深い谷の間にのレビュー・感想・評価
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安っぽいバイオ系ゲーム原作のようなペラペラな脚本にがっかり。
西陣営・東陣営で「何か」が潜む秘密の谷の両側で、狙撃手同士がその「何か」を外に逃がさないよう守るといった話。
西は男性、東は女性(アニャ)で、谷を挟んでのふたりきりの孤独な任務から、いつしか恋が芽生えていく…ってそんなワケあるかい!
要所要所のシーンが、キャストも含めてCGで作っているのが見え見えで、ゲーム映像を見ている気分。
「何か」の設定も、バイオっぽいし、なぜ「何か」が襲ってくるかも今ひとつ意味不明(腹が減っているとかこぎつけ理由があるけど無理あるっしょ)、どのシーンもゲーム的な強引な流れで済ましてしまう。
ぶっちゃアニャが見たい人だけが満足する作品ですね。
サブスクオリジナルの映画作品は、ハズレが多い気がするぞ。
なんか小粒で無理やり作っている感があるんだよな。
定期的にオリジナルを出さないと解約されるから、粗製濫造が酷そうだ。
follow man の呟き
APPLE TV+から配信されている最新SFは、また再びSF映画のブーム到来を予感させる出来映えだ。私が常日頃思っている、SFで最も大切な舞台設定が、この映画なんといっても秀逸なのである。切り立った崖に挟まれた深い谷を見張るため、東西両政府機関から選ばれた凄腕のスナイパー、リーバイ(マイルズ・テラー)とドラサ(アニャ・テイラー=ジョイ)。接触禁止の二人がやがて恋におち、政府機関の闇をあばくという物語になっている。
詩を愛する男リーバイと、癌におかされた父が予告自殺してしまうドラサ。政府の要請で長年人を殺しまくってきた2人には、PTSDと孤独という共通点があったのだ。恋とはするものではなく“落ちる”ものという話を聞いたことがないだろうか。お互いの中に自分と同じ何かを認めた時、おそらく男と女は“恋に落ちる”のである。ドラサの誕生日を一緒に過ごしたリーバイが翌朝谷に落ちた時、ドラサもそれを追って谷に“落ちる”のである。
銃火器以外すべてとり上げられた2人が、筆談と双眼鏡でコミュニケーションをはかる映画前半は、まるで『ユー・ガット・メール』。周囲数十㎞に人っ子一人いない空間でいつしか恋愛感情が芽生える展開は『パッセンジャー』を思わせる。しかし、Googleアースでさえ認識できないよう細工が施された異空間で、こんなラブラブな関係がいつまでも続く訳がない。谷底から這い上がってくる“ホローマン”と呼ばれる化物たちによって、2人はまた谷の両側に引き裂かれてしまうのだ。
“ホローマン”の科学的根拠?については是非映画を観ていただくとして、『地獄の黙示録』にも登場するT.S.エリオットの詩“THE HOLLOW MEN”についてここでふれておきたい。“空ろな人”と訳されるこの“HOLLOW MEN”とは一体なにを意味しているのだろう。世界の終わりに現れる実態のない人間たち。自分が何をやろうとしているのか本当のところわかっていない元アメリカ大統領のバイデンや元副大統領のハリスのような人間たちといえばイメージがわきやすいだろうか。
“多様性”によって世界を滅ぼそうとしている支配者に無抵抗で“FOLLOW”させられている我々もまた、その“HOLLOW MEN”とはいえないだろうか。今まで宗教によってかろうじて保ち続けてきた道徳心や異性愛をも放棄し、貧困という“谷底”からただ這い上がるためだけに生きている“今だけ金だけ自分だけ”のゾンビに過ぎないのではないか。そんな我々は刻々と近づいてくる“世界の終り”を、只すすり泣いて眺めることしかできないのだろう。
We are the hollow men
We are the stuffed men
Leaning together
Headpiece filled with straw. Alas!
Our dried voices, when
We whisper together
Are quiet and meaningless
As wind in dry grass
Or rats' feet over broken glass
In our dry cellar
(T.S.エリオット『The Hollow Men』より)
やみくろが来る
深い谷にはB級の臭いが漂っている
意外と恋愛要素強めの「強者スナイパー地獄脱出物語」。予告編がとても...
監視塔で任務する敏腕スナイパーのマイルズテラーが、双眼鏡で向かいの...
アニャ〜、それは違うよ〜
「クイーンズ・ギャンビット」からのお気に入り
アニャ・テイラー=ジョイの最新作。
私が俳優で作品を選びたくなる、稀な方です。
存在感も素晴らしかったフュリオサからの次回作で
世間での期待も大きいと思います。
本作では黒髪の現代風女性で本当に美しく存在感も抜群。
共演のマイルズ・テラーもとてもよかった。
アクション+SF+ホラーということで
私の好きなものてんこ盛りで大人のお子様ランチ映画です。
設定の特異さから序盤からぐいぐい持っていかれました。
二人のアクションや演技、音楽の使い方、これはいいぞ!
が!
中盤から怪しい展開になっていきます。
謎はすべて解明されますので「やりっぱなし不思議映画」ではないので安心を。
ただ、その謎の解明が残念なんですよね。
前半の期待させるトーンの展開は一気にB級ホラーアクションに塗り替えられます。
例でいうと「フロム・ダスク・ティル・ドーン」でしょうか。
ストーリーの説得力もリアリティもまったくありません。
二人が凄腕スナイパーという設定も、えっ必要?
アニャもマイルズも株価がぐいぐい上昇中なので
もう少し作品を選んでほしい。
ただ、本当に愛らしく凛々しい
アニャ・テイラー=ジョイを最後まで拝めますので
そこは★5で。
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