劇場公開日 2025年11月21日

果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価

全395件中、381~395件目を表示

1.0プロデューサー何やってんだ!?

2025年11月21日
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鑑賞方法:映画館

脚本段階で「待った」をかけるべき作品。こんなのにSONYと日テレが金出す(出させる)など業務上横領レベル。興収も視聴率も絶望的に期待出来ない。「竜そば」は音楽だけは良かったが今回は何も無いぞ。
細田に脚本ではなくて「なろう系」の異世界転生コミックでも原作にした方が良い。それでも駄作しか作れないならもう干すべき監督。業界甘すぎだよ。
作品詳細は他のレビューに山ほど書いてある。

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tatu

3.5思ってたよりかは

2025年11月21日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

ドキドキ

前作の竜とそばかすの姫の後なので、不安しかなかった。しかし、思っていたよりかは良かった。脚本も矛盾などはなく物語もサクサク進む。ストレスなく観れるところは高評価。しかし、良くなったとは言えども、鑑賞後頭に残るシーン、セリフなどはあまりない。個人的な感想だが、芦田愛菜の声はあまり違和感はなかった。前回よりもきもちのいい終わり方だったのは高評価。おそらく、3〜4年後にはまた何かしら新作を出すと思うので、もう少し脚本力を身につけた上で挑戦して欲しい(欲を言えば、奥寺佐渡子さんに、帰ってきて欲しい)。長文失礼いたしました。
細田守監督のファンより

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イシイ氏

5.0斬新で大満足の細田作品!

2025年11月21日
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鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

斬新

実は鑑賞前「今回の新作は大丈夫だろうか?」と不安があり、正直あまり期待はしていなかった。

…というのも、細田監督が脚本を単独で手がけるようになってから、前作『竜とそばかすの姫』は自分にはあまり刺さらず『未来のミライ』に至っては面白さをほとんど感じられなかったためだ。

それでも本作を観ようと思ったのは、これまでの細田作品にはなかった"斬新な演出"と"ダークな世界観"に興味を惹かれたからだ。

細田作品といえば「影のない明るい人間描写や世界観」が特徴的だが、本作は《復讐》をテーマに"死者の国"を舞台とした、従来のトーンを反転させた《ダークな物語・人間・世界観》となっている。

その作風を細田監督がどう描くのか・・・
その一点への興味から、公開初日の初回上映で鑑賞。

そして結果は…驚くほど《大満足》だった。

おそらく『ハムレット』を題材にしていると思われるが、事前に聞いていた通り、ダークな世界観が、3DCGによる挑戦的で斬新な演出と非常に相性がよく、まるで観客自身も"死者の国”"に迷い込んだかのような没入感を与えてくれた。

内容も、一切の引っかかりがなく「生きるとは?」「愛とは?」といった誰しもが抱える想いを、主人公スカーレットの物語とともに、細田作品らしい"優しさと温かいメッセージ性"で昇華してくれた。

ネタバレを避けながら言うなら、テーマが《復讐》であっても、あのエンディングを見れば「復讐なんてもうどうでもいい」と思えるほど。

表面上はダークな作品に見えて、実はきわめて細田守らしい「優しくて温かい人間ドラマ」だったことが、鑑賞後に強く心に残った。

気になる点を挙げるとすれば、スカーレット役:芦田愛菜の“声”だろうか。

評論家や他レビューでも指摘を見かけたが、自分としては「それほど気にならない」という印象。

ただ、キャラクターとの相性については、複雑で判断が難しく「良いのか悪いのか分からない」というのが率直なところ (黒木華さんでも良かったかも)。

そしてもし、細田監督が次回作を制作されるなら、ぜひ脚本家:奥寺佐渡子さんと再タッグを組んだ作品を観てみたいと、やはり細田守作品には、奥寺佐渡子さんの存在が欠かせないと、強く思っている。

また次回作にも期待しています!

