「映像は美しい」果てしなきスカーレット オレンジさんの映画レビュー(感想・評価)
映像は美しい
異世界ものがすきなのと映像が美しそうだったので
何の知識もなくIMAXで見ました
映像は確かに美しかったですが、登場人物はゲームの映像のように感じました。
私は、ハムレットもダンテの神曲もどちらも本で読んだことがあります。それらがミックスされて世界観が作られたと見たあとにパンフレットで読んで、なるほどとは思ったものの、唐突に歌やダンスが始まったり、かといって、全体を通して、歌を歌ったり、ミュージカルみたいにやるのかなと思ったら中途半端ですっきりしないと感じました。
そもそも、死後の世界の設定が甘く、ダンテの神曲では、地獄、煉獄、天国に分かれていて、地獄からはじまり、天国に至る仮定で、罪が浄化されていく設定ですが、スカーレットは罪をおかしたのか?
地獄にいく理由は?
敵役の叔父は、罪をおかしたから地獄からはじまるのになぜ先に天国の扉の近くにいるのか?
見た印象叔父は地獄や煉獄の浄化を経てないよね?設定に矛盾が
時空がねじれてるかもしれないが、都合よく、父王を処刑した部下も一緒にまた、叔父の部下になってるのも???
混沌とした世界といいながら、出てくるのは中世的な服装とキャラバンの洋装の人たちのみ。
日本人は聖のみ。時代が混じってる感じもない。
都合よく、スカーレットを助ける老女。白々しい老女のセリフ。人間とは何か?いやあんたが何よ。と心の中で突っ込んでしまいました。
これまた、都合よくスカーレットがピンチになると出て来る天罰を与える役割のようなドラゴン。
綺麗ごとを言う聖は、スカーレットが憎しみを許す方向にもってくための存在にしかみえず、スカーレットの憎しみにも感情移入できないままストーリーが進む。
なんじゃこりゃ
ハムレットと神曲の設定を取り入れてるけど、全体にスカーレットに重みがない。
最後まで主人公に感情移入できず、最後綺麗ごとで終わる。しかも、ドラゴンの天罰で都合よく敵が死ぬという。
えっ?とと言う感じでした。
王の弟だけが一貫性は感じたし、それなりの存在感はある人物なんだけど、ハムレットではそれなりの存在感があるはずの母親の存在感も添もの程度で中途半端。
うーん。あと、声優さんを使わず、俳優さんのため、主人公はがんばっているとは思ったけど、スカーレットがやたらにキンキン声に感じたし、もっと低音で力強い声の方がこの主人公にはあってるのに、なんだかうーんとかんじました。
ストーリーが誘導的なのかな。
結論に誘導するための登場人物の唐突感な感じ。脚本が悪いのか、もったいない感じ。
歌も踊りもそこだけ切り取ると良いけど、全体の流れでは唐突感、違和感を感じたし、現代を除くシーンが出てきたけど、それ、意味あったのか?
自分らしく生きるというヒントをあたえて目覚めさせるためのきっかけとして設定したのだと思うけど、それも、無理やりな感じに思った。
とにかく、ストーリーを自然に受け止めて世界観に入り込むという体験はできなくて、最初から最後まで、主人公に共感できず、俯瞰で見てる感じで見終わってしまいました。
映像はCG綺麗。歌も歌だけ聴けば良い。声優さんも主人公2人以外は重厚。そんな感じです
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