評価に惑わされず 自分の目で見て判断して欲しい」
「言われているほど悪くなかった」
等々
映画そのものより 酷評している人の方を向いていますね
自分のセンスや感性を否定された気になって とにかく言い返したいんですね
勿論 全員ではありません
対して酷評する方はどうでしょう
総じて映画そのものの課題・問題点と向き合っています
それらを洗い出すのに然程の苦労がないのも事実ですが
こちらも当然 全員ではありません
「知識と教養がない人にはわからない」
→子供に伝えたいと謳いながら 知識と教養を強いるのは 酷で愚かです
「俺は識っている」という一点で 悦に入りたいだけですね
現実の政治情勢を長々と書き連ねている方も散見されます
盛り上がってますね
他の楽しみを見つけてほしいものです
「目先の筋道しか気にせず伝えたいメッセージに目を向けない人には向かない」
→製作期間4年で 多額の製作費をかけて 話や設定の整合性すら取れていない
気になります
脚本が役割を放棄するのは何故ですか?
「本当の評価を受けるには時間がかかる」
→この言説は 特に卑怯ですね
誰もが確認可能な現在の評価とは向き合わず
誰も確認のしようのない未来へ決着を先送りしている
「低評価に惑わされず 自分の目で見て判断して欲しい」
→上映後に不満であれば 返金対応してもらえるのであれば それもいいでしょう
しかし そうではない
であれば 評判を当てにして判断するのは当然の自衛です
鑑賞を煽った発言者は責任を取らないでいい
気楽なものです
「言われているほど悪くなかった」
→細田監督に対しての最大の侮辱です
果たして擁護のつもりでしょうか
悪くない 程度の評価を受けることが彼の本位でしょうか
悪くない 程度の作品に☆5をつけられて彼は喜ぶでしょうか
憤りを禁じえません
戦争は良くない
復讐はやめよう
実は 非の打ちどころのない正論は そのまま口にしても胸に響きません
なぜなら そのくらい知ってるからです
そのくらいのことは 幼稚園で習うからです
しかも 正論はそのままだと酷く「くさい」
鼻につくんです
正論を実行に移せないことには 必ず理由があります
だから伝えたい場合には くさみを抜き 上手に加工してお出しする訳ですが
細田監督は それをしなかった
出来なかったとは 思いたくないのですが
2000円払って2時間 既知の「メッセージ」を受け続けるのが
有意義な映画館での過ごし方ですか?
隣のスクリーンでは「メッセージ」はないけど 楽しい映画
もしくは「メッセージ」があるのに面白い映画がやっていますよね?
低評価以前に「見ない」と判断した方が多いからこそ この興行収入です
これは アンチの低評価以上に恐ろしいことです
だって……見ないのですから
最後になりますが この映画の感想を
駄作です
お金を払って見る必要はありません
「ここまで評判悪いと逆に見たくなった(笑)」とかも要りません
幼稚な野次馬根性からは そろそろ卒業しましょう
映画は芸術である一方 娯楽であり 商売です
経済活動です
みんな仕事として映画を作り 宣伝し 上映しています
慈善ではありません
儲かるから 人と金が集まります
「商業主義には毒されない!作りたいものを作る!」
結構な話です
自分のお金でやる分には
この映画の出資者は 利益を得られませんでした
次はどう判断して どのくらいのお金を出すんでしょうか
細田守監督の 今後に期待します
復讐の連鎖を断ち切るという重厚なテーマに挑んだ力作
細田監督としては今までで最も重たく切実なテーマに挑んだ「新境地」とも言える作品。
それは太古の昔から今に至るまで続いている戦いの連鎖をどうしたら断ち切ることができるのかという壮大なテーマで、現実世界で未来が見えない過酷な現状からどうしたら未来の希望を見出せるのかという話だ。
その舞台として選んだのは略奪や暴力に満ちた「死者の国」だ。そこは現実世界と死後の世界の中間のような場所で砂漠のように荒涼として、空には時折巨大なドラゴンが現れ稲妻を落として去っていくような殺伐とした世界。力の無いものや傷ついたものは「虚無」となり消えてしまう。