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ケン坊

1.5期待が大きすぎた。

2025年11月21日
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鑑賞方法:映画館

難しい

人それぞれ好みがありますが私は合わなかったです。
初日の初回に鑑賞しました。

細田監督の大ファンで、
時かけは何度も何度も見てます。
おおかみ子供が最も好きで、
サマーウォーズも良かった。
ただ、バケモノの子(特にクジラのシーン)から
妙なファンタジーというか、何か違和感が出てきました。

今回スカーレットは一切の前情報無しで見ましたが
何か。。。説教臭い。

全体シナリオと脚本も何だか。。。
最初の15分、随分はしょるな。。。
そのダンスシーンに時間割くより、
もっと人物深掘りをして欲しいな。とか。

宮崎駿監督も初期(ナウシカ、ラピュタ、紅の豚)は
良かったけど、もののけ辺りから説教くさくなった。
アニメで説教臭いのは好きじゃない。
世界平和は大事だけど、さりげなく盛り込んで欲しい。
本作は監督の伝えたいテーマが余りにも直球で小学生でも分かってしまいます。

まぁ良かったのは
CGを多用しているので、
背景も視覚効果も人物も綺麗なところかな。
エンドロールみて分かるように
多くの人のお仕事には頭が下がりますが
肝心のシナリオがな。。。映画としては残念な感想です。
11月はTVの番宣で過去作を放映してましたが
あれらを観てから劇場へ行くとガッカリします。

芦田愛菜ちゃんは絶叫含めさすがでした。

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sa

1.0細田守監督は作るたびに酷くなっていく😫

2025年11月21日
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鑑賞方法:映画館

鑑賞前のハードルを上げていたつもりは無かったが、まさかそれをさらに大きく下回るとは思わなかった。あの「実写版デビルマン」や「ドラゴンクエスト・ユアストーリー」と悪い意味でタメ張りますよ。

まず、主役のスカーレットの行動規範が全く分からないんだよね。

あれほど父親の復讐に幼少期を捧げて訓練していたなら、なんとしても復讐を遂げる一心で生きてると思いきや、何故か躊躇した挙げ句に何度も相手に反撃されるとか…アホかと。

そうかと思うと、この姫様は事あるごとにヒステリックに喚き散らして、カーツと頭に血が上ると考えなしに敵に突っ込んで、そして返り討ちにって…何やねん。

あと、看護師が歌う「令和でヒットした歌」って私は全く知らないんですけど、あそこはもっと有名な歌を使わないとダメでしょ。例えば「平場の月」の「メインテーマ」のように。

そして単なる看護師がいきなり弓矢で戦闘に参加するのはマジで草🌱 なんかそれらしい前振りってあったっけ?それとも看護師ってみんなアーチャーなの?

当然ながら、モブフラッシュのような謎のミュージカルの場面は全部カットで宜しいかと…というかカットしろ。

もしも細田守監督本人がこの作品を面白いと思っているならもはや末期的。取り敢えずオリジナル脚本はやめて、原作ありでプロの脚本家に書いてもらうように。次回までのわれわれ観客と監督とのお約束だぞ。

PS 主役の芦田愛菜ちゃんはそれほど悪くはないが、最後の方で滑舌が悪いのが少々気になった。ちゃんとした声優のプロを使ってほしいと切に願う。【追記】どこか関西テイストな発音が気になったので調べたら、芦田愛菜ちゃんは兵庫県西宮市出身なのか、なるほど。

PSその2 初日の午前中なのに場内がガラガラだったのは、みんな危機回避能力が高いのかなぁ。入場者特典すら無いのは制作サイドの驕りだよ。

PS その3 こんなにクズ映画でも、あの「未来のミライ」よりはわずかにマシなレベルと思ってしまうくらいあの映画は酷かったと今さらながら。

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プリズナー No.6

5.0古今東西の風俗

Mさん
2025年11月21日
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は、制作側があえて狙ったものなのだろう。
監督の伝えたいことが明確なのはよいが、それを言葉にしてしまっているので、映画としては・・・なんだけど、スカーレットの造形が好きだったので満点です。

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M

3.5何故プロ声優を使わない💢

2025年11月21日
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芦田愛菜をはじめ有名どころを持ってきた本作。
集金力はハンパない。
日テレは当たり前だが今日以降『◯◯は果てしなきスカーレットを応援しています』のTV CMや雑誌広告で溢れかえるのだろう…

細田監督がヒットメーカーなのは誰もが認める事なのにそんなにお金集まらないものなの?って思わずにはいられない。
本作は然るべき声優さんが演じたらもっともっと素晴らしい作品になっていた。
芦田愛菜、岡田将生が悪いんじゃない。
役所広司、市村正親が悪いんじゃない。
本作を観て彼等の顔を拭えない私が悪いのだ。
しかしプロ声優なら少なくともそんな事を感じなかったはずだと。

