果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
全393件中、361~380件目を表示
To be, or not to be, that is the question.
今、ハムレットは遠く、わすれられた、生きるべきか死ぬべきか悩んでいると思われていると思う。でも、To be, or not to be, that is the question、生きるべきか死ぬべきかを問うているのではなく、このままでいいのか、このままではいけないのか、を問うている(と習った)。実際のところ、スカーレットは復讐するのかしないのか悩み、その地獄を描いたかのような世界の中で普通に暮らす人達、殺戮をする人達、将来を語る子供達、未来の世界を魅せる人を経験することで絶望していたスカーレットが生と死の果てしなさを知っていくのを描いているところは素晴らしかった。
できることなら自分が逝くときはあんな狭間は勘弁してほしいけど。そしていつかの果てで二人が再会できますように。
許しへ向かう心の旅
『果てしなきスカーレット』は、見た目はダークファンタジーなのに、中身はすごく繊細で静かに胸へ届く物語でした。主人公のスカーレットは、幼い頃に大切な父を奪われ、ただ復讐だけを支えに生きてきた女の子。でも舞台となる“死者の国”は、そんな強い気持ちさえも吸い取ってしまうような過酷な世界で、観ていて胸がチクリと痛む場面もありました。
そんな中で出会うのが、現代日本から迷い込んだ看護師・聖(ひじり)。この青年の優しさが、本当にふっと心をゆるめてくれるんです。敵でも味方でもなく、“困っている人がいたら助ける”という、ごく当たり前の姿勢が、スカーレットの世界にはあまりにもまぶしくて。彼との関わりを通して、復讐しか見えていなかった彼女の心に、少しずつ別の色が差していくのを感じました。
テーマはまさに「許し」。と言っても押しつけがましくなく、葛藤しながら前へ進もうとするスカーレットの姿が丁寧に描かれていて、観終わったあとに優しい余韻が残ります。細田監督らしい柔らかいまなざしが込められた作品でした。
全てにおいて中途半端
主張したい事はわかる
私にも「赦す」度量が欠けているのかもしれませんけど、、、
さて、私にとって“苦手意識”が拭えないアニメーション作品ですw特に細田守監督作品ともなると、熱いファンの皆様による“愛憎入り混じる感想”と、“やや極端な星付け”によって荒れ気味な評価に当てられっぱなし。と言うことで、毎度のことですが「自分はアニメ門外漢」と逃げ口上付きでレビューを上げさせていただきますので、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
物語の舞台はまず、16世紀末のデンマークに始まります。国王アムレット (市村正親)は穏健派として「隣国との宥和政策」「国民に寄り添った政治」に尽力していますが、強硬派の弟・クローディアス(役所広司)の策略によって失墜させられ、愛する愛娘・スカーレット(芦田愛菜)の目前で処刑されてしまいます。その後、叔父の裏切りとその所業を赦すことが出来ないスカーレットは、叔父に対する復讐心だけを生きる支えに自分自身を鍛え上げる日々。そしてそのチャンスが目前に迫るある晩、スカーレットの本心を見透かしたクローディアスの企てによって返り討ちに遭い、スカーレットが次に目を覚ますとそこは…
上映時間は111分。ですが、そのストーリーについてのみ言えば、扱われるテーマと理想が相当に大きい分、その設定や展開に強引さが否めません。そもそも、強固な意志に自分自身を支配されつくされたスカーレットに影響を与える存在・聖(岡田将生)を成立させるための“設定”は、物語上、むしろその為にしか機能しておらず、その場における“状況”に全くと言っていいはど納得が出来ません。それでもまぁ、百歩譲って言いたいことは解りますよ。ただ、それを押し通すのに音楽やカタルシスだけではさすがに琴線にまでは触れず、語られるテーマから言ってももう少し“骨太さ”が必要じゃないかな、、ちょっと雰囲気に頼り過ぎな気がします。
ただ、何と言ってもビジュアルについては驚きの連続で、その“異世界観”は初めて観たにもかかわらず「紛れもない」と感じます。特に、細田作品に共通する「宙・空」に対するこだわりに対し、本作における大胆な発想と緻密すぎる描写は間違いなく「観る者を圧倒する」こと必然。何なら、これだけは「劇場鑑賞する価値」があると感じます。
そして、今作も役の声を当てるのは声優を専業する方はほんの一部で、主要キャストは全て俳優の方々。まぁこれについては好みもあるためいちいち良し悪しを言うつもりはありませんが、やっぱり細田作品常連の役所広司さんは頭一つ抜けるクオリティー。特に“最終対決シーン”ではその凄みが溢れ過ぎていて、対する芦田愛菜さんは「さぞ大変だったろう」と想像に難くありません。
と言ことで、私の感想としては「見どころは各所にあるものの、総評としてはやや非」かな。。ボトルネックは言うまでもなく(今回も)脚本。やはりどうしても奥寺佐渡子さんが書かれていた時代の作品に引っ張られてしまうことは否めず、何なら細田さんのアート性強めな世界観を理解しようと“努力”し続けることにやや疲れ気味な私。。。恐らく、最早戻ることはないでしょうが、だとしたら、いよいよ次作は劇場鑑賞も絶対とは言えないかな、、意気消沈。