ベースとなっているのはシェークスピアの「ハムレット」で有名な復讐劇。中世デンマークで、王であるアムレット(CV市村正親)は叔父のクローディアス(CV役所広司)に殺され王位を奪われる。王女スカーレット(CV芦田愛菜)は復讐しようとするが失敗し、異様な場所「死者の国」で目を覚ます。父殺しのクローディアスも同じ世界にいることを知り、改めて復讐に邁進する。その中で現代日本からこの世界に来た看護師の聖(CV岡田将生)と出会う。スカーレットと聖は旅をしながら暴力や抑圧に怯える民衆の姿を目の当たりにする。
復讐心に燃え攻撃的なスカーレットが、誰にでも分け隔てなく救いの手を差し伸べる看護師の聖の人柄に接し変わっていく展開を描くことで、細田監督は現代と過去が溶け合う「死者の国」で中世と現代の時空を超えてみせる。
ダンスシーンが唐突で意味がないと批判にさらされているが、全くそんなことはない。
太古の昔から人間は希望の拠り所として歌や踊り、ダンスに求めてきた。劇中死者の国の人がフラダンスを踊るシーンにも象徴される。スカーレットの気付きになるのが現代渋谷を舞台にした大サンバシーンでアニメーションならではの希望を表現することに成功している。
ただし、現代から未来の希望を描くためにはラストシーンは矛盾しているようにも思えた。
ほぼ全編「死者の国」の暗く重たい世界観で、哲学的、宗教的で難解な内容のためかつての細田守ファンからは批判的なのだろう。ただ、作家というものは宮崎駿しかり、表現が高度化、複雑化していく傾向にある。
細田監督は今作である意味行き着いた感があり、次作は日常的なテーマに原点回帰する可能性もあるような気がする。
新境地の世界観
I MAXで観て、率直によかったと思いました。
内容も映像も音もすばらしく、厳しい批判や酷評の多さとのギャップに驚きました。
急に場面が切り替わったり、場違いに見える人たちが現れたりもしますが、そもそも過去や未来の時間・空間が混じり合い、死と生のはざまの世界での出来事です。展開における多少の飛躍は登場人物の心にリアリティーがあれば問題にはなりません。我が身に置き換えてみても、記憶や夢の中にはいつも飛躍が満載です。
酷評した人の中には、細田作品を愛するがゆえにという人もいると思います。おそらく万人に理解されることより、伝えたい主題をとことん大事にした作品だと思うので、批判が起こるのは覚悟のうえであったかと想像します。個人的には、真の評価が定着するまでには多少時間がかかるかもと思っています。
シナリオは酷いが
私はこの作品は好きです
評価不能
自分はふつうは映画を見てアラがわからない。だから評価は基本的に満点をつける。
ところがこの作品は特殊であまりにもアラが多過ぎる。不可解かつ不自然な点が多過ぎる。それは多くの人が指摘していることなのでここではあげない。
何かが言いたそうではあるが伝わってこない。なにがしかのフィルターや条件を設ければあるのかもしれないが、多くの観客はそうした目では見てはくれない。
駄作というより評価ができなくて点のつけようがない。
細田のこれまでの作品ともあまりにもかけ離れてしまっていることもこれまで彼を支持していた人々からも見放されてしまったようだ。
アニメというのはそんなに見ないけど映像や音楽も他のアニメ作品、例えば鬼滅の刃などとは見劣りがする。
そう、アニメである以上、子供でもわかりやすいものでなければならない。
宮崎駿の三部作、風の谷のナウシカ、もののけ姫、千と千尋の神隠し、細田自身の時をかける少女、ディズニーのアナと雪の女王。
名作はいずれも小学校低学年でも矛盾なく理解できるシンプルなストーリーになっている。
でありながら大人でも楽しめる奥深さをもっている。童話と同じ。
本作は子供はもちろん大人でもわからない。
行動原理がわからなければ感情移入もできない。
細田芸術の最高傑作(追記あり)
細田監督の最新作が苦戦しているという記事をあちこちで散見するようになって、気になっていた。参加している映画系OCでは尊敬する管理人さんが見事な分析を披露してくれた。それはシンプルなもので。細田作品の無条件なヒット作は下記の通り。
●大ヒット:
『時をかける少女』 脚本:奥寺佐渡子
『サマーウォーズ』 脚本:奥寺佐渡子
『おおかみこどもの雨と雪』 脚本:奥寺佐渡子
(ついでに言うと、「国宝」の脚本も奥寺佐渡子!すご!)