内容はそれほど悪くはないと思う。
しっちゃかめっちゃかな世界だけど映画では良くあるご都合主義だと受け入れます(笑)

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REGZA521

3.5細田守脚本の中ではまとも。だが普通。

2025年11月21日
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鑑賞方法:映画館

細田守監督といえば『脚本家をつけるべき』という
感想を持つ人が多い印象で
かくいう自分もそう感じている一人だが
これまでの【脚本・細田守作品】である
『バケモノの子』『ミライのみらい』『竜とそばかすの姫』、
これらと比べた時、
割とキチンと話がまとまっている方だと思う。

しかしそれでも平均以上の感想にはならないというか、
個人的には毒にも薬にもならない映画だった。
もちろん感動出来るシーンとして
作られているであろう場面は見受けられたが
自分は終始、真顔でスクリーンを見つめており
テンションが上がるシーンも
心揺さぶられるシーンもなかった。
吉田玲子や奥寺佐渡子が脚本についていた時の作品と比べると
特に記憶に残るような作品ではなかったというのが正直な所。
自分にとっての平均は星3.5なのでそのままつける。

だが先にも言ったとおり
これまでの脚本・細田守作品の中ではまともな方なので
もしかするとここから調子が良くなる可能性はある。
が、やはりまだ『脚本家はつけるべき』という思いを
払拭されるほどには安心して観られない。

いい点は
・公開前から言われていた全編CG作画は
 思っていたよりも気にならない
・剣戟、アクションシーンはCGにして正解
・先述のとおり最低限のハードルは越えてくれた

悪い点は
・主人公の声。芦田愛菜さんの声優演技どうこうというよりは
 単に芦田さんの若い声質が主人公の見た目に合っていない
・全体的に暗い。笑顔になれるようなシーンはない。
・劇中歌のシーンへの導入がよくわからないというか無理やり。

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サイレンス

2.5許すとはなにか、復讐とはなにか

2025年11月16日
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シェイクスピアのハムレットを題材にされています。
見る前に細田さんのインタビューを読んだ方がいいです。

ハムレットは復讐が引き起こす悲劇の物語で
ハムレット王が息子に祖父に殺されたから許すなと亡霊になって伝える
そこから息子の復讐劇がはじまるが、今作は許すなではなく許せと言葉に変え、許せと言われたらどうなるのか、ハムレットは悲劇を迎えず優秀な王になっていたのではないか
ハムレットが報われる選択をし、導きたいという細田さんの思いが詰まってるのだなと思いました。