鑑賞後は虚無になった
【”赦し。そして恩讐の彼方でスカーレット王女が悟った、崇高なる事。”今作は細田監督の”民を想い、争いの無き世に。”と言う強きメッセージを鮮やかな色彩によるアニメで描き出したファンタジー作品である。】
■王である父を、叔父の企みにより処刑されたスカーレットは、幸せだった日々から一転し復讐を果たすために剣の技を磨くも、一枚上手の叔父に毒を盛られ、死者の国へと降り立つ。そこで、看護師の日本人青年、聖に逢い共に旅をする事になる。
叔父も死者の国に居る事を知ったスカーレットは、復讐を果たすべく叔父を追うのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作を観れば、細田監督が争いの絶えない世界の状況を憂い、今までの路線から大きしシフトチェンジし、今作を製作した事が一目瞭然で分かる。
・今作では、劇中でも台詞で出るが、”死とは何か、生きるとは何か、愛とは何か”を雄弁に物語っている。又、権力欲の醜さの象徴としてスカーレットの叔父が設定されている。
・最初は”自分は生きている”と言っていた聖の存在や、叔父が何故に死者の世界に居たのかなども、最後半に明かされる。二人は、全く正反対の理由で死者の世界に居るのである。
<人間は憎しみあっても、それを続ければ現況下のイスラエルとパレスチナ、ロシアとウクライナの関係の如く負の連鎖が続くだけである。
細田監督はその解決策として、キリスト教の”赦し”と言う概念を入れる事で(勝手な解釈であるが、故に舞台と登場人物の造形をロシアとウクライナ、パレスチナをイメージさせる異国にしたのであろうと思うのである。)その負の連鎖を断ち切ることを、強いメッセージとして描いたのだろうと思った作品である。
又、今作の水彩画の様な、鮮やかな色彩をベースとしたアニメーションが、その想いに彩りを添えている点も今作に魅力を与えている作品であると思う。>
映像と音それとやっぱり芦田愛菜ちゃん!
最初から最後まで芦田愛菜の声質がスカーレットと同化する感覚が持てな...
「争い」「憎み」「恨む」ことよりも「愛する」「赦す」事が大事だというテーマの映画です
細田監督の映画という事で観に行きました。
・「争い」「憎み」「恨む」ことよりも「愛する」「赦す」事が大事だということがテーマの映画だという事は理解しました(「ハムレット」をベースに細田流にアレンジしています。復讐劇を貫徹せず、赦すというテーマにラストで変貌しますので、エンタメ的には盛り上げに欠ける感じがします。「ダークファンタジー」と呼べます)。
・中世ヨーロッパ「デンマーク」の王権の争いで、父王を殺した叔父「クローディアス」に復讐したい娘「スカーレット」が、現代日本から紛れ込んだ看護師「聖」の献身的な姿勢に心奪われ、「愛する」「赦す」という心に変貌していく様を描いています。
・「愛する」「赦す」というキリスト教的な価値観の映画なのかと思えば、「中世の現実世界」→「死者の国」→「見果てぬ場所」という3つの世界(場所)があるので、独自の世界観になっています。
・「死者の国」で、再度死んだ(?)者は「虚無」に落ちていくという設定もわかりづらいです。空の上から現れる「怪物」が何者なのかもよくわからないです。
・現代日本の看護師「聖」が中世の「死者の国」に紛れ込んで「看護するという善意」を実施するという設定に無理があります。
・映画の全体像が掴みづらいのは「脚本」に原因があると思います。
・芦田愛菜が「きれいに」歌が歌えることはエンディング曲でよくわかりました。
・映像は「暗いモノトーン」な描写ですが、全般的にきれいでした。
擁護出来ない
すみません。なるべくいいところ探したのですがダメでした。
予告でつまらなそうと思った人は絶対つまらないと思います。
一応見れる映像ではありただの落書きではないので星1.5にしてますが、最近で1番つまらない映画でした。
強いて言えばエンディングのテーマ曲が良かったです。
実は面白い映画だったと思えるすごい考察を誰かが出してくれることを願ってます。
設定は無理があって、死後の世界を前提にしてもおかしなことだらけです。
変なことをやったり言ったりするので何回か失笑してしまいました。
映画のテーマと起きる出来事も矛盾だらけな気がします。そんな考えじゃ解決できないのでは?と思うことはご都合で解決してしまいます。色々なシーンで、いいこと言ってるけど結局それかと。
ダメな映画でもなるべくおすすめ出来る人を探したいのですが、今回はおすすめ出来る人はいません…
個人的には満足
前情報無しで見た感想です。
話は綺麗にまとまっていて見やすかった。
無理矢理な展開が無くて結構納得行く終わり方だった。
第一パートは主人公一行の出会い。
ここでは異文化交流や理解し合う心などを表していたと思う正直ダンスパートとその歌はシリアス展開に合わずやらない方がいいと感じた。
ダンスもダサすぎて金ローで放映されたら絶対ネタになるレベル。