●ヒットせず(一部酷評):
バケモノの子 脚本:細田守
未来のミライ 脚本:細田守
竜とそばかすの姫 脚本:細田守
果てしなきスカーレット 脚本:細田守
この分析、と言うかこの着眼点は見事で、まさに細田作品がどう見られてきたかを如実に語っている。だがしかしこれが細田監督が自ら望んだ評価であろうか?今回の🎦果てしなきスカーレットは起死回生の一作であったはずである。従来のヒット作は原作付きのマンガで作画を担当してたに過ぎず、恐らく細田監督自身の本意ではなかったのではないか?勿論監督を張る以上脚本家選びは監督自身のクレジットの元に行われ、その責任とその評価も監督自身が一心に負うものである事は言うまでもない。🎦果てしなきスカーレットが興行的に苦戦した原因は、①観客にテーマや表現が伝わりにくかったこと、②脚本や演出の評価が分かれたこと、③宣伝規模に比べて期待値が高すぎたこと、④同時期の競合作品に埋もれたことが大きいと分析されている。初動の低調 に関しては公開初週の興収が約2億1,000万円で、前作『竜とそばかすの姫』の同期間の約23%にとどまった。2週目にはトップ10から脱落するなど、細田守作品としては異例の不振にあえいでいる。また今回は以前以上に脚本・演出への酷評が目立ち「物語が散漫」「ミュージカル調が唐突」「キャラクターの感情が伝わりにくい」といった批判が目立ったりもした。一方で映像表現や芦田愛菜の歌唱力は評価されており、賛否が極端に分かれたもののドラマ性の欠落はどうしても期待した作品のテイストに対して極めて地味に映ってしまったのはいがめない事実かもしれない。
だがしかし私はむしろ細田監督は今回脚本を捨て、テーマを圧倒的なビジュアルエフェクトで表現したと感じた。今回の作品の映像は多くのアニメのワンカットへのオマージュや世界中の様々な風景絵画(例えばワイエスやマックスフィールドパリッシュ、ドイツロマン派のカスパー・ダーヴィト・フリードリヒの絵画など)への強いオマージュが見て取れた。この没我感はかつてのアニメでは体感できないものだったと思うぐらいの感動があった。地味な「許し」のテーマを見事な映像の波で飲み込むかのような作品だと思うのだが、そう言った声が専門家からもあまり聞こえてこないのは何故なのだろうか?
上記のリストからも分かるように明らかに細田監督が作家性を以って表現してる作品は全て映像と音楽の壮大さで構成されている。これに鑑賞者たちは気付かないのだろうか?特に批評家たちは細田の何を見ているのかは誠に以て不思議としか言いようがない。🎦果てしなきスカーレットは、脚本の弱さを補うどころか、脚本を捨てて映像そのものを「許し」の表現にした作品でる。 しかし批評家や観客は依然として「物語の強度」で評価するため、映像美やオマージュの豊かさが十分に語られることなく今回の低評価につながったものと推察される。これはまさに「作家性の転換」を見逃している現象だと言えないだろうか?
また🎦竜とそばかすの姫における「竜」と、今回の🎦果てしなきスカーレットでの「龍」の進化についての言及もほとんど見受けられない。虐待を受け復讐の権化と化した少年の心の象徴である「竜」をベルカ受け入れ癒す事で「龍」として昇華し、赦しの象徴としてスカーレットの元に現れる。この循環を見逃してはこの物語の真の意味は語れない。
2025年12月7日:細田監督の作品に関しての興行収入別ランキングで見た場合、リストが不正確では?のご指摘を受けました。調べてみたところ現時点での興行収入別ランキングは下記のようになっています。
🎬 興行収入ランキング(国内)【出典】映画評価ピクシーン
順位 作品名 公開年 興行収入(億円)
1位 竜とそばかすの姫 2021 66.0
2位 バケモノの子 2015 58.5
3位 おおかみこどもの雨と雪 2012 42.2
4位 未来のミライ 2018 28.8
5位 サマーウォーズ 2009 16.5
6位 時をかける少女 2006 2.6
?位 果てしなきスカーレット 2025 4.1(現時点)
こうしてみるとご指摘のように必ずしも細田作品が興行的に失敗してるという分析は間違いである事が分かります。この点については深くお詫びいたします。また先に掲げたリストは興行収入別と言うより話題性、発展性、批評的成功性、興行的成功性が逆転しているのが分かります。顕著なのがデビュー作の🎦時をかける少女、更に出世作となった🎦サマーウォーズはこうしてみると興行的には小規模ながら高い人気を今でも保持しています。一方最近の作品は興行的には成功しているものの批評家からの評価は制作回が増すに従い厳しいものになっていきます。それは細田作品に高い期待感と、一方で初期作品に見られた物語性との離別がその原因となっているのが先のリストと併せてみて頂くと分かると思います。
今までは初期作品のような等身大の少年少女たちの冒険譚に自らを、もしくは自らの青春時代を重ね合わせ瑞々しい青春の代償作用を作品から獲得する事が出来ましたが、制作回が増すたびにそこが失われ、新たな地平に細田監督が向かいだした証でもあったのだと思います。鑑賞者たちは過去作のカタルシスを求めて今度の作品こそは、またそれこそ今度の作品こそはと集まっていき興行収入こそは累積効果でうなぎ上りに上昇したもののファンと批評家たちの間には徐々にその曖昧な細田監督の立ち位置に戸惑いながらも過去作の遺産で補填をしていたの云うのが実情ではないでしょうか?そして今作品においては、前作🎦竜とそばかすの姫をスッテプとし、完全なる物語性との決別を果たしまた一つ高い高みに上り詰めたとみるべきではないでしょうか?一方の鑑賞者サイドは観には行ったがイマイチシュールで分かりにくかった🎦竜とそばかすの姫からさらに先に突き抜けた今作品を、鑑賞者たちも批評家たちも見捨てたのが今作品の「興行的失敗」となったと言うのが実情ではないか?