___
私は冒頭からハムレットだ!と思い
悲劇の物語と断定してみてました。あれは悲劇の物語でおわるから儚く尊いものだと感じさせられるのにたいし
それをハッピーエンドの物語に変えるのはどうなのかなと思いました。

生きるとは、復讐とは、そんな大きな問題に焦点をむけてつくられているが大きすぎるが故、難しいのだとおもいます。

___
芦田愛菜ちゃんが主演で声優をやられでしたが
流石に本業は俳優だもんな、、と思いました。詳しくは語らないときますが、

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ふうか

5.0生きるとは、死ぬとは。自分を赦し限りある命を無駄にしない。苦しむなかれ、悲しむなかれ、只楽しく生きよ。

2025年11月25日
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鑑賞方法:その他、映画館

泣ける

興奮

知的

★果てしなきスカーレット考察

現在、過去、未来、異世界

見果てぬ地=遥かな世界=理想世界=天国=極楽=菩提、人の状態は涅槃、生も死も混じりあった世界観。

菩提、人が争わず平和に生活し人としての可能性を究める。

聖、医療、癒し、自己犠牲、不惜身命の心。

見果てぬ地=天国を独り占めしようとする為政者は、民に戦争をさせる。その傍らにいるのは欺く者。

仁王。命の世界の理に仕える者。

音楽、悠久と情熱。踊り、陶酔。 生死とレム状態、夢。 夢の状態であるが惰眠ではない。

沈むよぅなイメージ。

龍は守っている。

この世の果ては、山の頂の目には見えない階段を上がるようなイメージ。両手手放しで。何も持たずに。

全体像として、生も死も、善も悪も捉えることのない、現実。すべてが混在する。

現在、過去、未来、異世界が混在する。繋がっている。

未来のために今を良くすること。

争いがなく、貧しい者が馬鹿を見ない。だれも騙さない社会。

未来のために。

赦すこと。

スカーレットとは細田守その人。作品を通じ真理を究明している人。

愛と平和。

★感想です。

離婚した人、裏切られた人、大切な人を失った人、
自分を赦せずにいるすべての人へ。

生とは、死とは。そして、赦すこと。自分を赦すこと。復讐などに明け暮れて、人生を無駄にしてはならない。例えば離婚したなら、引きずらず自分を赦して命あることを謳歌したら良い。こだわらず。新しい出会いに心許していく。時間は待ってはくれない。人生を大切にどうぞ。

果てしなきスカーレット ── 私が三度泣いた理由
劇場の灯が落ちた瞬間、空気が凍るような静寂の中で、私は初めて彼女と出会った。
スカーレット。
瞳に燃える復讐の火を抱えた、たった一人の王女。
細田守監督が四年半をかけて紡いだこの物語は、私の心を抉り、焼き、溶かし、最後には優しく包み込んでくれた。
一度目は混乱し、二度目は怒り、三度目にしてようやく、私は彼女の涙の意味を理解した。
そして、嗚咽が止まらなくなった。物語は、中世のデンマーク王国で幕を開ける。
父王を叔父クローディアスに殺され、王位を簒奪されたスカーレットは、死んだ。
だが死は終わりではなかった。彼女は「死者の国」──灰色の空が果てしなく続く、魂だけの荒野──に落ちる。そこで出会ったのは、現代の日本から迷い込んだ看護師の青年・聖だった。
彼は言った。
「赦すとは」
その一言が、復讐に染まった少女の心を、ゆっくりと、でも確実に蝕んでいく。最初に胸を締めつけられたのは、死者の国を歩く二人の背中だった。
風が吹くたびに灰が舞い、亡霊たちが無言で道を塞ぐ。スカーレットは剣を握りしめ、聖はただ傍にいる。
言葉は少ない。けれど、沈黙の重さが、たまらなく痛い。
彼女は叫ぶ。
「赦すなんて、できるはずがない! 父を返せ! 私の全てを奪ったあいつを、殺さずにいられるはずがない!」
その声は、割れたガラスのように鋭く、私の鼓膜を貫いた。