芦田愛菜声優あんま向いていないと思う。
第二パートは純粋なストーリーの展開。
主人公が何が重要なのか気付き始める感じ。
ここは文句なし。
第三パートストーリーの締めくくり。
予想はできたがまさかのミスリードで度肝を抜かれたこれ以上は書けない。
作品全体を通してわかりやすい展開になっていた、テーマが大きいだけに迷走するか心配だったがその必要はない。安心して見れた。作画は流石のスタジオ地図レベルが超高い。ただ一つ文句を言うならキャラはCGかアニメーションで固定してくれ、切り替わりに多少の違和感があった。しかし別の世界として際立っていたので自分は好きじゃないがメリハリをつけるのに一役買ったのかもしれない。
ディズニーみたいなミュージカルパートは作品には必要だったかもしれないがもっと別の形あったろ。間違いなく雰囲気を破壊している。
最後にこの作品のメッセージ性は他の細田作品に比べて桁違いに強かったと思います。今の時代の日本ひいては世界に必要な考えをうまい具合に伝えて来た作品という印象です。
完成度が高いのでミュージカルパートのマイナスは満足度で打ち消せるでしょう。
果てしなき虚無への説教
前作の竜そばも大好きだし、これまでの監督作品を概ね好ましく受け止めてきた民として忌憚ない意見を述べる。
4年ぶりの新作ということで、期待して見に行ったが、正直つまらなかった。何も心に残るものがなかった。ハムレットを題材にしているということで、嫌な予感はしていたのだが、実際、自分にとっては何も得るものがなかった。残念な2時間であった。
良いところを述べると、まずは声優さんの熱演。芦田愛菜はハードな芝居をこなし剛柔を使い分けた熱演がとても良かった。周りを固める声優さんも名だたる名優ばかりなので、若干周りに押されている感だったり、拙い演技の部分もあったとは思うが、それでも十分に素晴らしいと感じた。
映像表現はこれまでにないレベルで繊細かつ微細な背景CGが随所に見られたし、竜のCGであったり、落雷のCGであったりと、迫力満点で目を見張るような見事なものが多かったと思う。
ただ、どうしてもストーリーが受け入れられなかった。道徳の授業なのかと思うばかりのくどくて説教臭いセリフ回し。虚無の設定や死に様もあっけなくて心に残らない。辻褄というか整合性を放棄して伝えたい事を優先したのだろうとは思うが、伝わるものがなく虚無感を抱き続けた2時間弱だった。
何が言いたいのかわからない。
何を伝えたいのかわからない。
いったい、細田監督は私たちに何を見せようとしたのだろうか?
時かけと国宝の脚本をした奥寺さんよ。
どうか帰ってきてくれと望むばかりである。
感情移入させない展開に感じる導入でした。
細田守.....またやっちまったか
「竜とそばかす」は「美女と野獣」が安っぽいご都合主義ストーリーに堕していたがまだ観れた。今回は「ハムレット」の出来損ない。やろうとしてること(ハムレットの新解釈のアニメ表現?)は分かるが全く説得力が無い。
ハムレットが男女転換してスカーレットなのは良いが、相方が現代日本人の聖(=平和な未来の象徴か)なのが全く作画的に合ってない。普通に細田キャラの西洋人の未来人ならここまで違和感は無かったと思う。 ハムレットの焼き直しだと分かってないとなんで中世デンマークなのかも分からんで唐突だろう。これも架空の中世ヨーロッパ的世界でよかったろう。
背景が実写動画からアニメ風に変換(またはAI合成か?)したものを多用。そのせいでスカーレットのキャラデザインが従来の細田キャラからリアル寄りになったのか? なんにしろ従来の細田守の世界観を期待した向きは失望したろう。動きもモーションキャプチャー多用でアニメの動きではない部分が多く、従来的アニメの動きの部分と混じって違和感がある。
主演の芦田愛菜は歌も含めて頑張ってたな。それくらいしか見どころがなかった
復讐に囚われた少女が生きるとは何か、愛を知る物語
父の復讐に囚われた少女(スカーレット)が青年(聖)と出会い、人として成長する様が良く描けていた。
復讐を果たして消えてしまいたいと、復讐を遂げることが人生の目的になっていたスカーレットだったが、聖がその心を動かしていく__。
その過程、そして結末に号泣した。
この人生、自分らしく生きることが最も大切だと改めて考えることができた。
復讐がテーマの作品なので終始作品の雰囲気が暗いのだが、聖との別れのシーンや、階段を昇るシーン、現代でのダンスシーン等、美しく明るいシーンも散りばめられていたため、バランスが良く飽きることなく観終わることができた。
ただ、どうしてもスカーレットの声が芦田愛菜さんそのものなので、物語序盤は芦田愛菜さんを意識せざるを得なかったのは少々残念ではあった。
とは言え、中盤からは物語にしっかり入り込めたのでそこからは気にならなくなった。
演技自体とても素晴らしく、劇中曲やエンディング曲は素晴らしい歌声だったと思う。
総じて素晴らしい作品だった。
素敵な作品を創っていただき、ありがとう。
プロデューサー何やってんだ!?
思ってたよりかは
全393件中、361~380件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。