しかしこの興行的失敗は何ら恥じる事のない世界でありこの完成度の高さにとって全くその至高性が揺るぐこともない。細田守監督に置かれては揺るぐことのないこの方向性を今後も固持しぶれることなく突き進んで欲しいと願うものであります。
未来のミライに匹敵するつまらなさ
本業声優は何処?
本業声優がほとんど出ないから今回は鑑賞しなくてもいいかなと思っていたのですが
内山昂輝さん、種崎敦美さん、上田麗奈さんが
出演するということで鑑賞しました。
役名が発表されずわからない為、集中して鑑賞していたのですが、最後までわからず…
エンドロールで役名もないモブだったことに驚きました。
宮野真守さんと津田健次郎さんも出演されていましたが、ほんの少しだけ。
本業声優は何処?という感じです。
主人公のスカーレットに関してですが、芦田愛菜さんの熱演は伝わりましたが、本業の声優ではないこともあり違和感を感じました。
(芦田愛菜さんの声に本人の顔がチラつく)
以前、かがみの孤城という作品でも芦田愛菜さんが
出演されていましたが、役名を言われなくてもキャラクターの声を聞いただけで芦田愛菜さんとわかったのですが俳優独特の話し方というか…
個人的にですがスカーレット役は悠木碧さん、佐倉綾音さんが合うなと思いました。
細田守監督が本業の声優を使いたくなかったから
俳優で固めたのでしょう。
内山昂輝さん、上田麗奈さん、種崎敦美さんが何処のモブだったのか、配信されたら確認する為にもう一度鑑賞しようと思いますが、映画館での鑑賞は本当に残念でした。
果てしなく〜♬ …飲み直さなきゃ❤️ 守たんたら言いたいコトが溢れ...
パンフレットも買っちゃいました
あまりに酷評されていたのもあり、IMAX上映されているうちにと思って観に行きました。
公式サイトのあらすじとか用語集を見た程度、ハムレットも大して知らないという状態で鑑賞。
時をかける少女やサマーウォーズのように深く考察しなくても楽しめる、気軽な映画ではなかったです。
一方で、我々人間は生と死、愛(性愛や博愛)とどう向き合うべきなのかを哲学する良いきっかけを貰ったと感じました。
話題のダンスシーンはツッコミやすいからネタにされてるだけで、このシーンへの入り方を含めれば別にこれはこれで良いんじゃない?と思いましたよ。
映像、音響も良いので、迷ってる人は映画館でやってるうちに観に行くのをおすすめします。(でも細田作品のイメージとはだいぶ違うので、全然別ブランドの作品を観るつもりで行ってくださいね。)
舞台演劇でやれば結構イケるかもしれないと感じたよ
出る杭は打たれる感がまだまだ強い昨今、上映スクリーン数や大きいシアターやIMAXまで押さえているもんだから、ハードル高すぎて逆に気の毒だなーと思いつつ、正直、1ヶ月ほど映画館で予告が流れるたびに、「時かけ、サマーウォーズ等を作ったあの細野監督の最新作です!」しか伝わって来なくて、どんな作品なの? スカーレット? 果てしなき? と、こちらが心配になる程、作品内容が分からず期待値が上がらなかったので、これはやばそうだと思っていたら、案の定、公開初日から騒がれちゃって本当気の毒でした。
そんな中、恐る恐る観に行った次第ですが、前々作『未来のミライ』で肩透かしを喰らった覚えがあるので、前作『竜とそばかす姫』は観ておらず、久しぶりの細田監督アニメ。今はこんなアニメーション表現で作っているんだと少々驚き。『ひゃくえむ。』のようなモーションキャプチャーな人物と、実写のような背景で表現されていて、興味深いとは感じたものの、またもや肩透かしを喰らった感は否めず。
作品内容はどうやらハムレットを彷彿とさせますが、描かれる世界が死後の世界だったり、時空を超えて16世紀のデンマークと現代の渋谷が繋がったりと、かなりぶっ飛んだ構成なので、前衛的な舞台を見せられているようで、終始困惑してしまった。
声優さんを起用しなかったのも少々残念で、スカーレット役・芦田愛菜、聖役・岡田将生、どちらも演技は良さげなんですが、多分に身体表現や表情が加味されて初めて成立している印象。モーションキャプチャーのキャラとは相性が悪すぎですよね。
で、改めてキャスト陣を見てみると、これ、舞台演劇でやればよかったんじゃね? ハムレットから着想して舞台演劇をアニメで作ったら、こんな作品になりました、ってことかしら。なんだか色々ともったいない作品でしたね。
しかし『未来のミライ』でも感じたんですが、決めとなるような大事な台詞がことごとく薄っぺらい気がしています。平易すぎるというか、深みがないというか。物語をしっかり受け止める言葉に重みがないと、作品を通して伝えたいメッセージもなさそうに見えちゃうんですよね。
なんで酷評されてるのかな?