わかる。あまりにもわかる。
誰かを失ったことのある者なら、誰もが一度は抱いたことのある憎悪だ。
私はスクリーンの前で、拳を握りしめていた。
この少女の痛みは、シェイクスピアの『ハムレット』を思わせる。父を叔父に殺され、王国を奪われたハムレットの苦悩を、細田監督は現代の私たちに投げかけてくる。だが、ここで違うのは、スカーレットが一人で抱え込まず、聖という光の存在に出会うこと。看護師の彼は、戦う剣ではなく、癒す手で彼女に寄り添う。穏やかな眼差しが、灰色の荒野に小さな灯りを灯すのだ。それから旅は続く。
死者の軍勢との戦い、闇に包まれた城。
剣戟の火花が夜を裂くたび、私は息を呑んだ。
作画とCGが溶け合う瞬間は、まさに奇跡だった。
スカーレットの髪が風に靡き、マントが血のように翻る。
彼女が剣を振り上げるたびに、スクリーンが脈打つ。
生きている。
この少女は、今ここで、確かに息をしている。
芦田愛菜の声が、少女の脆さと怒りと、それでもどこかに残る優しさを、すべてさらけ出していた。
役所広司のクローディアスは、底知れぬ闇をたたえながら、どこか哀れですらあった。
岡田将生の聖は、ただ静かに、ただまっすぐに、彼女を見つめ続ける。
その視線の温もりが、私の頬を濡らした。
細田監督のこれまでの作品――『時をかける少女』や『サマーウォーズ』――では、家族や友人の絆が奇跡を呼ぶが、本作ではその絆が「赦し」というテーマに昇華される。死者の国は、ただのファンタジー空間ではなく、私たちの心の闇を象徴する。亡霊たちは、過去のトラウマの化身。灰色の空は、憎しみに覆われた心。スカーレットが一歩進むごとに、風景が微かに色づいていく描写が、胸を打つ。岩崎太整のスコアが、低く響くチェロの調べで、絶望の深みを増幅させる。戦いのシーンでは、ドラムが心臓の鼓動のように鳴り響き、観客の息を奪う。道中、二人はさまざまな試練に遭う。
老婆の導き、墓掘り人の予言、ドラゴンの咆哮。
これらは、ダンテの『神曲』を思わせる。地獄の門をくぐり、煉獄を這いずり、天国への道を探す旅。スカーレットは、父の幻影に苛まれ、クローディアスの過去を垣間見る。叔父の業は、単なる悪ではなく、奪われた痛みの連鎖だった。父王の時代、王国は繁栄したが、クローディアスは、兄の影に潰され、愛を失い、狂気に陥った。スカーレットがその真実を知る瞬間、剣先がわずかに揺らぐ。復讐は正義か、それとも新たな闇を生むのか。聖の言葉が、静かに響く。「君の痛みは、僕の痛みでもあるよ」。看護師として、数え切れぬ死と向き合ってきた彼の共感が、スカーレットの壁を溶かす。
私はここで、二度目の涙を流した。なぜなら、それは私の物語でもあるから。日常で抱える小さな恨み――失った仕事、壊れた関係、癒えぬ傷。スカーレットのように、剣を振るわず、ただ受け止める勇気が、どれほど難しいか。そして、あの夢のシーン。
死者の国の果てで、スカーレットは聖の夢を見る。
そこは、未来の渋谷。
ネオンが煌めき、無数の人々が笑いながら行き交う。
突然、音楽が鳴り始める。
スカーレットは、キラキラしたドレスを着せがまれて、照れながらも踊り出す。
聖と手を取り、くるくる回る。
灰色の世界で凍えていた彼女の頬に、初めて笑顔が灯る。
その笑顔が、眩しすぎて、私は目を覆った。
涙が溢れて、指の間から零れた。
ああ、そうか。
彼女はこんなふうに笑いたかったんだ。
父が生きていた頃、きっとこんなふうに、誰かと笑い合いたかったんだ。
このミュージカルシーンは、賛否両論を呼んでいるだろう。唐突に感じるかもしれない。だが、それは意図的だ。死者の闇から一転、未来の光をぶつけることで、赦しの可能性を示す。渋谷の雑踏は、多様な魂の交差点。スカーレットが踊る姿は、復讐の鎖から解き放たれた自由の象徴。歌詞が、心に染みる。細田監督の前作『竜とそばかすの姫』で描かれた仮想世界の輝きを、現実の希望に変えた瞬間だ。クライマックスは、見果てぬ場所──クローディアスがいる最果ての地。
スカーレットは剣を突きつける。

だが、クローディアスは門の前で懺悔している。
「民を見果てぬ地へ連れていくために悪いことをした。赦してくれ。」

その告白に、スカーレットの剣が震える。
赦すことなど、できるはずがない。
でも、赦さなければ、この憎しみの輪は永遠に回り続ける。
彼女は剣を下ろした。
そして、泣きながら言った。
「……許します。殺された父の娘の私に謝って。 」
その瞬間、光に包まれたが、クローディアスは根っからの屑だった。
ドラゴンの雷撃にやられ虚無となった。
赦しを宣言した瞬間に、相手が救われるとは限らない。
赦したからといって、悪が消えるわけではない。
それでも、赦すという行為は、自分を鎖から解き放つための、たった一つの鍵なのだと。

赦したからこそ、次の朝を迎えられる。
赦せなかったら、永遠に死者の国を彷徨い続けていただろう。これこそが、今この時代に必要な赦しの形だと思った。
綺麗事ではない。
血と涙と、やりきれない思いを残したまま、それでも「赦す」と口にする勇気。
相手のためではなく、自分のために。

老婆の言葉が、蘇る。
私は泣いていた。
隣の席の知らない人も、肩を震わせていた。
誰も何も言わなかった。
このラストは、『ハムレット』のifストーリー。ハムレットが復讐を選ばず、赦しを選んだ世界。細田監督は、現代の戦争――ウクライナの惨劇、パレスチナの叫び――を念頭に、この祈りを描いた。完璧ではない。脚本の粗さ、説明の不足がわかる。だが、それが人間らしい。赦しは、完璧な論理から生まれるものじゃない。泥臭い、涙まみれの決断から生まれる。エンドロールが流れる頃、私は放心していた。
「生きるって、赦すことなんだね」
それは、説教でも教訓でもない。
たった一人の少女が、血と涙と絶望の果てに、ようやく辿り着いた、彼女自身の答えだった。
細田守は、完璧な物語を届けてくれなかった。
ご都合主義もあれば、説明不足もある。
ミュージカルの唐突さも、確かに気になる。
でも、それでいい。
人生だって、こんなふうに乱雑で、理不尽で、でもどこかに光を見出してしまうものだ。
完璧じゃないからこそ、スカーレットの涙は私の心に染みた。
赦せないと思っていた誰かを、ふと思い出して、胸が痛んだ。
もう会えない人を、許したいと思った。
許せたら、きっと楽になれる、と。
この映画は、細田監督の挑戦だ。従来の明るいファンタジーから一転、闇の深淵を覗き込む。死者の国は、コロナ禍の喪失、SNSの分断、社会の憎悪を映す鏡。聖の存在は、私たち観客の代弁者。看護師として、死生観を体現する彼を通じて、監督は問う。「君は、赦せるか?」。私は、三度目の鑑賞で、ようやく頷けた。赦すのは、簡単じゃない。だが、試みる価値がある。劇場を出たとき、空は茜色だった。
まるでスカーレットのマントのように、まるで彼女が燃やし尽くした復讐の炎が、最後に優しい夕焼けに変わったみたいに。
私は歩きながら、涙がまた溢れてくるのを止められなかった。
果てしなきスカーレットは、終わらない。
彼女の旅は、私の中に生き続ける。
赦せない思いを抱えたまま、それでも明日を生きようとする、すべての人の胸に。
この映画は、祈りだ。
戦争が続き、憎しみが連鎖するこの世界へ向けた、愚かで、痛々しくて、それでもまっすぐな祈りだ。
細田守のこれまでのフィルモグラフィーを振り返れば、『おおかみこどもの雨と雪』での母の孤独、『バケモノの子』での父子の葛藤、『未来のミライ』での時間の渦。すべてが、家族の絆と成長の物語だった。だが『果てしなきスカーレット』は、それらを内省的に昇華。スカーレットは、母でも姉でもなく、王女として王国を背負う。彼女の成長は、個人を超え、社会の癒しへつながる。死者たちの和解は、単なるハッピーエンドじゃない。赦しの連鎖の始まりだ。もしこの物語が、現実を変えられたら。ウクライナの冬、パレスチナの砂漠で、銃を下ろす人が一人でも増えたら。
私は、そんな夢を見る。スカーレットが、世界を優しく染める夢を。私はもう一度劇場に通うだろう。
四度目、五度目。
そのたびに新しい涙を流し、新しい赦しを見つけるために。
スカーレット、ありがとう。
あなたは、私の心を永遠に染めてくれた。
そして、聖のように、傍にいる誰かに、感謝を。
生きるって、赦すこと。赦すって、愛すること。
この果てしない旅を、共に歩もう。

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千田寛仁

0.5ほんとに酷かったし人生一最悪

2025年11月23日
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鑑賞方法:映画館

時間が無駄だった。何かしら映画から得られるものがあればと思ったがそれすらもなかった。
意味がわからなかったし、とっても浅い映画という感じ。
もうほんとに最悪。
これを書くためにここに登録した。
とにかくプレミアムシートで肘掛けにもたれかかれたのが救い。
後ろ振り返ってみんなで帰りませんか?と言いたかった。
前の方の人もあくび連発。

何がひどいかというと、このシーンがある意味ある?というのと、ここでいう必要ある?というのが連続するかんじ。意味がわからなかった。

芦田愛菜への冒涜かというコメントがあったから気になったが、確かにいらないエロシーンと恋愛シーンが多々挟まれていてこっちが恥ずかしい。見て疲れたので見ないことをお勧めする。バイトでお金をもらっても見たくない。

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なここ

5.0イキたい!!

2025年11月22日
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笑える

怖い

しかしこれじゃあイケない太陽

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ニック

3.0王女、スカーレット

2025年11月22日
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戦った。

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共感した! 9件)
かん

0.5微妙な作品

2025年11月22日
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単純

終始つまらなかった

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ゆう

1.0うーん

2025年11月22日
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鑑賞方法:映画館

ちょっとよくわからない
途中飽きてしまった

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さち
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