低評価のレビューが多いですが、私は素晴らしい映画だと感じました。
映像は綺麗だし、芦田愛菜さんの演技、歌も素晴らしかったメッセージ性が強すぎて嫌だとレビューで書いている人が多くいましたが、メッセージ性の無い映画に何の意味があるのか私にはわかりません。
どんな人でも理解できる映画ではかもしれませんが素晴らしかった。
確かに端正な造りではないけど、細田監督の挑戦には一定の評価をしたい一作
名作として名高い『サマーウォーズ』からして全く心に響くことがなく、それでも「次こそは感動できるかも!」と意気込んで劇場に足を運んでは、しょぼーんとして引き揚げる…、という細田作品遍歴遍歴を持つ観客による感想です。
結論から言うと本作は、今までの細田監督作品の中で、一番心動かされた作品となりました。
とは言っても、確かに世界観の説明は足りないし、唐突なダンスシーンは苦笑してしまうし、ご都合主義なところもなきにしもあらず…、と、言いたくなるところはわんさかありますが、それでも「生きるとは何か」という、まず答えの出ない、そして人類究極の問いに懸命に取り組み、何かをつかもうとした姿勢は作中一貫しており、そこに細田監督の、テーマに対する真摯な姿勢を感じました。
少なくとも、都合の良い設定をごてごて張り付けた登場人物に、お前が言うな的な説教をさせたり、主人公が登場しただけで、良からぬ行為を働いていた輩が取り乱して逃げ去る、といった、どこかの作品で見たような安直な展開は、全くない、とは言わないけどかなり抑制的であると感じました。一つの作品としていびつな部分が色々あるのは、細田監督の挑戦と苦闘の証、とひとまず受け取れる程度には、十分内容のある作品でした。
予告編でも明らかな、これまでの作品とは頭一つ抜けた感のある映像表現の品質を、冒頭から結末まで維持していること自体が既に驚異的で、この映像を観るだけでも、スクリーンで鑑賞する意義は十分にあると感じました。少なくとも酷評だけで済まして良い内容では全然ない作品です。
なお、死者が集うはずなのにみんな中世風のいでたちだったり、交易などの経済システムがある、といった世界設定は確かに分かりにくいのですが、ダークファンタジー系のゲーム、特に『ダークソウル』シリーズとか『エルデンリング』とかプレイした経験がある人であれば、ある程度はその世界観を了解しやすいかも。竜も出てくるし。最終盤に登場するあるギミックも似てるし。
私は良いと思いましたよ
風景などがとても綺麗でした。
私は他の方のように難しい評論はできませんが、主人公がとても魅力的で素敵でした。
声の出演も意外と違和感なかったです。ただ、芦田愛菜さんの声はやっぱり芦田さんでした。スカーレットはもう少し大人の女性っぽい声が良いのかなって思ったのですが、きっと復讐しか考えて来ず、恋すらしないで過ごしてきて精神的に幼いまま大人になってしまったのかなって思いました。そう考えると少し若いイメージの芦田さんの声でもピッタリなのかなって思います。
主人公二人が渋谷で踊る演出も、あれはあれで良いのかなって感じです。
メッセージ性が高い作品だと思いますが、普通の大人なら読み解ける内容だと思います。
冒頭から続く鬱展開も最後は爽やかに終って良かったです。
私は他の細田作品より好きでした。
全551件中、121~140件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。




